ピーマンと言えば“苦い野菜”ですが、切り方によっては苦味を抑えることができると知っていますか?ちょっと工夫することで食べやすくなるので、ピーマン嫌いのお子様に特にオススメです。そこで今回は、
- ピーマンの苦くない切り方
- 野菜にはなぜ苦み・えぐみができる?
- 野菜の苦み成分の特徴
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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ピーマンはなぜ苦い?
『ピーマンは苦いもの』というイメージがあるかと思いますが、実際にピーマンには苦味成分が含まれています。ピーマンが持つ苦味成分は『クエルシトリン』というもので、これに 香り成分のピラジンの一種が混ざることで苦みを感じます 。
クエルシトリンは苦い原因となっている成分ですが、高血圧予防や体のデトックスに効果があります。新陳代謝を促す作用や利尿作用を持つため、体内の毒素排出に効果的です。
ピーマンの苦くない切り方
ピーマンには苦味成分が含まれていますが、切り方を工夫することで苦味を抑えるはできます◎ そのポイントは、 『ピーマンの繊維に沿って切る』 ことです。
具体的には、ピーマンを縦に切ることで苦味を抑えることができます。ピーマンは縦に繊維があるので、横切りすると繊維が断ち切られ、中に含まれる苦味成分が外に出やすくなります。
縦に切れば断ち切られる繊維は横切りよりも少なくなるので、苦味成分を閉じ込めたまま食べられる、というわけです。
もっと苦味を抑えたい場合は、丸ごと調理するか1/2の半分にカットして肉詰めにするなど、できるだけ切る回数を減らす方法があります。切れば切るほど繊維から苦味成分が出てしまうので、できるだけ切らない方が苦みを感じることなく食べられるのです。
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野菜に苦味・えぐみがある原因
野菜には数多くの種類がありますが、ピーマン以外でも苦いと感じたりえぐみを感じたりすることはありませんか?苦いみやえぐみを感じる野菜は、ごぼう・ズッキーニ・きゅうり・キャベツ・カロフラワーなど様々で、基本的に苦みやえぐみを持たない野菜でも感じることがあります。
野菜に苦みやえぐみを感じる原因には、生育環境が関係しています。野菜が成長する際、いくつかの条件に当てはまると苦み成分が生成されやすくなります。主な原因はこちらです。
- 栄養不足
- 収穫期を逃した
- 病気・害虫にかかった
栄養不足
野菜は栄養や水が不足すると大きくならないのはもちろんのこと、味が落ちる性質があります。特に、水が十分でないと苦み成分が生成されやすいです。
夏の時期に土の水分がどんどん蒸発してしまい、野菜に十分な水分が届かないと苦くなりやすいです。
収穫時期を逃した
野菜や果物には適した収穫時期がありますが、それを逃すと苦みが出やすくなります。収穫時期を超えると野菜は大きくなっていきますが、それと比例して味も変化していきます。
特に夏野菜の収穫時期は繊細で、朝は食べ頃でも夕方にはもう味が変化してしまうこともあるほどです。収穫期のベストを逃すことで、野菜は苦くなってしまいます。
病気・害虫
野菜などの農作物には病気や害虫問題がつきものですが、野菜はこれらの被害にあうと自分を守ろうとして苦み成分を生成します。そのため、農薬を使用しない無農薬栽培の野菜は苦くなりやすいと言われています。無農薬なので体には良いものの、味が落ちてしまうというデメリットがあるのです。
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野菜の苦み・えぐみ成分の特徴
野菜の苦みやえぐみを作る原因についてお話してきましたが、その原因成分には何があるのでしょうか?苦みの原因となる成分は、野菜によって異なります。主な苦み・えぐみ成分には、このようなものがあります。
- シュウ酸
- イソチアシアネート
- ラクチュコピクリン
- ラクチュコピクリン
- ポリフェノール
- ククルビタシン
それぞれの特徴と、これらの成分を含む主な野菜について確認していきましょう。
シュウ酸
シュウ酸は主にほうれん草に含まれている成分で、「アク」の原因でもあります。シュウ酸は微細なトゲトゲとした結晶であることから、食べると口の中に不快感を感じます。
ほうれん草・サラダ菜などの葉物野菜
イソチアシアネート
イソチアシアネートには、血液をサラサラにする効果があります。血液は塩分や油の摂り過ぎ、運動不足などによってドロドロになります。その状態が続くと動脈硬化を引き起こし、やがて脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる生活習慣病になるため、健康に良い成分でもあります。
キャベツ・芽キャベツ・菜の花・大根
ラクチュコピクリン
ラクチュコピクリンは、鎮静作用などの効果が期待できる成分です。
レタス
ポリフェノール
ポリフェノールは、コレステロールや脂質の低下作用、抗がん作用が期待されている成分です。抗酸化作用があるので美肌効果などアンチエイジングにも効果的ですが、アクの原因にもなります。
そら豆・ごぼう
ククルビタシン
ククルビタシンはステロイドの一種で、ズッキーニの他にもきゅうりやスイカ・メロンなどウリ科の野菜や果物に含まれています。通常であれば含有量はごく少量なので苦味を感じることはないのですが、ククルビタシンが多いと苦みを感じるようになります。
ククルビタシンは熱に強い成分なので、加熱しても取り除くことができません。ですが、 ククルビタシンは水溶性成分なので、水に浸けることで毒性分が水に溶け出し、苦味も取り除くことができます 。
ズッキーニ・きゅうり・瓜・ゴーヤ
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まとめ
この記事をまとめると
- ピーマンの苦みが『クエルシトリン』という成分と香り成分のピラジンが結合することが原因
- 苦くない切り方は①縦切り ②丸ごと食べるなどできるだけ包丁を入れない
- 繊維に沿って切ることで苦味の発生を抑えることができる!
- 野菜に苦味があるのは、生育環境や収穫期のズレが原因なこともある
ピーマンには苦味があるものですが、縦に切ったり丸ごと調理するなど工夫次第でできるだけ苦味を抑えることができます。ピーマン嫌いのお子様がいる方など、ぜひ試してみてください。
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