蕎麦がぶつぶつ切れる!?原因と対処法、リメイク術も。

寒くなってくると、なぜだか麺がより一層恋しくなり、麺業界も慌ただしくなります。特に年末になってくると、欠かさず蕎麦を準備する方は多いでしょう。

家庭でそば打ちをするという、通の方もいらっしゃるのではないでしょうか。 自分で1から作った出来立て麺は、きっと美味しいはず…!  でも、いざ作ってみると、 湯がいた時に蕎麦がブツブツ切れてしまう という声をよく耳にします。そこで今回は、

  • 蕎麦が切れる原因は?
  • 種類別のボロボロにならない茹で方
  • 蕎麦が切れにくくなるコツ
  • 失敗した時のリメイク法

こちらについてご紹介いたします。

スポンサードリンク

蕎麦が切れるのはなぜ?

そば打ちの工程には、 水回し(そば粉に水を加える)→練り(粉と水を均一になるようまとめる)→延し(生地を均一の厚さにする)→たたみ(均一に切るための最後の作業)→切り(麵状に切る) という作業があります。

湯がいた時に、ブツブツと切れてしまうかどうかは、この工程にかかっていると言っていいでしょう。気をつけたいポイントを押さえておきます。

蕎麦打ちの時の水温

そば粉の成分のほとんどが、でんぷんです。でんぷんは吸水力は強いのですが、保水力が弱いという特徴があります。それを補うために少し小麦(グルテン)を混ぜてあることが多いです。

水回しの際に水を使うか、お湯を使うかというのは、その時の環境や状況によって使い分けたほうがいいです。

・水ねり…水ねりといっても、水の温度が低いと吸水力が悪く硬くなりやすいので、最低でも30℃程度のお水が適切かと思います。 そば粉の風味を損なわず、作った後すぐに食べるのであればオススメ です。

・湯ねり…沸騰させたお湯を冷凍庫で保管したそば粉と混ぜるとすぐに触れるくらいの温度まで下がります。そのため手早く水回しをしたほうがいいです。 麵を作った後すぐに食べないという場合は湯ねりが適切です 
MEMO
手打ちに慣れていない方や、女性で力が足りない方、水ねりでうまくいかなかったという方は、湯ねりでチャレンジしてみることをオススメします。

切り方・折り目

生地を均一に延ばす「延し」の作業が終わったら、「たたみ」の工程に入ります。この時に気をつけたいのが、畳んだ折り目が切れないようにすることです。

・畳む前にしっかり打ち粉をして、生地同士がくっつかないようにする。

・切る時に使う駒板で、生地を押さえつけないようにする。
MEMO
ちなみに、折り目が切れないよう折り目の中にうどんを一本挟んでおくという切れ目防止方法もあります。

茹で方

蕎麦が切れてしまうタイミングは、茹でている最中や茹でる前のタイミングです。茹でる作業も成功するのに重要なところなので、ポイントをしっかり押さえておきましょう。

・大きなお鍋にたっぷりのお湯を沸かす。

・打ちたての蕎麦は切れやすいので、蕎麦を優しく掴み、下からも手を添えて優しくお鍋に入れる。

・熱湯に入れてすぐも、ゆっくり優しくほぐす。

・茹で上がった蕎麦は、冷水を入れたボウルの中で洗ってからザルに入れ洗い流す。
MEMO
茹でる時はとにかく優しく扱うことを心がけましょう。

スポンサードリンク

種類別!蕎麦がボロボロにならない茹で方

美味しい蕎麦を食べるために重要なのは、茹でる作業です。ちょっとした違いでも美味しさは変わってきますので、チェックしておきましょう。

乾麺の茹で方

保存もきいてお手軽な乾麺は、家庭で麺を食べる際の代表格です。そんな 乾麵を生麺のように美味しく茹でるコツ があります。

・パスタ鍋のような大きな鍋を使う。

・鍋の7分目程度のお水を入れる。

・しっかり沸騰させる。

・1度にたくさんの麺を湯がかない。

・差し水はせず、吹きこぼれは火力で調整する。

・茹で時間を守る。

・茹で上がったら流水でしっかりぬめりを取る。

十割蕎麦

つなぎの小麦を使わずに、そば粉だけで作った十割蕎麦は、 熱に弱く切れやすい ので、茹で方にも注意が必要です。

・生麺と同じく優しく扱いながら沸騰したお湯に入れる。

・軽くかき混ぜる程度で、蕎麦を泳がせる。

・2分茹でて、1分蓋をして蒸らす。(商品によって茹で時間が違うので、記載された時間を守ってください)

・3〜4回洗い、最後は冷水で締める
MEMO
十割蕎麦にはざるそばがオススメです。

半生蕎麦

蕎麦の風味を失わず、ある程度保存がきくように作られた半生蕎麦は、 贈り物にも最適 です。

・沸騰したお湯にパラパラとほぐしながら入れる。

・優しく箸で麺を泳がせる。

・水でよく洗い、冷水で締める。

・しっかり水切れをする。

スポンサードリンク

蕎麦が切れにくい方法と失敗した時のリメイク方法

せっかく家庭で作ったお蕎麦、失敗したくはないです。蕎麦が切れないようなコツと万が一失敗した時の対処法をご紹介します。

こねる時間・たたみ方

そば粉は乾燥しやすく、そして乾燥に弱いです。そのため、練る作業は 丁寧かつ手早くするのがコツ です。練り方を事前に頭に入れておいて、1〜2分程度で終わらせるといいでしょう。

生地を均一に延ばす「延し」の作業が終わったら、「たたみ」の工程に入ります。延しの作業では、なるべく打ち粉の量は少なく使いますが、 たたみの作業では、たっぷりと打ち粉をします 

折り曲げるたびに、下になる生地にたっぷりと打ち粉をしてたたむことを忘れないようにしましょう。

折り目に気をつける

たたむ時に気をつけたいのが、畳んだ折り目が切れないようにすることです。やはり畳む前にしっかり打ち粉をして、生地同士がくっつかないようにすることで、切れにくい麺を作ることができます。

MEMO
ちなみに、折り目が切れないよう折り目の中にうどんを一本挟んでおくという切れ目防止方法もあります。

失敗した時のアレンジ方法

せっかく手打ちした蕎麦、最後の茹での段階で失敗するとかなりヘコみます。捨てるのも勿体無いので、そんな時はリメイクして気分を少しでもあげましょう。

【ガレット】


本来そば粉で作るガレットですが、茹でた蕎麦でも代用できます。

【揚げ蕎麦】


(画像引用:SOBAR)

短くなった蕎麦をカリカリに揚げて、おやつやおがずにもなりそうです。

スポンサードリンク

まとめ

この記事をまとめると

  • 手打ちそばは、 水回しが決め手 
  • たたみ方や切り方、茹で方にも注意が必要
  • どの種類の蕎麦を茹でる時も、 大きな鍋にたっぷりのお水を使う 
  • 十割蕎麦は特にデリケートなので、 とにかく優しく扱う 
  • 練る作業は、 素早く丁寧に 
  • たたむ時は、 たっぷり打ち粉 をする
  •  失敗してもリメイクすれば大丈夫! 

コツさえ掴めば、美味しい手打ちそばができます。失敗しても美味しくリメイクできるので気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか。

スポンサードリンク