とうもろこしは妊娠中(妊婦)にもオススメ野菜!つわり・便秘解消効果◎

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“とうもろこし”は妊婦さんにもオススメの野菜なんです!その理由を、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。

  • とうもろこしが妊娠中にオススメな理由
  • とうもろこしが含む主な栄養素とは?
  • 妊娠中でも安全おいしいレシピ

これらのテーマについて紹介いたします。

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とうもろこしってどんな食べ物?

学名 Zea mays
別名(方言) トウキビorトーキビ(唐黍)、ナンバ、トウミギ
分類 イネ科トウモロコシ属
原産地 メキシコから南アメリカ北部
漢字だと 玉蜀黍

とうもろこしの歴史は非常に長く、紀元前2,000年頃から地球に存在していた植物とされています。15世紀には新大陸を発見したコロンブスがヨーロッパに持ち帰ったことにより広まり、日本へは16世紀の終わり頃に伝わって全国的に広まりました。

とうもろこしは人の食用としてはもちろん、家畜の飼料や油、でんぷん、環境に配慮した燃料であるバイオエタノールの原料としても近年需要が高まっています。日本では「とうもろこし」と呼ぶほか、地域によっては「トーキビ」「トウミギ」「ナンバ」と呼ぶこともあります。

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とうもろこしは妊娠中にオススメ食材!

とうもろこしは、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、とうもろこしに含まれる“食物繊維”“カリウム”“鉄分”“ビタミンE”があります。

妊娠中の便秘に食物繊維

とうもろこしに含まれる食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があり、便秘解消に絶大的な効果があります。

妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。

妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。

また、食物繊維を摂ることで腹持ちを良くし、妊娠中の体重増加を緩和させる効果もあります。食べづわりなどでつい食べ過ぎてしまい、体重が急増してしまった…!という時は、食物繊維たっぷりのとうもろこしを食事に取り入れてみましょう。

妊娠中は貧血になりやすい

妊娠すると赤血球が多くつくられるようになり、胎盤や胎児形成のためにお腹に送られていきます。血液量も増えるため、より多く鉄分を摂らないと貧血になりやすくなります。

特に妊娠初期は貧血が起こりやすく、 鉄分が不足することで動悸や息切れが起こり、つわりがより一層辛くなる 方も多いです。また、貧血状態が酷くなると『鉄欠乏性貧血』となることもあります。

とうもろこしには鉄分が多く含まれているため、妊娠中の鉄分不足を解消する効果を期待することができます◎ 葉酸と鉄分がセットになったサプリもありますが、食品からも摂るようにしましょう。

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カリウムは悪阻(つわり)と関係アリ!

とうもろこしにはカリウムが豊富に含まれています。ミネラルの一つであるカリウムは、妊娠すると胎盤や胎児に多く取り込まれるのですが、 体内のカリウム量が減ると、つわりが酷くなる と言われています。

また、カリウムは体内の塩分量を調整して尿と共に排出する働きがあるため、むくみ改善にも効果的です。妊娠後期は特に足や指がむくみやすいので、カリウムを含む食べ物は妊婦さんにオススメなのです◎

ビタミンEも妊娠中は多めに

ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、細胞膜や脂質を酸化から守る働きがあります。妊娠中のビタミンE摂取は、流産を防ぐ効果があると言われています。

体内に蓄積しにくく、不足すると神経や筋障害が出ることもありますが、通常の食事をしていれば不足することはあまりないと考えられています。妊婦さんにとっては、妊娠前よりも多めに必要な栄養素です。

MEMO

妊娠中のビタミンE摂取目安量は、1日6.5mg!

厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンE摂取量は1日5.0〜5.5mgです。それが妊娠中となると1日6.5mg授乳中になると1日7.0mgが必要な目安量と言われています。

ビタミンEには、 βカロテンやビタミンCと一緒に摂ると抗酸化作用が高まる 特徴があります。

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とうもろこしに多く含まれる主な5つの栄養素

とうもろこしの主な栄養成分は、糖質タンパク質でカロリーが高いのが特徴です。他に、ビタミンB1・B2・Eなどのビタミン類、カリウム・リノール酸・食物繊維も含まれています。

  • 不溶性食物繊維不溶性食物繊維は、食物繊維の中でも水に溶けることが出来ないため腸内まで届きます。腸まで消化されないため、便として排出されるのが不要性食物繊維です。腸管を適度に刺激をするため、蠕動運動が活発化し食べ物の吸収や消化を助ける働きがあります。善玉菌の栄養にもなるため腸内環境もよくなることが知られています。
  • 水溶性食物繊維:水溶性食物繊維は、食物繊維の中で水に溶けやすい分類のもので、主な働きは腸内細菌の餌となり、善玉菌を増やすと同時に酪酸や酢酸と言ったエネルギーの材料になります。腸内環境を整える効果が高く、便秘や下痢と言った不調を改善していきます。免疫力や肌も綺麗にする栄養素です。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
  • ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
  • リノール酸:リノール酸は、コレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、高脂血症を防ぐことで動脈硬化の改善をする働きを持っています。また、リノール酸の代謝によって、リノレン酸の材料になります。血液をサラサラにし、細胞膜の材料にもなる栄養素です。

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妊娠中でも安全おいしいとうもろこしのおススメレシピ

妊娠中にとうもろこしを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのとうもろこしレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩

ほうれん草とバターのソテー

引用:週末の作り置きレシピ

ほうれん草には、妊娠中に欠かせない葉酸が豊富に含まれています。鉄分も多い野菜なので妊婦さんにオススメのレシピです。ほうれん草ととうもろこしをバターで炒めるだけなのでお手軽ですよ。

あっという間にできるので時間がない時にもオススメです。粒状にしたとうもろこしを冷凍しておくとササッと調理したい時に大変便利です◎

コーンスープ

スープの代表、コーンスープも買ってきたとうもろこしで作ることができます。加熱して粒を削り取ったら、牛乳やクリームと合わせてミキサーに投入します。

牛乳など乳製品の代わりに、とうもろこしの芯やひげから取ったスープと合わせるのもおすすめなのです。芯やひげは栄養価が高く、旨味をたっぷり抽出したスープはとても体に良いのです。



とうもろこし入りポテトサラダ

引用:缶つま倶楽部

ポテトサラダにとうもろこしを加えれば、栄養たっぷりサラダになります。じゃがいもにもカリウムや食物繊維が多く含まれているので、妊婦さんにオススメの副菜です。冷凍保存もできるので、頻繁に料理できない妊娠中の作り置きとしても重宝します。

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • とうもろこしは妊娠中にオススメの野菜!
  • とうもろこしに含まれる食物繊維:妊娠中の頑固な便秘解消に効果的!
  • とうもろこしに含まれるカリウム:つわり症状の軽減&むくみ改善に効果的!
  • とうもろこしに含まれる鉄分:貧血予防や胎児形成のサポート!

とうもろこしには食物繊維が豊富に含まれているため、妊娠中の体重増加対策にもオススメです。腹持ちも良いので、食べづわりなどで食べ過ぎてしまう時に食事に取り入れてみましょう。

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