ローストビーフによる食中毒!食後何時間後に症状が出る?食後すぐ?加熱時間は?

ローストビーフによる食中毒について知っていますか?家庭で作る際は生焼けになることもありますが、どんな危険があるのでしょうか?今回は、

  • ローストビーフが赤くても安全な理由
  • 生焼けの見分け方
  • ローストビーフによる食中毒症状 / 症状は何時間後?
  • 食中毒対策には何がある?

これらのテーマについて紹介いたします。

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ローストビーフで食中毒は起こる?

ローストビーフは低温調理することでお肉が柔らかくなる料理ですが、断面が赤くても火が通っているため食中毒を起こすことはありません。しっかり加熱した状態でも赤いのがローストビーフの特徴で、生焼けではありません。

しかし、本当に生焼けだと食中毒になる可能性もあります。市販のローストビーフは加熱状態が良いので心配はありませんが、家庭で手作りする時は注意しましょう。

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赤くても安全な理由

ローストビーフが赤くても安全な理由は、 お肉の中に含まれるヘモグロビンが空気中の酸素に反応したことによるもの だからです。お肉が生なわけではなく、成分の変化によるものなのです。

ロゼ状態とは

ローストビーフの特徴的なお肉の状態の「ロゼ」といいます。ロゼ状態というのは火を通した状態でタンパク質だけ固まって血は固っていない状態のことを言います。なので肉質はとても柔らかくなり風味も損なわれない代わりに、血液の鮮やかな色が残るということです。

ローストビーフというのは中身が「生」の状態というわけでなくしっかりとした火が通っているということがわかりますね。

生焼けの見分け方

ローストビーフが生焼けでないかどうかを判断するには、お肉自体の温度を確認する方法があります。計る場所はお肉の中心部で、加熱されているという基準は54度以上です。

ローストビーフによる食中毒症状

ローストビーフによる食中毒には、O157や黄色ブドウ球菌があります。これらはローストビーフに関わらず生の牛肉によって起こる可能性のある食中毒で、それぞれこのような特徴を持っています。

O157

O157は牛肉によって起こり得る食中毒の代表ですが、 下痢が主な症状 です。焼肉の生焼け・ユッケ・レバ刺しなどによるO157が毎年10〜20件ほど国内で起きており、海外では死亡したケースもあります。

O157を持った牛は無症状のため、出荷の際に気づくことができません。全ての牛が持っている菌ではありませんが、生焼け状態だと万が一O157持ちの牛であった場合、食中毒を起こしてしまいます。しかし、人によっては無症状で済む場合もあります。

黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌とは牛・豚・鶏どのお肉にも起こり得る食中毒で、その割合は牛が13%・豚8%・鶏36%となっています。牛肉よりも鶏肉の方がより高い数値となっています。

黄色ブドウ球菌はエンテロトキシンという毒成分を生成する働きがあり、それによって激しい嘔吐・腹痛・下痢などの急性胃腸炎を発症します。健康体であれば食べてしまっても無症状で済むこともありまうすが、免疫力が下がっている時や体の弱い人はかかりやすいという特徴があります。

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ローストビーフによる食中毒は何時間後に出る?

ローストビーフによる食中毒にはO157や黄色ブドウ球菌があることがわかりましたが、食後どのくらいで発症するのでしょうか?

食後すぐ〜食後30分

食後すぐ〜30分ほどで発症するケースは黄色ブドウ球菌で、早くて30分ほどで発症します。O157の場合食後すぐに症状が出ることはほとんどありません。というのも、O157には3〜5日間の潜伏期間があります。数日潜伏した後に消化器系に異常が出るため、原因にすぐ気付かないことも多いです。

2〜3時間後

黄色ブドウ球菌で食中毒となった場合、食後3時間程度で発症するのが一般的と言われています。早くて30分、遅くて6時間後に発症します。

食中毒症状で病院は行くべき?

食中毒症状が出た場合は、速やかに病院で診てもらうことをオススメします。O157や黄色ブドウ球菌の症状は重く、自然治癒を待つのはなかなか体力的に厳しいです。死亡するケースもあるので早めに病院にかかりましょう。

ローストビーフの食中毒対策

食中毒にならないようローストビーフを作るコツをいくつかご紹介します。生焼け防止には加熱時間と調理器具の消毒がカギとなります。

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加熱時間の調整

ローストビーフは低温で加熱していくため、どのくらいの時間加熱すれば安全なのか判断しにくいところがあります。加熱時間が足りないと中心部が生焼けになってしまいます。お肉の中心に温度計を刺し、54度以上をキープできていれば加熱されている証拠です。ローストビーフ加熱の温度目安は54〜60度です。

調理器具の消毒

また、調理器具を消毒しておくのも食中毒予防において大切なポイントです。お肉に刺す温度計の先端にお湯をかけ消毒したり、鍋を加熱消毒するなどして予防しましょう。

まとめ

「生焼けローストビーフの食中毒」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

この記事をまとめると

  • ローストビーフは生焼けだとO157や黄色ブドウ球菌といった食中毒症状を起こす可能性がある
  • ローストビーフは加熱できていても赤い!その理由はミオグロビンという成分によるもの

O157や黄色ブドウ球菌など、あまり身近ではないことのように思えますが、生焼けのお肉を食べる場合可能性はゼロではありません。特に家庭で低温調理する際は、生焼けに注意しましょう。

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