卵の殻はアレルギーがでないって本当?卵殻カルシウムは食べられる?

アレルギー

加工食品に使われている「卵殻カルシウム」、これは卵アレルギーの人が食べても大丈夫なものなのでしょうか?気になりますよね。そこで今回は

  • 卵殻カルシウムって?
  • 卵殻カルシウムで卵アレルギーは出ない?
  • そもそもアレルギーとは
について詳しく解説していきますよ。

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卵の殻はアレルギーが出ないって本当?

卵アレルギーはよく聞きますが、卵の殻ではアレルギーが出ないそうです。それは本当なのでしょうか?

卵の殻にはアレルギーの原因タンパク質がない

卵アレルギーは、卵に含まれるたんぱく質が原因で発症します。中でも特に卵白に含まれるたんぱく質が原因となることが多いのです。

卵の殻に含まれる卵たんぱく質の量は、無視できるほどごくわずか。基本的には卵の殻でアレルギーを発症することはないと言えます。

卵殻カルシウムは卵アレルギーでも食べられる

卵殻カルシウムとは、カルシウムの補強や小麦粉のコシを出すために用いられる添加物のことです。

卵殻カルシウムは炭酸カルシウムなどの他のカルシウムと違って、胃酸で溶解されやすく体内に消化吸収されやすいという性質を持っています。

さらにリンの含有量が少ないのも、卵殻カルシウムの特徴

リンはカルシウムの排出を促すはたらきがあるため、そのリンが少ないということはカルシウムが体外に排出されにくくなる

つまり卵殻カルシウムは、理想的なカルシウム補給源になるのです。

MEMO
カルシウム豊富と言われている牛乳。確かにカルシウムは豊富ですが、リンも豊富です。そのため牛乳から効率的にカルシウムを摂取することは難しいということがわかっていますよ。

かならずしも大丈夫という訳ではない

卵殻カルシウムには2種類あります。

  • 高温で処理された焼成カルシウム
  • 高温処理されていない未焼成カルシウム

焼成カルシウムには卵のたんぱく質が残留していないため、アレルギー特定原材料である卵の表示は不要とされています。

ですが未焼成カルシウムの場合は残留している可能性があるため、卵の表示は必須になります。

その場合の表示は「卵殻カルシウム(卵含む)」といったものです。「卵殻カルシウム」のみの表記の場合は焼成カルシウムです。

つまり、卵殻カルシウムなら絶対に大丈夫というわけではなく、卵殻カルシウムの中にも大丈夫なものとそうでないものがある、ということなんですね。

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アレルギーの原理

アレルギーアレルギーと簡単に言いますが、そもそもアレルギーとはどのようなものなのでしょうか?

そもそも食物アレルギーとは?

わたしたちの体には、有害な細菌やウイルスなどの病原体から体を守る「免疫」という機能があります。

食物アレルギーはこの「免疫」が、本来無害なはずの食べ物に対して過敏に反応してしまう状態のことを言います。

通常なら食べ物は異物ではないと認識する仕組みがはたらき、免疫反応を起こさずに栄養として吸収することができます

ですが免疫反応を調整する仕組みに問題があると、食べ物を異物として誤認識してしまうことがあります。それによって起こるアレルギー反応が「食物アレルギー」なのです。

アレルギーには食べ物以外にもいろいろなものがあります。

  • 花粉
  • 金属
  • ほこり
  • 動物

あげればキリがありません。なぜこのような状態になってしまうのでしょうか?

わたしたちの体は、常に有害物質を浴びています。わかりやすいものでは排気ガスや紫外線、ほこりなどです。

これらの有害物質がコップにたまっていく。そしてコップがいっぱいになって溢れたときにアレルギーを起こす、というイメージです。

本来このコップは、バランスの良い食事を取ることできれいに掃除され続けます。

ですが現代人は忙しく、コンビニ食などを摂る機会が増え慢性的な栄養不足に陥っています。

そのためコップをきれいにするはたらきが衰え、結果として多くの人がアレルギーに悩まされているのです。

なぜ小さいこどもに多いの?

食物アレルギーはこどもに多いのが特徴です。

こどもは消化機能が未熟で、アレルゲンであるたんぱく質を分解・消化することができない、というのがひとつの原因と考えられています。

そのため成長とともに消化機能が発達してくると、原因となる食べ物に対して耐性がつき、食べられるようになることが多いのです。

ただし幼児期後半以降に発症した食物アレルギーは、大人と同じく治りにくいとされています。

注意するべき食品

幼児に多い食物アレルギー卵、牛乳、小麦などです。

また食物アレルギーを引き起こす原因として代表的なものは、特定原材料として定められています。

この特定原材料は食品を販売する際に明記が義務付けられていて、守らなければ違法となります。

特定原材料
卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そば
またこの7品目以外に「特定原材料に準ずるもの」として21品目が設定されています。

この「特定原材料に準ずるもの」は、表示義務はないものの、表示することが推奨されています。

ですが「表示がなかったために消費者がアレルギー反応を起こしてしまった」となると大変なので、推奨とはいえ表示されていることが多いでしょう。
特定原材料に準ずるもの
アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

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アレルギーかなと思ったときの対処法

オススメの料理は?何か様子がおかしいと思ったら、どのように対処すればいいのでしょうか。

様子を見る

すぐ病院に行ってももちろんいいのですが、病院に行けば必ず色々と質問されます。

現時点で重症でないなら、まずは自分でしっかりと観察してみるのがいいでしょう。

  • 症状 ・・・ いつから、どんなときに、どうなるなど
  • 他のアレルギー疾患 ・・・ 喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎など
  • 家族にアレルギー疾患の人がいるか

家族にアレルギー疾患の人がいるかを確認するのは、アレルギーが遺伝するからではありません

同じ家で暮らしていると食生活や住環境が似ているため、アレルギーの原因を特定しやすくなることがその理由です。

悪化しそうなら自己判断せずに医療機関へ

アレルギーはこどものもの、と思っていませんか?

こどもの頃にはなんともなかったのに、大人になってから突然アレルギーを発症するというケースは多いです。

アレルギーはほとんどの場合すぐに症状があらわれるので、数回繰り返せば原因はすぐにわかります

ですが食物アレルギーなどは、ひどければ死に至る可能性もある、深刻な症状です。

安易に自己判断せず、医療機関にかかって検査をするのが最善です。自分で原因を把握していれば、対策をとることができますよね。

何科を受診すればいいの?

アレルギー科があればそこがいいですが、近くにない場合も多いですよね。

判断がつかないときにはまず内科か、もしくは症状が出ている場所の専門科に行ってみましょう。

皮膚にかゆみや湿疹があるのなら皮膚科、くしゃみや鼻水が出ているなら耳鼻咽喉科、目がかゆいなら眼科、患者がこどもなら小児科へ。

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まとめ

アレルギーはひとつも持っていない人を探す方が難しいほど、ありふれた病です。

この記事をまとめると

  • 卵殻カルシウムは卵アレルギーでも食べられる
  • ただし種類によっては注意が必要なものもある
  • アレルギーは危険という認識が大切

誰でも血液検査ですぐにわかるものなので、まずは原因の把握が大切ですね。

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