妊娠中(妊婦)でもラクトアイスを食べてしまった!毎日食べるのは危険?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“アイス”は妊娠中に食べても良いのでしょうか?つわりなどで食欲がない時、アイスなら食べられそう…!なんていう時もありますよね。そこで今回は、

  • ラクトアイスは妊娠中でも食べられる?
  • アイスにはどんな栄養素がある?
  • 妊婦さんがアイスを食べる際の注意点
  • 妊娠中にオススメのアイスの種類

これらのテーマについて紹介いたします。

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ラクトアイスってどんな種類?

アイスにはいくつか分類がありますが、ラクトアイスはどんなものなのでしょうか?アイスは、これら4つに分類されます。

種類と乳成分の含有量
  • アイスクリーム…15%以上:濃厚な味わいで一番多く含まれる
  • アイスミルク……10%以上:牛乳ほどの乳成分を持つが、植物油も使用している
  • ラクトアイス……3%以上:最低限の乳成分で、植物油を使用することで濃厚風にしている
  • 氷菓………………ほぼゼロ:かき氷や果汁を凍らせたもので植物油は不使用

アイスの分類は、植物油の使用分量によって異なります。アイスクリームは乳成分が多いため、植物油に頼らなくても固まることができますが、ラクトアイスは乳成分が少ないために植物油を加えることでアイスの濃厚さに近づけようとしている商品なのです。

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ラクトアイスは妊娠中に食べても大丈夫?

ラクトアイスは妊娠中でも食べることができます◎ つわり中など食欲がなくても、アイスなら食べられそう…なんていう時もありますよね。

しかし、妊婦さんのアイスの食べ過ぎには注意が必要です。その理由には、下記のような理由があります。

妊娠糖尿病に注意

どんな種類のアイスにも、砂糖が多く含まれています。糖分を多く含む食べ物や飲み物は、妊娠中には控えたいものです。

糖分を過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

妊娠糖尿病による胎児の合併症
  • 新生児低血糖
  • 新生児高ビリルビン血症
  • 低カルシウム血症
  • 呼吸窮迫症候群

過度の肥満に注意

妊娠中は適度に体重を増やす必要がありますが、太り過ぎは難産などトラブルの原因となるので注意しましょう。アイスには脂肪分も多く含まれているため、食べ過ぎると肥満の元となります。

できるだけカロリーや脂質を抑えてアイスを食べるならば、シャーベットや『氷菓』に分類されるアイスを選ぶようにしましょう。また、カットした果物をそのまま凍らせて食べるのもオススメです。

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アイスに多く含まれる主な5つの栄養素

アイスクリームは牛乳を主な原料としているため、カルシウムが含まれています。食欲がない時に食べると、実は栄養補給できる救世主的なお菓子なのです。

チョコ・いちご・キャラメルなど種類豊富なアイスクリームですが、今回は一般的なバニラアイスに含まれている栄養素をご紹介します。

  • カルシウム:カルシウムは骨や歯の主成分のリン酸化カルシウムの材料でもあり、人間の体内の筋肉や臓器の収縮に関わるミネラルです。神経伝達の正常化にも大きな働きを持ち、体の酵素の働きをサポートします。血液凝固やホルモンの分泌等、多用な働きを持ちます。
  • ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
  • 乳糖:乳糖は、ブドウ糖とガラクトースが結合した二糖類の一種です。乳糖は、分解されることでエネルギー源や、筋肉や肝臓へグリコーゲンとして貯蔵されます。また、体の組織を作る材料にもなる糖類です。他の栄養成分と結合することで吸収も助けます。
  • カゼイン:カゼインは、骨のカルシウムの吸収を助けるカゼインホスホペプチドの元になるたんぱく質です。カルシウム、鉄やナトリウムと結合し吸収を助けるだけではなく、体への吸収が遅いため高いアミノ酸濃度を維持ができるため、筋力トレーニングの後のプロテインの成分としても人気の高い栄養素です。
  • 脂質:脂質は、1gあたり9kcalのエネルギーを生み出す三大栄養素の中での一番のエネルギー源です。人間の体内では、取り入れた糖質をグリコーゲンとして保存するだけではなくて脂質にすることで、生体維持に必要なエネルギーが無くならないようにしています。細胞膜やホルモンの材料になり、コレステロールや中性脂肪として存在しています。

ラクトアイスは体に悪い?

ラクトアイスは体に悪いわけではありません。しかし、食べすぎてしまうと体に悪影響を及ぼす可能性があります。ラクトアイスに含まれる植物性油脂にはトランス脂肪酸が含まれています。

トランス脂肪酸は摂りすぎてしまうとガンや脳卒中、動脈硬化など生活習慣病になるリスクが高まります。また、アイスクリームのようななめらかさを出すために乳化剤安定剤も多く含まれています。

これもたくさん摂りすぎると健康に害があるものです。そのためラクトアイスを積極的にたくさん食べることは控えた方がいいかもしれません。

妊娠中にアイスを食べる際のポイント

妊娠中にどうしてもアイスが食べたい…!そんな時に気をつけたいポイントをいくつかご紹介。妊娠糖尿病や肥満が心配な方は、気にかけてみてくださいね。

アイスの種類を選ぶ

アイスは、4つの種類に分けることができるのですが、乳固形成分の含有量によって分類されています。

アイスの種類と乳固成分量
  • アイスクリーム…15%以上:濃厚な味わいで一番多く含まれる
  • アイスミルク……10%以上:牛乳ほどの乳成分を持つが、植物油も使用している
  • ラクトアイス……3%以上:最低限の乳成分で、植物油を使用することで濃厚風にしている
  • 氷菓………………ほぼゼロ:かき氷や果汁を凍らせたもので植物油は不使用

ラクトアイスやアイスミルクは含有量が少ない分、植物油脂を加えて補っています。植物油脂を多く使用しているものは体に悪いと言われており、上記4種の中では乳固形成分の含有量が多いアイスクリーム、そして掻き氷や果汁を凍らせた氷菓が、アイスの中では体に優しいものとなっています。

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虫歯に注意する

妊娠中に甘いものを食べる際に注意したいのが、虫歯です。妊婦さんは特に虫歯になりやすく、出産後はなかなか治療に行きにくくなるので注意が必要です。

つわり期間を終えたら、一度歯医者さんで虫歯チェックをしてもらうことをオススメします。アイスなど甘いものを食べた後は、しっかり歯磨きしておきましょう。

洋酒入りは問題ない

妊娠中の飲酒はもちろん絶対にしてはいけないことですが、アイスに含まれている程度のアルコール量・洋酒量であれば、胎児に影響が出ることはほとんどありません。

例えば、ハーゲンダッツのラムレーズン味に含まれるアルコール度数は、わずか1.6%です。他の洋菓子に関しても、ラム酒濃度が高くなければ問題なく食べることはできます。お菓子は加工途中で加熱されているので、アルコール分が飛んでいることがほとんどなのです◎

妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • ラクトアイスは乳脂肪分が3%以上と決められたアイスの分類
  • 妊娠中でもアイスは食べられる!食べ過ぎには気をつけて!
  • 妊婦さんがアイスを食べる際の注意点①:妊娠糖尿病 ②:過度な肥満
  • アイスの種類を選ぶのもポイントの一つ

妊娠中はアイスなら食欲がなくても食べられることがありますが、食べ過ぎは妊娠糖尿病や肥満の原因となるので、食べる量に気をつけるようにしましょう。

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