バラ科の果物によるアレルギー症状・種類|何がダメ?治療法は?

我々の食生活の中にバラ科の食品はたくさんあります。そして、バラ科の食物アレルギーに悩む方も非常に多いのではないでしょうか。

そこで今回はバラ科の果物によるアレルギーについて考えていきたいと思います。

  • バラ科の果物はアレルギーに注意!
  • バラ科の果物による主なアレルギー症状
  • バラ科によるアレルギーの治療法は?

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バラ科の果物はアレルギーに注意!

バラ科の果物はアレルギーを引き起こすといいますが、どのようなメカニズムで起こるのでしょうか?

原因

花粉のアレルゲンと果物のアレルゲンにはある程度似ている物質が存在する(アレルギーの原因となる物質が共通して含まれている)ことを『花粉と交差抗原性』と言い、そのことによってアレルギーが発症すると考えられています。

シラカンバやハンノキなどのカバノキ科の花粉には植物性食物アレルゲン4タイプのタンパク質スーパーファミリーの内のひとつである『PR-10』と呼ばれるタンパク質があり、バラ科の果物(りんご、梨、さくらんぼ、桃など)や豆乳などにも含まれています。つまりバラ科のアレルギーの原因はPR-10と呼ばれるタンパク質にあると考えられます。

果物の種類

バラ科に属する果物はりんご、なし、洋なし、さくらんぼ、もも、すもも(プラム)、あんず、うめ、いちご、びわ、プルーン、かりん、マルメロなど。

バラ科のナッツ類にアーモンドがあります。

花粉症との関係

アレルゲンの構造が似ていることから、果物や野菜のアレルギーは花粉症と合併して引き起こされることもあり、学童期から成人にかけて発症する人が多い傾向がみられます。

バラ科の果物は上記でも述べた通りシラカンバ、ハンノキなどのカバノキ科の花粉とアレルゲンの構造が似ており、花粉症患者の増加にともなって、バラ科アレルギーがある人も増加しているといわれています。

さらに、主にカバノキ科の花粉症の人が発症する大豆アレルギーがある人は、バラ科のアレルギー反応も出やすいため、豆乳等を摂取したときに口のかゆみなどの症状が出る人は、同時にバラ科の果物にも注意する必要があります。

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バラ科の果物による主なアレルギー症状

アレルギー症状は人によって様々ですが主にどのような反応が出るのでしょうか?

口腔内の腫れ(口腔アレルギー症候群)

りんごや桃などのバラ科の果物を食べて15分以内に、直接接触した唇や舌など口腔内の腫れやヒリヒリとした違和感、喉の腫れなどの初期相反応が出始めます。

バラ科アレルギーをはじめとする口腔の粘膜に症状が出るアレルギーは、別名「口腔アレルギー症候群」とも呼ばれています。

蕁麻疹

特定の食品を食べると必ず蕁麻疹が現れるのはアレルギー性蕁麻疹の特徴の一つです。また一般的に蕁麻疹が出る場合のアレルギー症状は重篤です。バラ科の食べ物を食べて早めに症状が出た場合は、できるだけ原因となる食べ物を避け、すみやかに医師の治療を受けましょう。

下痢・腹痛・吐き気・嘔吐

蕁麻疹と同じく下痢・腹痛・吐き気・嘔吐の症状もアレルギー症状として重篤な部類に入ります。蕁麻疹同様できるだけ原因となる食べ物を避け、すみやかに医師の治療を受けて下さい。

発熱

食物アレルギーで発熱することは稀だそうです。もし発熱がある蕁麻疹症状になったら、原因には熱を出す病気が潜んでいる可能性があります。

一定以上の発熱を伴う場合は血液検査を行ったり、場合によってはCT等を撮影することもあります。

蕁麻疹は見た目が非常に派手で目を引き易いことからすべての症状について蕁麻疹によるもののように考えられがちですが全く別の病気が原因で誘発されていることも少なくありません。

どちらにしても発熱していますので病院へ行き、医師の診断を受けて下さい。

頭痛

食物アレルギーには食物を摂取後、数時間から数週間後に症状が出現する「遅延型」の食物アレルギーがあります。上記で記した口腔内の腫れや蕁麻疹などはすぐに症状が現れることから「即時型」と呼ばれます。

「遅延型アレルギー」は頭痛、めまいなどの他、肩こり、慢性疲労など一見関係のないような多彩な症状を起こしますので、中には体調不良と勘違いしてしまうこともあります。いつまでも調子が戻らない場合は一度アレルギー検査を受けてみてください。

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バラ科によるアレルギーの治療法は?

根本的なアレルギーの治療法はあるのでしょうか?

予防するには

食物アレルギーが判明している場合には原因となる食物を避けましょう。たとえひとかけら食べただけでも重症な反応になることがあります。そのためレストランなど外食する場面では食物アレルギーであることを伝えるなど対策を講じましょう。

しかしどれだけ注意を払って生活していても間違えはあり得ます。アレルギーが強く出てしまい動けなくなった場合に備えて財布に食物や薬のアレルギーの内容や緊急連絡先を記載したメモを入れておくなど備えが肝心です。

またアナフィラキシー症状を起こしたことがある方の場合にはアナフィラキシーになった時にご自身で打つ注射「エピペン」を携帯するようにしましょう。

治ることはある?

食物アレルギーは乳児期から成人まで全ての年齢で起こりえます。乳児期発症では自然に官界することが多いですが、学童以降や成人期の発症で食物アレルギーが治ることは少ないとされています。

まとめ

この記事をまとめると

  • アレルギーの原因となる物質が共通して含まれていることを『花粉と交差抗原性』と言い、そのことによってアレルギーが発症すると考えられています
  • バラ科のアレルギーの原因はPR-10と呼ばれるタンパク質にあるようです
  • バラ科に属する果物はりんご、なし、洋なし、さくらんぼ、もも、すもも(プラム)、あんず、うめ、いちご、びわ、プルーン、かりん、マルメロなど、バラ科のナッツ類はアーモンドがあります
  • アレルゲンの構造が似ていることから、果物や野菜のアレルギーは花粉症と合併して引き起こされることもあり、学童期から成人にかけて発症する人が多い傾向があります
  • 食物アレルギーには口腔内の腫れや蕁麻疹などはすぐに症状が現れる「即時型」と食物を摂取後、数時間から数週間後に症状が出現する「遅延型」があります
  • アレルギー症状は時に重篤化することもありますので、独断で判断せず医師の指示・治療を受けるようにしてください
  • 食物アレルギーが判明している場合には原因となる食物を避け、外食先では食物アレルギーであることを伝えるなど対策を講じましょう。
  • アレルギーが強く出てしまい動けなくなった場合に備えて財布に食物や薬のアレルギーの内容や緊急連絡先を記載したメモを入れておくなど備えましょう
  • アナフィラキシー症状を起こしたことがある方の場合にはアナフィラキシーになった時にご自身で打つ注射「エピペン」を携帯するようにしましょう
  • 食物アレルギーは乳児期発症の場合自然に官界することが多いですが、学童以降や成人期の発症で食物アレルギーが治ることは少ないとされています

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