妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“ラズベリー”は妊婦さんでも食べられるのでしょうか?また、安産に効果的と言われる“ラズベリーリーフティー”とは、どんなものなのでしょうか?このお茶は、飲む時期が決まっているようです。それでは、
- ラズベリーが妊娠中にオススメな理由
- ラズベリーが含む主な栄養素とは?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
- 安産に効果的なラズベリーリーフティーって何?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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ラズベリーってどんな食べ物?
学名 | Rubus occidentails |
分類 | バラ科キイチゴ属 |
原産地 | ヨーロッパ、北アメリカ、アジア |
和名 | 木いちご |
別名 | フランボワーズ |
英語名 | raspberry |
おいしい時期 | 6月〜8月 |
ラズベリーが一番初めに栽培されたのは15〜16世紀のイギリスだと言われています。日本に伝来したのは19世紀頃です。お菓子の名前によく使われている「フランボワーズ」とは、ラズベリーのフランス語版です。
ラズベリーの甘い香りは「ラズベリーケトン」という成分によるもので、脂肪を分解する働きがあるとして注目されています。また、「エラグ酸」という酸味成分には美肌効果や美容効果があるので女性必見の果物です。
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ラズベリーは妊娠中にオススメ食材!
ラズベリーは、妊娠中にオススメの果物です!その理由には、ラズベリーに豊富に含まれる“ビタミンC”、“葉酸”、“食物繊維のペクチン”があります。
ビタミンCは鉄の吸収をサポート
ビタミンCは美肌効果など美容に効果的な栄養素のイメージがありますが、 妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートし、体の免疫力を高める効果 があります。
妊娠中は妊娠前と比べて免疫力が下がり、食中毒や感染症にかかりやすくなるので、免疫力を上げることはとても良いことなのです◎
妊娠中のビタミンC摂取目安量は、1日110mg!
厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンC摂取量は1日100mgです。それが妊娠中となると1日110mg、授乳中になると1日145mgが必要な目安量と言われています。
ビタミンCは妊娠中だけに限らず、産後の体にとっても大切な栄養素となっています。
葉酸は妊娠前の2倍以上必要
ラズベリーに含まれる葉酸は、ビタミンB群に分類される栄養素の一つで妊娠前から摂取したい栄養素とも言われています。 妊娠初期の活発な細胞分裂のサポートをしたり、DNAの合成など胎児の発育に大きく関係する ためです。
非妊娠時の2倍以上の葉酸が必要となるため、サプリでの補給もすすめられています。
便秘になりやすい妊娠中には食物繊維
妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。
妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。
ラズベリーには食物繊維が豊富に含まれているので、妊娠中の便秘解消にオススメの果物となっています♩
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ラズベリーに多く含まれる主な5つの栄養素
ラズベリーは小粒ですが、ビタミン類や食物繊維のペクチンなどが含まれています。栄養素以外の成分も豊富に含まれ、果実類でも屈指の栄養価の高さです。
- ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
- ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
- ペクチン(水溶性&不溶性):ペクチンは、植物の細胞壁に含まれている多糖類で、砂糖やさんを加えることでゼリーの様なとろみに変化します。水溶性と不溶性の2種類に分類することができ、主な働きは便秘・下痢の解消、コレステロール値、血糖値を下げる栄養素です。
- 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
- ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
妊娠中でも安全おいしいラズベリーのオススメレレシピ
ラズベリーにはビタミンCや葉酸、食物繊維が豊富に含まれているので、妊婦さんでも積極的に食べたい果物です。もちろんそのまま食べてもOKですが、ちょっとアレンジすることで美味しく、他の食材も合わせて摂ることができます。
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スムージー
バナナをベースとし、ラズベリーや牛乳・豆乳などを入れてスムージーにすると、1杯でも栄養満点ドリンクになります。バナナにも食物繊維が豊富に含まれており、更にエネルギー源となるので、妊娠中の栄養補給にぴったりです。豆乳で作ればたんぱく質も摂ることができます◎
- 豆乳を入れることでたんぱく質も摂取!
- バナナをベースにすることで食物繊維アップ!
ジャム
ジャムはペースト状にしてしまうので傷んでいても活用できます♩お好みの砂糖の量で自分好みの甘さに調整しましょう。ヨーグルトに入れたりパンに塗ったり、ジャムの用途はいろいろです◎
ヨーグルトにのせて
ラズベリーとヨーグルトの組み合わせはよく合います◎ ヨーグルトに含まれる乳酸菌にも便秘解消効果があるので、妊娠中の便秘解消レシピとしてもオススメです。
- ヨーグルトの乳酸菌効果で妊娠中の便秘解消!
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ラズベリーリーフティーの効果とは?
“ラズベリーリーフティー”というお茶を知っていますか?安産に効果的で、陣痛が短くなると言われているものです。ラズベリーリーフティーは妊婦さんにオススメと言われますが、飲むのは妊娠8ヶ月以降と言われています。
ラズベリーリーフティーの特徴や効果・飲む時期についてチェックしましょう!
ラズベリーリーフティーの特徴
ラズベリーリーフティーとは、名前の通りラズベリーの葉でできたお茶のことです。日本ではそこまで馴染みがありませんが、ハーブティーが日常的に飲まれているヨーロッパでは、何千年も前からラズベリーリーフティーが妊婦さんに用いられています。
ラズベリーのフルーツティーとは異なるもので、栄養としてはビタミンB・C・E、鉄分・ポリフェノール・マグネシウム・マンガンなどが含まれています。ノンカフェインなので安心して飲むことができるお茶です◎
ラズベリーリーフティーの効果
ラズベリーリーフティーが妊婦さんに効果的と言われる理由には、“フレグナリン”という成分が 子宮や骨盤周りの筋肉に働きかけて分娩を楽にする働きがある ためです。
安産のためのハーブティーとして飲まれており、実際に妊娠8ヶ月以降にラズベリーリーフティーを飲んだ妊婦さんは、飲まなかった妊婦さんと比べてお産がズムーズにいったという結果が出ているそうです。
ラズベリーリーフティーはいつから飲める?
分娩をスムーズにする効果のあるラズベリーリーフティーですが、飲んでもいい時期が決められています。
ラズベリーリーフティーは妊娠8ヶ月以降から!
というのも、ラズベリーリーフティーには子宮収縮作用があると言われています。妊娠初期〜中期は流産率・早産率が高いため、控えるようにしましょう。
妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- ラズベリーは妊娠中にオススメの果物!
- ラズベリーに含まれるビタミンC:妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートする
- ラズベリーに含まれる葉酸:胎児の形成に必須の栄養素!
- ラズベリーに含まれる食物繊維:妊娠中の便秘解消に効果的!
- ラズベリーリーフティーはお産をスムーにする効果あり!
ラズベリーにはビタミンCや葉酸の他に、食物繊維も含まれている果物です。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすいので、ラズベリーを食事に取り入れてお通じを良くしましょう◎
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