お雑煮にぶりを入れる地域はどこ?地域差が出るお雑煮の特徴を解説!

すっかり辺りは冬支度で、お店などもクリスマスや年末に向けて準備が進んでいますね。ようやくコロナも落ち着いてきましたし、今年こそは帰省するという方も多いのではないでしょうか?

やはり実家に帰省するとなんだかホッとしますし、みんなでおせち料理を囲むのは日本の風物詩とも言えますよね。そんなおせち料理に欠かせないものが「お雑煮」です。

実はお雑煮、地域によっていろいろな種類があるのをご存じでしょうか?多くの地域でメインの食材はお肉エビなどですが、実はブリなどのお魚を入れる地域もあります。入れる材料、お出汁や味噌の違いなど地域によって味が大きく変わりますよ。

そこで今回は、

  • お雑煮にぶりを入れる地域は?
  • 地域ごとのお雑煮の特徴
  • あんもち雑煮とは

今回はこれらのテーマで紹介していきます。あんこなどを入れた、甘いぜんざいのようなお雑煮もあるようですので、たまにはいつもと違うタイプのお雑煮を作って楽しむのもいいですよね。

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お雑煮にぶりを入れる地域は?

鶏モモ肉や、エビなどをメインとしたお雑煮が多い中、ブリや鮭をメインの食材として楽しむ地域もあります。主に九州の博多地区などで定番のお雑煮のようですよ。

私は実家が関東地方ですので、鶏もも肉やエビ、シイタケや根菜類を使ったお雑煮でしたが、お魚を使ったお雑煮もとても気になります。詳しく見ていきましょう。

九州・四国地方

お雑煮にぶりを入れる地域は福岡県の博多地区高知県の室戸市が有名で、その他にも長野県でもぶりを食材として使う傾向があるようですよ。

特に博多地区ではお雑煮にぶりは欠かせない食材のようで、実家に帰省する際はぶりを持参して帰るという風習があるようです。

なぜブリを入れる

私の中で博多と言えば明太子、という勝手なイメージでなかなかぶりは想像できませんが、どうしてお雑煮にぶりを使うようになったのでしょうか?

ぶりを使うようになった理由はいくつか諸説があるようですが、ぶりが出世魚であるということが関係しているようです。

ぶりは「ヤズ→イナダ→ハマチ→ブリ」と大きさによって名前が変わる出世魚であるということはご存じの方も多いと思います。

お嫁さんの帰省に「嫁さんぶりが良い」と言われ、大きなぶりを丸々1本持って帰省するという風習があったと言われています。出世魚ということから、縁起のいいおせち料理の材料に使われるようになったという話が有名なようですね。

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地域ごとのお雑煮の特徴

それでは気になる全国各地のお雑煮事情を調査していきましょう。たまには他所の県のお雑煮も食べてみたいものですね。

北海道の雑煮

北海道というと魚介類なイメージですが、意外にも鶏ガラベースのお雑煮のようです。札幌では正月前に鶏ガラが並ぶことがご家庭の風物詩となっているところも多いようですよ。

他にも北海道ならではのお雑煮食材で、「つと」という「なると」に似た練り物があるようです。。大きな違いはその見た目で、「なると」は切ると断面に「の」の模様が書かれていることに対して、「つと」の断面には「つ」の模様が書かれているようです。

なるとは茹でたかまぼこなのに対し、つとは蒸しかまぼこで、食感に違いがあるようですよ。なかなか目にできない食材で気になりますね。

東北の雑煮

東北地方のお雑煮は県ごとに特徴のあるお雑煮がたくさん。青森県や岩手県では魚介類を使ったお雑煮が有名で、クジラのお肉を使ったお雑煮や、贅沢にアワビを使ったお雑煮などたくさん種類があります。

中でも私が気になったのは宮城県のお雑煮です。焼きハゼ雑煮と呼ばれるようで、お椀の中にはみ出すように焼いたハゼが丸1匹乗っているお雑煮です。インパクトがすごいですね・・・。

関東の雑煮

関東地方のお雑煮は私自身が良く見慣れたもので、シイタケやなると、鶏もも肉やその他根菜類を使っているものが主流なようです。他にも、千葉県では「はばのり」という希少なのりを使った「はばのり雑煮」という、磯の香りが漂う贅沢なお雑煮が有名です。

中でも私が気になったお雑煮が、茨城県の「白和え雑煮」というもの。具材は豆腐とお餅で、味噌も白味噌ベースですので真っ白なお雑煮です。

中部の雑煮

中部地方はお魚をお雑煮に入れる地域が多いようです。新潟県では名産品のサケの切り身とイクラを贅沢に使った「親子雑煮」が有名です。魚介類を贅沢に食べられるのは海に面している県の特権ですね。

