鯖節とはどんなもの?アレルギーの危険性は?ヒスタミンについても!

日本人にもなじみの深いのがかつお節ですが、鯖節というのをご存じですか?鯖は鮮度が落ちるのがとても速く、青魚なのに生臭くないか、食中毒は大丈夫なのか気になるところですよね。そこで今回は、

  • 鯖節とはどんなもの?
  • 鯖アレルギーは存在する?
  • ヒスタミン食中毒の予防法は?
こちらをテーマに紹介していきます。

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鯖節とはどんなもの?

鯖を乾燥させたもの

鯖節は鯖初めて聞く方も多いと思いますが、実はさば節は普段だしをとるために使われているかつお節の中にも入っているものがあります。農林水産省の水産加工統計調査によると年間に鰹節の製造量が27万トンにたいして、さば節は12万トン製造されているそうです。かつお節と合わせて販売されることも多く、意外と身近にあるものかもしれませんね。

味や香りは?

さば節には香りがあまりありません。味が濃いのに香りが少ないため、単独で使用されることが少なく鰹節とあわせることが多いです。そばのだしではかつお節でうま味と香りをだし、鯖節でコクと甘みを出します。

些細なことかもしれませんが、こういった少しの調整で繊細な日本料理に味の調和が生まれます。かつお節や鯖節は熱を加えると香りが引き立つ特徴があるので、もし個別に手に入ったら比べてみるのも面白いかもしれませんね。

ゴマサバが多い

「秋サバは嫁に食わすな」ということわざがあるとおり、普段は良質な脂がのっていることがいい魚の条件とされていますが鯖節を作るのには、あまり向いていません。脂質の多い魚を節にするとその脂質が原因で節が硬くなり、濁りが出る原因となります。

ゴマサバの脂質がマサバよりも少なく日本食品分析表によるとゴマサバが5.1g、マサバが16.8g3倍の差があります。ゴマサバはマサバより脂質が少なく鯖節に向いています。

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鯖アレルギーは存在する?

多くがヒスタミン食中毒によるもの

ヒスタミンは、食品中に含まれるヒスチジンというアミノ酸の一種がヒスタミン産生菌の酵素が作用し、ヒスタミンに変換されることにより生成されます。そのため、ヒスチジンが多く含まれる食品を常温で放置したり不適切な保存をすることで食材内でヒスタミン産生菌が増殖し食中毒の原因になります。

ヒスタミンは熱に強くまた洗い流したりしても除去できないため、一度増殖されると食中毒を防ぐことができないので注意が必要です。鯖よりもカジキ、マグロ、ブリの方がヒスタミン食中毒の事例は多いとされています。

ヒスタミン食中毒の症状

魚を食べたらじんましんが出てアレルギーと似たような症状が出たらヒスタミン食中毒の可能性があります。主な症状は顔面紅潮、頭痛、吐き気、じんましん等のアレルギー症状がみられます。

家庭でできる処置としてはできたら、食べたあと1時間以内に吐かせることが一般的ですが症状の発現が非常に早いため効果は薄いと言われております。症状が出たら早めに病院へ連絡して抗ヒスタミン薬で症状を緩和させすることをおすすめします。

症状は出始めるのは食材をを口にしてから、早くて10~30以内、遅くて1~3時間で症状が出ることがあります。症状が治まるのは3~36時間で、ほとんどの場合は軽症で12時間以内に回復すると言われています。

他の食材と合わせて食べることが多くどの食材が食中毒の原因かは素人の目では判断しにくいので専門のお医者さんに相談するか、救急車を呼ぶ際は症状や食べたものを伝えれるようにしておくと対応しやすいかと思います。

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ヒスタミン食中毒の予防法は?

速やかに冷凍保存

ヒスタミンを増殖させない方法は適切な温度管理になります。なので、生の食材であればすぐに冷蔵、冷凍することが大切になります。日本は漁業が盛んであり冷凍技術も他の国に比べると発達しています。釣り上げた魚は、漁船の上で急速冷凍されていて衛生管理をしっかりすることで食中毒を防ぎ鮮度を保っています。

しかし、高温多湿で食材が腐敗しやすい環境であるのも確かなため食べる前に腐敗臭がしないかなどチェックすることが大切です。年を誤魔化すときによく使う「鯖を読む」という言葉は、鯖が大量に捕れても鮮度低下が激しいため、漁師や魚屋が数もろくに数えず大急ぎで売りさばいたのが起源と言われています。

加熱はあまり意味がない

ヒスタミンは熱を受けても安定しているため加熱しても消滅することはありません。なので増やさないために保存管理がとても大切になります。酢で洗うとヒスタミン生産細菌の増殖を抑制できますが殺菌できるわけではないのでお気をつけください。

鯖は脂が多く鮮度が落ちやすく自分で釣りをした際はしっかりと低温で保管をして、エラを切除するか首を折った後に海水に漬けて血抜きをすることがおすすめです。冷蔵・冷凍技術や自動車がなかった時代には、京都へ通じる鯖街道で運ばれた鯖は塩をまぶして劣化を防いでいました。

まとめ

この記事をまとめると

  • 鯖節は鯖を乾燥させたものでマサバよりもゴマサバが多く使われます
  • ヒスタミン食中毒を予防するには収穫から徹底した温度管理が大切です
  • ヒスタミン食中毒の主な症状は顔面紅潮、頭痛、吐き気、じんましん等です”

いかがでしたでしょうか?3月8日は「鯖の日」とされていて。2014年から鯖食愛好者でつくる全日本さば連合会が、各地の水揚げ漁港で鯖料理の即売などを行う「鯖サミット」が開かれているので興味がある方は足を運んでみてください。

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