食後3時間で腹痛が起こる原因は? 理由のない腹痛は過敏性腸症候群かも

下痢・腹痛

食事をした後にお腹が痛い、胸がムカムカする…といった経験をした方は多いのではないでしょうか。それが「食べ過ぎたときだけ」「お酒を飲みすぎたときだけ」起きるのであればすぐに病院へ行かなくても大丈夫なこともあると思います。しかし、食事をして3時間ほど経ったときに腹痛が起きる状態が数カ月続くような場合や、市販薬で症状が治まらない場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。今回は、

  • 食後3時間で腹痛が起こる原因はなに?
  • 過敏性腸症候群ってどんな病気?
  • 過敏性腸症候群はどう対処する?
といった内容でご紹介します。

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食後3時間で腹痛が起こる原因は?

下痢・腹痛

食中毒

食中毒の原因要素は多く、細菌性・ウイルス性・自然毒・科学毒・寄生虫などがあります。その中で黄色ブドウ球菌が原因で食中毒を引き起こした場合、口に入れてからわずか3時間ほどで嘔吐や下痢、腹痛といった症状が現れます

黄色ブドウ球菌は人や動物の皮膚の表面などに存在していますが、増殖すると毒素を出します。生成された毒素は熱に強いため、通常の加熱では分解されません。ブドウ球菌が最も発生するのは7月で、高温多湿の夏場は特に注意が必要です。

胃炎

食後すぐに腹痛が起きるわけではないので、慢性胃炎も考えられます。慢性胃炎は約80%がピロリ菌感染が原因で、胃の粘膜の炎症が長く続いたことで胃粘膜自体が委縮して弱くなっている状態のことです。

ほかに、常に胃が不快・食欲がわかないといった症状も慢性胃炎の特徴として挙げられます。そのまま放っておくと胃潰瘍に進行してしまうこともあります。

胃潰瘍

みぞおちの辺りが痛んだり、空腹時にも痛みがあるようなら胃潰瘍の可能性が高いため、病院で診てもらいましょう。そのほかには酸っぱいげっぷや胸やけがある食欲不振などが主な症状です。

ストレスや不規則な食事が原因で胃酸が多く分泌されたり、胃の粘液の抵抗力が弱まるなどして胃酸と粘液のバランスが崩れると、胃酸が胃の粘膜を溶かし始め、胃に傷ができたり穴が開いたりするのです。胃潰瘍の場合は体の中心より少し左側が痛む傾向があります

内臓が疲れている

胃を含めた内臓の動きは自律神経によってコントロールされています。ストレスなどの影響で自律神経が乱れ、内臓の不調を招くことがあります。通常、食べたものは胃で2~3時間かけて消化すると十二指腸へ送られますが、内臓の調子が悪いと4時間以上経っても胃に残り、胃酸が出続けるため胃壁を刺激して「胃もたれ」を感じることもあります。

環境が変わりやすい春先にこういった症状の人が多いようです。

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原因のない腹痛は過敏性腸症候群かも!

「過敏性腸症候群」って聞いたことがあるでしょうか。お腹の痛みや調子が悪く、便秘や下痢などお通じの異常が長く続いているのに、検査では原因になるような病気は見つからないといったときに疑われる症候群です。ここでは、その症状や原因、対処法についてご説明します。

過敏性腸症候群の症状とは?

過敏性腸症候群は「慢性下痢型」「不安定型」「分泌型」の3つに大きく分けられます。

  • 慢性下痢型 ほんの少しの緊張や不安があると便意を催し、激しい下痢症状が現れます
  • 不安定型 腹痛や腹部の不快感とともに下痢と便秘を数日ごとに繰り返します。このタイプの便秘は腹部の張りが強くて苦しい・排便しても少量の便しか出ません
  • 分泌型 強い腹痛が続いた後に大量の粘液が排出されます
(参照元:e-ヘルスネット)

原因

過敏性腸症候群とは、精神的ストレスや自律神経失調などが原因で腸が刺激に対して過敏になり、便通異常を起こす病気のことです。

通常の検査では腸に異常などが認められないにもかかわらず、慢性的に腹部の膨張感や腹痛を感じたり、下痢や便秘などの便通が異常な状態になる症候群です。腸の内臓神経がなんらかの原因で過敏になっていることで引き起こされていると考えられています。

対処法

内臓神経が過敏となる原因がストレスや暴飲暴食、過度の飲酒、不規則な食生活などによることが多いと考えられています。そのため、過敏性腸症候群の対策としては、食生活や生活習慣の改善を行った上で、ストレスが原因の場合はその原因を明確にしてストレスを緩和していくことが必要になります。

原因が心因的なこともあるため、場合によっては心療内科の診察も受けた方がいいこともあります。

まとめ

いかがでしたか?

この記事をまとめると

  • 食後3時間で腹痛が起こるのは、食中毒や胃炎・胃潰瘍・過敏性腸症候群の疑いあり
  • 過敏性腸症候群とはストレスや自律神経失調などが原因で腸が過敏になり便通異常を起こす病気
  • 過敏性腸症候群は食生活や生活習慣の見直し、ストレス緩和で対処する

健康な人であれば、食後3時間ほどで胃の内容物を消化できるそうです。一時的な症状であれば過剰に反応せず安静にしていれば大丈夫ですが、同じ痛みが繰り返し起きたり痛みが強くなった場合は医療機関を受診しましょう

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