逆に長野県では、昔から魚はとても希少な食べ物でした。富山湾で獲れたぶりを塩漬けしたものが、山を越えて運ばれてきていました。お正月のハレの日に、希少な塩漬けされたぶりの切り身を使った「塩ぶり雑煮」を食べる文化があるようですね。

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関西の雑煮

関西地方は白味噌をたっぷり使ったとろみのあるスープでお餅を煮込むお雑煮が主流なようですよ。お餅の種類は「丸餅」が主流で、お餅の丸い形が「円満」を意味することから縁起物として使われるようになったようです。

関西地方のお雑煮文化は京都から各地域へ広がっていったと言われています。京都の料理では白味噌はとても重要な調味料で、冬場の汁物ではとても頻繁に使われるようですよ。こういった文化から、お雑煮も白味噌を使うことが多いのですね。

四国の雑煮

四国地方で私が一番気になったお雑煮は香川県の「あん餅雑煮」というものです。なんと甘いあんこ餅が白味噌ベースのしょっぱいスープと一緒になっている、独特なお雑煮です。

最近は、甘味と塩味の相性がとても良いことも知られ、塩キャラメルなどの塩スイーツもとても有名になりました。いったいどんな味がするのかとても興味がありますよね。

中国の雑煮

中国地方は瀬戸内で獲れる魚介類をふんだんに使った魚介系のお雑煮や、小豆を使った甘いぜんざいタイプのお雑煮が有名ですね。

広島県ではアナゴブリはまぐりカキなど豊富な魚介類を使ったお雑煮がとても美味しそうです♪鳥取県の小豆雑煮という甘いお雑煮も絶対美味しいですよね!

小豆は「邪気を払う」と昔からの言い伝えがあるようで、このことから今や小豆雑煮は全国各地で食べられている有名なお雑煮になりました。

九州の雑煮

九州地方のお雑煮は、先ほど紹介した福岡県の博多地区でよく食べられる「ぶり雑煮」や、まるでお鍋のように具沢山な、長崎県の「島原具雑煮」が有名です。長崎県では、お雑煮を1年中食べる地域もあるですね。

その他にも、鹿児島県では焼きえびをお出汁に使った「焼き海老雑煮」もとても美味しそうです。正月前にだけ取り扱う「唐人菜(白菜のようなもの)」や「水前寺もやし」といった伝統野菜をふんだんに使ったお雑煮が多いようですね。

沖縄の雑煮

実は沖縄県は、47都道府県で唯一「お雑煮が無い県」として有名です。ですが沖縄県もお正月に食べる汁物があります。それは「中味汁」と呼ばれる豚の内臓を使った、琉球王朝時代から続く伝統料理です。

豚の内臓を手間暇かけて茹でこぼして臭みを抜き、鰹風味のお出汁としいたけやかまぼこ、黒い糸こんにゃくなどと煮込んだお料理です。正月や慶事の際には欠かせないお料理なようですよ。

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あんもち雑煮とは

特に香川県で有名な「あんもち雑煮」はかなり印象的なお雑煮ですよね。和菓子をスープに入れるというのはなかなか想像もつきません。詳しく見ていきましょう。

特徴

あん餅雑煮は香川県の東部の平野部でよく食べられる、お正月ならではの郷土料理です。食べる県民と食べない県民で半分くらい意見が分かれるそうで、好みの分かれるお料理なようです。

丸餅の中に甘いあんこを仕込んだものと、ニンジンや大根などの根菜類を入れて煮込むことが主流で、「1年何事も無く、丸く収まりますように」という願いから具材を全て輪切りにするという歴史があるようです。

発祥

あんもち雑煮を食べるようになったのは、江戸時代末期~明治時代初期にかけてという諸説があります。ちょうどこの時期に香川県の東部、讃岐国を領有とした高松藩より「塩・サトウキビ・綿花」の栽培を奨励されました。

これらは「讃岐三白」と呼ばれ、名産品となりました。しかしそんな名産品を作る地域であっても、庶民にとって砂糖は高級品でした。せめてお正月の三が日くらいは贅沢に砂糖を味わいたい!という考えから、「ごみ砂糖(白下糖)」を餅の中に仕込み、お雑煮に入れたことが始まりと言われています。

まとめ

今回は「全国各地の様々なお雑煮事情について」紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

この記事をまとめると

  • 全国各地様々な種類のお雑煮がある

  • ぶりや鮭、海老など様々な魚介類を使ったお雑煮もある

  • あんこ餅をお雑煮に入れる「あんもち雑煮」という独特なお雑煮もある

全国各地で色々な文化が栄えましたが、当時はそれらを知る由はありませんでした。しかし今はインターネットの普及で、全国各地のご当地グルメを知ることができるのはとてもうれしいことですよね♪

毎年地方ならではの味を楽しむのももちろん良いですが、たまには気分を変えて色々なお雑煮を試してみるのも良いかもしれませんね!

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