ぬか床が腐った臭い・酸っぱいのは食べられる?腐った時の見分け方

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みなさんは、ぬか床を作ったことはありますか?ぬか床で漬けたぬか漬けは、乳酸菌や食物繊維が摂れ、腸内環境の改善や免疫力アップが期待できます。日本人が昔から続けてきた歴史ある伝統食文化でもあります。

そんな魅力に惹かれて、私も一度、ぬか床に挑戦してみたことがあります。しかし、3か月もしないうちにダメにしてしまいました。日常の忙しさにかまけて、かき混ぜなくなってしまったのが原因です(苦)。その教訓を活かすためにも、「ぬか床が腐ったときの見分け方」について皆さんと共有しようと思います。今回は、以下のテーマでお送りします。

  • ぬか床が腐った臭い・酸っぱい匂いは食べられる?
  • ぬか床が腐るとどうなる?見分け方
  • ぬか床は何年持つ?
  • ぬか床を美味しくする方法
 

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ぬか床が腐った臭い・酸っぱい匂いは食べられる?

腐ってる・臭い

原因

ぬか床が臭う原因は、いくつかあります。

お手入れ不足

ぬか床のお手入れとは「かき混ぜる」ことです。冬場は1日に1回。夏の常温保存は1日に2~3回。冷蔵保存の場合は4~5日に1回でOK。上下をひっくり返すようによくかき混ぜましょう。かき混ぜが足りないと、産膜酵母がぬか床の表面に増えて、臭いが強くなります。産膜酵母そのものは悪いものではありませんが、増えすぎると乳酸菌の活動を停止してしまいます。数日間、放ったらかしにしていても、毎日かき混ぜることで臭いが軽くなることがあります。

温度が高すぎる

ぬか床の温度が高すぎると、乳酸菌が過剰発酵します。乳酸菌の過剰発酵によって、ぬか床に酸が多くなり酸っぱい臭いを発してしまいます。

塩分濃度が低い

ぬか床で野菜を漬けると、食材から水分が出てきます。水分が多くなると、ぬか床を作った時と比べて塩分濃度が低くなります。それが原因で乳酸発酵しやすくなります。活発になりすぎた発酵を抑えるために、まずは、塩を小さじ1~2杯程度、足してみて様子をみましょう。

旨味材料の入れすぎ

通常、ぬか漬に入れる代表的な旨味材料は、昆布、鰹節、干し椎茸、ニンニク、煮干し、山椒、生姜など。これらをぬか床に加えることで、旨味が加わります。ただし、足し過ぎるとぬか床の臭いや味にも影響が出てきます。昆布などは入れっぱなしでもOKですが、干し椎茸や煮干しは、数日経ったら取り出した方がよさそうです。

臭いの強い食材を入れた

臭いが強い食材とは、魚や肉などです。頻繁に繰り返しぬか漬けにしていると、ぬか床が臭くなります。足しぬかをしても染みついた臭いをとることができません。魚や肉をぬか漬けにする場合は、ジップロックなどの保存袋にぬかを絡ませて保管することをおすすめします。漬け終わったぬかはぬか床に戻さず捨てましょう。

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ぬか床が腐るとどうなる?見分け方

カビが生える

カビはチーズ作りなどにおいて重要な役割を果たしますが、ぬか床の場合はどうでしょうか?

表面にうっすら付く白い膜は産膜酵母という酵母菌によるものです。酵母菌とは、糖をアルコールと炭酸ガスに分解する微生物のことで、それ自体は悪いものではありません。

もし、白色、黄色、緑色のフワフワとした物体はカビの可能性があります。白いカビなら周り2㎝くらいを取り除いておいても大丈夫です。しかし赤カビ、青カビ、黒カビが発生した場合は、体に毒です!ぬか床自体が回復不可能なレベルになっていることが多いので、新しく作り直しましょう。

シンナー臭は大丈夫?

ぬか床の蓋を開けると、ツーンと鼻につく「シンナー」のような臭いがすることがあります。「シンナー臭」のほか、「アルコール臭」「セメダイン臭」などと表現されることもあります。

これは、産膜酵母が増えすぎたことが原因です。産膜酵母が酢酸エチルという物質を生成し、これがシンナー臭の正体です。解決策は、しっかりとかき混ぜること!上下をひっくり返すように混ぜて酸素の少ない方に押し込めば、繁殖が抑えられて臭いもしなくなります。ただし、あまりにも強烈な腐敗臭がするときは、ぬか床の雑菌が繁殖している可能性があります。新しく作り直しましょう。

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ぬか床は何年持つ?

保存期間

ぬか漬けは、かき混ぜたり、野菜を漬けたり、基本的なお手入れをきちんとしていれば、半永久的にもちます。漬物文化を研究している漬物機能研究所の小野さんによると、240年以上も前から代々受け継がれてきた老舗旅館の「レジェンドぬか床」に出会ったことがあるそうです。江戸時代から今も受け継がれているそのぬか漬けは、塩味もまろやかで美味しいそうです。

冷蔵庫に入れっぱなしは危険?

冷蔵庫に入れっぱなしでも、カビが生えることがあります。野菜を長期間(1週間以上)漬けないぬかは、冷凍保存用の袋や容器に移し替えて冷凍庫で保存しましょう。

ぬか床を美味しくする方法

昆布を入れる

ぬか床に昆布を入れると旨味が増し、美味しくなります。昆布の大きさにもよりますが、3㎝角の大きさのものを3~4枚入れて、ぬかとよく混ぜておきましょう。昆布はいつの間にか溶けてなくなります。昆布の代用品として、昆布茶を使う方法もあります。ぬか床に昆布を混ぜると3日程度で旨味が移行します。

煮干しを入れる

動物性のものは、ぬか床の腐敗を防ぐために入れない方がいいという意見もありますが、ぬか床に旨味がプラスされるという意見もあります。まずは、1~2尾くらいから入れてみましょう。お茶パックやガーゼに包んで入れておけば、後で取り出しやすいので便利です。煮干しの代用品として魚粉も使えます。

干し椎茸を入れる

干し椎茸を入れるメリットは2つあります。「余分な水分を吸ってくれること」と「ぬか床に旨味をプラスしてくれること」です。干し椎茸に凝縮されているアミノ酸の一種(グアニル酸の旨味を利用します。10日以上経つと、ぬか床の塩味や酸味が濃くなる可能性があるので味をみながら取り出してください。ぬか床から取り出した干し椎茸は、味噌汁や野菜炒めなどの料理の具材として利用できます。

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まとめ

今回は、ぬか床が腐った臭いや腐ったときの見分け方についてご紹介しましたが、いかがでしたか?

この記事をまとめると

  • ぬか床が臭う原因は、お手入れ不足。1日1回はかき混ぜよう
  • うっすら白い膜は産膜酵母なので混ぜてもOK
  • 赤カビ・青カビ・黒カビが生えていたら新しく作り直そう
  • 昆布・煮干し・干し椎茸を加えて旨味をアップ

人間にとって有益な菌は「発酵」ですが、人間にとって有害な場合は「腐敗」です。筆者のように食材を無駄にしないためにも、日頃からかき混ぜることを怠らず、美味しいぬか漬けを作ってくださいね。

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