妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“桃”は妊婦さんでも食べられるのでしょうか?妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。
- 桃が妊娠中にオススメな理由
- 桃が含む主な栄養素とは?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
- 桃の缶詰は食べても大丈夫?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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桃ってどんな食べ物?
学名 | Prunus persica |
分類 | バラ科サクラ属 |
原産地 | 中国 |
英語名 | peach |
フランス語名 | peche |
ドイツ語名 | Pfirsich |
旬の時期 | 7月〜9月 |
桃の原産地は中国で、日本へは朝鮮半島をつたって伝来したとされていますが、具体的な時期についてはわかっていません。弥生時代の遺跡から桃の種が発見されているので、少なくとも弥生時代には存在していたので相当長い歴史を持っています。
桃は漢字で「桃」と書きますが、中国では「毛毛」と書いていました。桃の表面に生える産毛を象徴した漢字です。日本では現在、山梨県や福島県・長野県をメインに桃の栽培が行われています。
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桃は妊娠中にオススメ食材!
桃は、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、桃に豊富に含まれる“カリウム”と“食物繊維のペクチン”があります。
妊娠中の便秘に食物繊維
桃には、食物繊維の”ペクチン”が豊富に含まれており、便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。
妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。
桃には食物繊維が豊富に含まれているので、妊娠中の便秘解消にオススメの果物となっています♩
カリウムは悪阻(つわり)と関係アリ!
ミネラルの一つであるカリウムは、妊娠すると胎盤や胎児に多く取り込まれるのですが、 体内のカリウム量が減ると、つわりが酷くなる と言われています。
また、カリウムは体内の塩分量を調整して尿と共に排出する働きがあるため、むくみ改善にも効果的です。妊娠後期は特に足や指がむくみやすいので、カリウムを含む食べ物は妊婦さんにオススメなのです◎
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桃に多く含まれる主な5つの栄養素
桃はリンゴ酸やクエン酸などの有機酸や、抗酸化力の高いカテキン・ビタミンCを含んでいます。また、ペクチンなどの食物繊維も豊富に含んでいるため腸内環境をよくする働きがあります。
ちなみに桃の主成分はフルクトースという果糖で、エネルギー代謝に関わるので疲労回復効果も期待できます。
- ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
- カテキン:カテキンは、お茶類にのみ含まれる飲んだ時に渋い、苦いと感じる独特の味の元になっているポリフェノールの一種です。強い抗菌作用を持ち、ウイルスや細菌をやっつける殺菌作用、加えて体内に入れば血液の血糖値上昇を緩やかにする効果を持っています。
- クエン酸:クエン酸は人間のエネルギー代謝でクエン酸が作られる過程があります。そのため、エネルギーを作り出す材料になり、疲労解消効果があります。血流を改善させ、冷え性の解消効果や体の不調の原因になる体のHpを戻す働きも持っている栄養素です。
- ペクチン(水溶性&不溶性):ペクチンは、植物の細胞壁に含まれている多糖類で、砂糖やさんを加えることでゼリーの様なとろみに変化します。水溶性と不溶性の2種類に分類することができ、主な働きは便秘・下痢の解消、コレステロール値、血糖値を下げる栄養素です。
- 果糖:果糖は、果物やはちみつに多く含まれている糖質で、フルクトースと呼ばれています。ショ糖と呼ばれている砂糖に比べて甘さが強く、1.5倍の強さを誇ります。適量を取ることで、体のエネルギーとなり基礎代謝の維持や脳機能を安定させます。
カロリーは?
桃1個分のカロリーと糖質量はこちらです。
- カロリー:89kcal
- 糖質:2.9g
ちなみに桃100g当たりだとカロリーは40kcalとなります。
詳しくはこの記事をチェック!
アレルギーはある?
桃はバラ科の果物です。アレルギーの原因となるタンパク質の構造が似ていることから、果物アレルギーは特定の花粉症と関連して症状が出るということが分かっています。
そのため、湿地などで見かけるハンノキや、シラカバで花粉症になる方はバラ科の果物でも症状が出やすいようです。
また、同じ科に属するりんごやさくらんぼ、ナシ、イチゴなどの果物でも同様の症状が現れることがあるため、注意が必要です。
詳しくはこの記事をチェック!
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妊娠中でも安全おいしい桃のおススメレシピ
妊娠中でも安全でおいしい桃レシピをご紹介!ツワリ中はさっぱりしたものが食べたくなりますが、桃はドリンクへのアレンジもできるのでオススメです。桃で作りたい、妊娠中にオススメレシピをご紹介いたします。
フレッシュ桃ジュース
フレッシュな桃を使って100%の自家製ジュースも作れます◎適当な大きさにカットしたらミキサーに入れるだけ。健康や美容にも良い自分の桃ジュースは絶品です!
スムージー
バナナをベースとし、桃や牛乳・豆乳などを入れてスムージーにすると、1杯でも栄養満点ドリンクになります。バナナにも食物繊維が豊富に含まれており、更にエネルギー源となるので、妊娠中の栄養補給にぴったりです。豆乳で作ればたんぱく質も摂ることができます◎
- 豆乳を入れることでたんぱく質も摂取!
- バナナをベースにすることで食物繊維アップ!
ヨーグルトにのせて
桃とヨーグルトの組み合わせもよく合います◎ ヨーグルトに含まれる乳酸菌にも便秘解消効果があるので、妊娠中の便秘解消レシピとしてもオススメです。
- ヨーグルトの乳酸菌効果で妊娠中の便秘解消!
コンポート
“コンポート”は、薄めの砂糖水で煮詰めて作るヨーロッパの伝統的な果物の保存方法です。ジャムほど砂糖を加えないため、甘さ控えめで果物本来の味を残すことができます。
ジャムにできる果物はほとんどコンポートにすることができ、未開封のまま保存して長期保存することができます。
詳しくはこの記事をチェック!
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桃缶でも栄養は摂れる?
桃には缶詰がありますが、缶詰の桃は栄養素が少々少なくなっています。また、砂糖漬けにしてあるので糖分量が多くなります。
食べてはいけないことはありませんが、選べるのであれば缶詰ではなく生の桃を選びましょう。糖分の摂りすぎは妊娠中の体にとってあまり良くありませんので、フレッシュな桃を食べるようにしましょう♩
妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- 桃は妊娠中にオススメの果物!
- 桃に含まれるカリウム:つわり症状の軽減&むくみ改善に効果的!
- 桃に含まれる食物繊維:妊娠中の頑固な便秘に効果的!
桃が含むカリウムには、むくみ解消効果があるので妊娠中にもオススメの果物です。便秘解消にも欠かせない食物繊維も豊富に含まれているので積極的に取り入れましょう。飲み物にアレンジするとさっぱりするので、ツワリ中のドリンクにも使ってみてくださいね。
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