妊娠中(妊婦)はヨーグルトを食べても大丈夫?食べていい種類は?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“ヨーグルト”は妊婦さんにもオススメの食べ物です!どんな種類のヨーグルトでも食べられるのでしょうか?今回は、

  • ヨーグルトが妊娠中にオススメな理由
  • 栄養成分と妊婦への効果
  • 妊娠中に食べていい種類は?
  • 胎児がアトピーやアレルギーになる?

これらのテーマについて紹介いたします。

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ヨーグルトは妊娠中でも食べられる!

ヨーグルトは、妊娠中にオススメの食材です。その理由には、ヨーグルトに含まれる“タンパク質”“カルシウム”“乳酸菌”あります。

妊娠中期以降はタンパク質量を増やして

タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。

たんぱく質の摂取目安量
  • 妊娠前の成人女性…50g/1日
  • 妊娠初期…50g/1日
  • 妊娠中期…60g/1日
  • 妊娠後期…75g/1日

妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。

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妊娠中不足しがちなカルシウム

妊娠中は、カルシウムが不足しやすいと言われています。葉酸のようにサプリで補う必要はありませんが、カルシウムは骨や歯の材料となります。乳製品や小魚・大豆などに含まれる栄養素ですが、ヨーグルトにもカルシウムが含まれています◎

妊娠中の便秘に乳酸菌

ヨーグルトには、乳酸菌が豊富に含まれており、便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。

妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維や乳酸菌の多い食材を摂ること」 があります。ヨーグルトの乳酸菌

妊婦が食べてもいいヨーグルトの種類は?

ヨーグルトと言っても、いろいろな種類があります。「妊娠中に食べても大丈夫?」と疑問に思われやすいものには、このような種類があります。

  • 生乳ヨーグルト
  • R1ヨーグルト
  • アロエヨーグルト

生乳ヨーグルト

『生乳』と聞くと“加熱されていないから危険?”と思う方もいるようですが、日本で作られている生乳ヨーグルトによってお腹をこわすような症状が出ることはないので安心しましょう。

市販の生乳ヨーグルトの中でも有名なものには、「小岩井生乳ヨーグルト」があります。こちらの商品に関しても、妊娠中でも食べることができます。

アロエヨーグルト

アロエも妊娠中に食べられるのかどうか疑問に思われる食品の一つですが、食べると危険と言われるのは『アロエの外皮』です。アロエヨーグルトなどに使用されている部分は安全な果肉の部分なので、問題ありません◎

アロエの外皮には『アントラキノン』という成分が含まれているのですが、この成分に子宮収縮作用を起こす可能性があると言われています。

アントラキノンとは?

アントラキノンには強力な下剤作用があり、市販の下剤薬にも使用されています。大腸の結腸を刺激して排便を促す作用があります。

下痢を繰り返し起こすことにより子宮が収縮する恐れがあり、子宮収縮によって流産の危険性が高くなるため、”アロエは妊娠中に食べてはいけない”と言われるようになりました。

R1ヨーグルト

R1ヨーグルトは、株式会社明治から販売されている乳酸菌たっぷりのヨーグルトです。妊娠中は妊娠前よりも免疫力が低下するため、風邪や感染症になりやすい傾向があります。

R1には免疫力を高める効果があるため、R1ヨーグルトを飲むことで予防効果が期待できます。免疫力が上がり病原菌に抵抗する能力が向上するため、花粉症対策や風邪予防・がんなどの生活習慣病予防にも繋がると考えられています。

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ヨーグルトに多く含まれる主な3つの栄養素

ヨーグルトは、乳酸菌が腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整えてくれます。乳酸菌は糖類を分解して多量の乳酸を作り出す菌の総称です。

ヨーグルトに使われている主な乳酸菌は、ブルガリア菌・ビフィズス菌・ラブレ菌などがあります。

  • ビフィズス菌:ビフィズス菌は、腸に存在し、増殖することで、腸内環境を整えて、免疫力を高めたり蠕動運動を促進させます。正常な排便を促し、便秘や下痢と言った便の排出が上手く行かない腸の不調な症状を改善する働きを持っています。
  • ブルガリア菌:ブルガリア菌は、ブルガリアヨーグルトで有名なブルガリアの名前がついた乳酸菌です。牛乳の乳糖を乳酸に変える働きを持っています。体内の腸内環境のHP調整をし、善玉菌が増えやすい環境にする他整腸作用があります。
  • ラブレ菌:ラブレ菌は、善玉菌の中でも強く、食事によって摂取した菌が腸に到達できる耐性を持っています。胃を通過して腸管に届くその増殖力と強さで、腸管内での増殖スピードが強く悪玉菌が増えにくい環境を作ることに向いています。免疫力を上げる効果が特に強いのが特徴です。

妊娠中にヨーグルトを食べるとアレルギーやアトピーになる?

“妊娠中にヨーグルトを食べると、赤ちゃんが乳製品アレルギーやアトピーになる”と言われることがありますが、これらに科学的根拠はありません。 ヨーグルトは妊娠中でも安心して飲むことができます◎  お腹の赤ちゃんへの影響を考えて妊娠中にヨーグルトを食べるのを控える方もいるようですが、妊娠期に乳製品を控えてもアレルギーやアトピーの発症を防ぐことには繋がりません。ヨーグルトには栄養素が豊富に含まれているので、積極的に食事に取り入れたい食べ物です。

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • ヨーグルトは妊娠中にオススメの食材!
  • 生乳ヨーグルト・R1ヨーグルト・アロエヨーグルトも食べられる◎

ヨーグルトにはタンパク質やカルシウムが豊富に含まれているので、栄養不足になりがちなつわり中にもオススメの食べ物です。

食べることで胎児がアレルギーを生じたり、アトピーになるということには繋がらないので、安心してくださいね。

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