妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“かぼちゃ”は妊婦さんにもオススメの野菜なんです!妊娠中にもオススメな理由を、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。
また、どっしりしているので食べ過ぎたら太るでは?と心配な方もいるのではないでしょうか?かぼちゃに含まれるビタミンAの問題など、詳しくチェックしていきましょう!
- かぼちゃが妊娠中にオススメな理由
- かぼちゃが含む主な栄養素とは?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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かぼちゃってどんな野菜?
学名 | Cucurbita maxima |
分類 | ウリ科カボチャ属 |
原産地 | メキシコ |
英語名 | pumpkin, squash |
ドイツ語名 | Kurbis |
フランス語名 | courge |
旬の時期(国産) | 5月〜9月:宮崎、千葉、神奈川 |
旬の時期(輸入) | 11月〜3月:ニュージーランド、メキシコ |
日本のほとんどがこのかぼちゃと言われるほどシェアを占めているのが「えびすかぼちゃ」です。1kg程度の大きさで横幅のある丸形、果肉は濃黄色で肉質がやや粘着性のある粉質でホクホクとしたところが特徴的な西洋かぼちゃです。かぼちゃには西洋かぼちゃの他に日本かぼちゃ・ペポかぼちゃの3つの種類があります。
「かぼちゃ」という名前は「Cambodia(カンボジア)」に由来しています。かつてポルトガル人がカンボジアのの産物として伝来させたことで「カンボジア」から「カボチャ」に変化しました。
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かぼちゃは妊娠中にオススメ食材!
かぼちゃは、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、かぼちゃに含まれる豊富な“食物繊維”や、“ビタミンC“、“βカロテン“、“ビタミンE”があります。
ビタミンEも妊娠中は多めに
ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、細胞膜や脂質を酸化から守る働きがあります。妊娠中のビタミンE摂取は、流産を防ぐ効果があると言われています。
体内に蓄積しにくく、不足すると神経や筋障害が出ることもありますが、通常の食事をしていれば不足することはあまりないと考えられています。妊婦さんにとっては、妊娠前よりも多めに必要な栄養素です。
妊娠中のビタミンE摂取目安量は、1日6.5mg!
厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンE摂取量は1日5.0〜5.5mgです。それが妊娠中となると1日6.5mg、授乳中になると1日7.0mgが必要な目安量と言われています。
ビタミンEには、 βカロテンやビタミンCと一緒に摂ると抗酸化作用が高まる 特徴があります。
妊娠中の便秘に食物繊維
かぼちゃには、食物繊維が豊富に含まれており、便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。
妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。
また、食物繊維を摂ることで腹持ちを良くし、妊娠中の体重増加を緩和させる効果もあります。食べづわりなどでつい食べ過ぎてしまい、体重が急増してしまった…!という時は、食物繊維たっぷりのかぼちゃを食事に取り入れてみましょう。
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ビタミンCは鉄の吸収をサポート
ビタミンCは美肌効果など美容に効果的な栄養素のイメージがありますが、 妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートし、体の免疫力を高める効果 があります。
妊娠中は妊娠前と比べて免疫力が下がり、食中毒や感染症にかかりやすくなるので、免疫力を上げることはとても良いことなのです◎
妊娠中のビタミンC摂取目安量は、1日110mg!
厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンC摂取量は1日100mgです。それが妊娠中となると1日110mg、授乳中になると1日145mgが必要な目安量と言われています。
ビタミンCは妊娠中だけに限らず、産後の体にとっても大切な栄養素となっています。
ビタミンA
かぼちゃに含まれるβカロテンは、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには、 胎児の皮膚や粘膜の形成・臓器の形成に欠かせない栄養素 です。ここで重要なのが、ビタミンAには2つのタイプがあることです。
- 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
- 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの
→レバー/うなぎなどが多く含む
妊娠中の体に必要なのは、野菜や果物にβカロテンとして含まれる栄養素です。食べ物自体に含まれるビタミンAは、妊娠初期に摂りすぎると胎児に形態的な異常が見られることがあるので、過剰摂取は控えるよう言われています。特に妊娠3ヶ月までは注意が必要です。
しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎
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かぼちゃに多く含まれる主な4つの栄養素
かぼちゃに含まれるビタミンEの含有量は、すべての野菜の中でもトップクラスです。ビタミンEには強い抗酸化作用があるため、がん細胞を抑制する効果やアンチエイジング効果を期待することができます。
- ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
- ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
- 食物繊維:食物繊維は、植物の細胞壁を構成する、人間の消化酵素では消化できない成分とされています。食物繊維は、植物しか作り出すことしか出来ず、水に溶けるか溶けないかで種類が分かれます。人間の腸内環境を整える免疫力改善等の働きがあります。
- β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
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妊娠中でも安全おいしいかぼちゃのおススメレシピ
妊娠中にかぼちゃを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのかぼちゃレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩
スープ
かぼちゃのしっとりとした特性を活かすのであればポタージュスープとしてもよく合います。夏の時期が旬になるので冷製スープにすれば、暑い夏にも栄養補給がしやすく体も元気になりますよ!
茹でたり電子レンジで加熱したりして火を通した赤皮栗かぼちゃと、牛乳・コンソメをミキサーに入れて回すだけなので、簡単に作ることができます。皮も食べることができるので余すことなく堪能しましょう!
牛乳の代わりに豆乳にすることでたんぱく質を摂れる!
スムージー
加熱したかぼちゃを豆乳や牛乳と合わせてミキサーで混ぜてスムージーとしてもおいしくなります。かぼちゃの煮物をアレンジしても作ることができます。スムージーの定番、バナナとミキサーにかければ甘くて飲みやすい野菜スムージーの完成ですよ♩
- ベースをバナナにすることで食物繊維アップ!
- 豆乳を入れることでたんぱく質を摂れる!
煮物
かぼちゃの煮物は手間がかかるイメージがあるかもしれませんが、鍋にかぼちゃと調味料を入れて20分煮るだけで簡単に作ることができます。ほくほくのかぼちゃには食物繊維が豊富に含まれているため、便秘解消にも効果的です。また、ひき肉を一緒に煮てとろみをつければ、あんかけ風煮物になります。
ひき肉を入れることでたんぱく質を摂れる!
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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- かぼちゃは妊娠中にオススメの野菜!
- かぼちゃに含まれるビタミンC:妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートする
- かぼちゃに含まれる食物繊維:便秘になりやすい妊娠中にオススメ!
- かぼちゃに含まれるβカロテン:体内でビタミンAにかわり皮膚や臓器形成をサポート
- かぼちゃに含まれるビタミンE:流産リスクを抑える働きがある
かぼちゃには妊娠中にも欠かせないビタミンCやβカロテンが多く含まれているので、妊婦さんにもオススメの野菜です。食物繊維も多いので、便秘になりやすい妊婦さんは必見のお野菜です。
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