妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“メロン”は妊婦さんでも食べられるのでしょうか?妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。
- メロンが妊娠中にオススメな理由
- メロンが含む主な栄養素とは?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
- リステリア菌食中毒は大丈夫?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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メロンってどんな食べ物?
学名 | Cucumis melo |
分類 | ウリ科キュウリ属 |
原産地 | 東アフリカ(有力説) |
英語名 | melon |
フランス語名 | melon |
ドイツ語名 | Melone |
旬の時期 | 5月〜8月 |
メロンは古代エジプト時代に既に栽培されていたと言われています。メロンは瓜の仲間で、日本には初めに甘くないメ瓜が伝来し、やがて現在のような甘いメロンが普及しました。
明治時代になると温室栽培も始まりますが、価格が高く庶民の食べ物ではありませんでした。ウリ科の野菜として扱われ、スイカやきゅうりと同じ仲間となっています。
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メロンは妊娠中にオススメ食材!
メロンは、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、メロンに豊富に含まれる“カリウム”、“葉酸”、体内でビタミンAに変換される“βカロテン”があります。
カリウムは悪阻(つわり)と関係アリ!
ミネラルの一つであるカリウムは、妊娠すると胎盤や胎児に多く取り込まれるのですが、 体内のカリウム量が減ると、つわりが酷くなる と言われています。
また、カリウムは体内の塩分量を調整して尿と共に排出する働きがあるため、むくみ改善にも効果的です。妊娠後期は特に足や指がむくみやすいので、カリウムを含む食べ物は妊婦さんにオススメなのです◎
葉酸は妊娠前の2倍以上必要
メロンに含まれる葉酸は、ビタミンB群に分類される栄養素の一つで妊娠前から摂取したい栄養素とも言われています。 妊娠初期の活発な細胞分裂のサポートをしたり、DNAの合成など胎児の発育に大きく関係する ためです。
妊娠前の2倍以上の葉酸が必要となるため、サプリでの補給もすすめられています。
ビタミンA
ビタミンAには、 胎児の皮膚や粘膜の形成・臓器の形成に欠かせない栄養素 です。ここで重要なのが、ビタミンAには2つのタイプがあることです。
- 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
- 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの
→レバー/うなぎなどが多く含む
妊娠中の体に必要なのは、野菜や果物にβカロテンとして含まれる栄養素です。食べ物自体に含まれるビタミンAは、妊娠初期に摂りすぎると胎児に形態的な異常が見られることがあるので、過剰摂取は控えるよう言われています。特に妊娠3ヶ月までは注意が必要です。
しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎
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メロンに多く含まれる主な5つの栄養素
メロンは90%近くが水分ですが、疲労回復効果のあるクエン酸を果汁に多く含んでいます。夏の疲れを癒すのにぴったりな果物です。また、体内の塩分量調整しむくみを解消するカリウムも含まれています。
- カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
- クエン酸:クエン酸は人間のエネルギー代謝でクエン酸が作られる過程があります。そのため、エネルギーを作り出す材料になり、疲労解消効果があります。血流を改善させ、冷え性の解消効果や体の不調の原因になる体のHpを戻す働きも持っている栄養素です。
- 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
- 食物繊維:食物繊維は、植物の細胞壁を構成する、人間の消化酵素では消化できない成分とされています。食物繊維は、植物しか作り出すことしか出来ず、水に溶けるか溶けないかで種類が分かれます。人間の腸内環境を整える免疫力改善等の働きがあります。
- β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
妊娠中でも安全おいしいメロンのおススメレシピ
妊娠中でも安全でおいしいメロンレシピをご紹介!ツワリ中はさっぱりしたものが食べたくなりますが、メロンはドリンクへのアレンジもできるのでオススメです。メロンで作りたい、妊娠中にオススメレシピをご紹介いたします。
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フレッシュジュース
フレッシュなメロンを使って100%の自家製ジュースも作れます◎適当な大きさにカットしたらミキサーに入れるだけ。健康や美容にも良い自分のメロンジュースは絶品です!
スムージー
バナナをベースとし、メロンや牛乳・豆乳などを入れてスムージーにすると、1杯でも栄養満点ドリンクになります。バナナにも食物繊維が豊富に含まれており、更にエネルギー源となるので、妊娠中の栄養補給にぴったりです。豆乳で作ればたんぱく質も摂ることができます◎
- 豆乳を入れることでたんぱく質も摂取!
- バナナをベースにすることで食物繊維アップ!
ヨーグルトにのせて
メロンとヨーグルトの組み合わせもよく合います◎ ヨーグルトに含まれる乳酸菌にも便秘解消効果があるので、妊娠中の便秘解消レシピとしてもオススメです。
- ヨーグルトの乳酸菌効果で妊娠中の便秘解消!
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メロンの皮のリステリア菌に注意
メロンの皮には、“リステリア菌”という菌が付着している可能性があります。妊娠中は妊娠前と比べて免疫力が低下しているため、普段は問題なく食べていたものでも食中毒症状を起こす可能性が高くなっています。
妊婦が感染すると、胎盤や胎児に菌が伝わり発育に影響が出たり流産する可能性がある
リステリア菌は皮に付着しているものなので、食べる前によく洗うことが対策法となります。
妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- メロンは妊娠中にオススメの果物!
- メロンに含まれるカリウム:つわり症状の軽減&むくみ改善に効果的!
- メロンに含まれる葉酸:妊娠前から必要な栄養素&胎児の形成をサポートする
- メロンに含まれるβカロテン:体内でビタミンAに代わり皮膚や臓器の形成をサポートする
メロンが含むカリウムには、むくみ解消効果があるので妊娠中にもオススメの果物です。胎児の発育に欠かせない葉酸も含まれているので積極的に取り入れましょう。飲み物にアレンジするとさっぱりするので、ツワリ中のドリンクにも使ってみてくださいね。
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