きゅうりは妊娠中(妊婦)にオススメ!つわり・むくみ解消効果◎危険生は?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“きゅうり”は妊婦さんにもオススメの野菜なんです!妊娠中にもオススメな理由を、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。

  • きゅうりが妊娠中にオススメな理由
  • きゅうりが含む主な栄養素とは?
  • 妊娠中でも安全おいしいレシピ

これらのテーマについて紹介いたします。

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きゅうりってどんな野菜?

学名 Cucumis sativus
分類 ウリ科キュウリ属のつる性一年草
原産地 メソポタミア
1本の重さ(Mサイズ) 19~22cm未満 80~110g未満(平均)
1本の重さ(Lサイズ) 22~25cm未満 110~140g未満 (平均)

きゅうり栽培の歴史は古く、西アジアでは3,000年も前から栽培されていた記録があります。きゅうりには「インドを経由して中国・華南に伝播した華南系」と「シルクロードを経由して中国・華北に定着した華北系」がありますが、日本に初めに伝来したのは「華南系」でした。華南系は苦いこともあり普及することはなく、その後幕末から明治時代に「華北系」が伝わると改良を重ねて現在のきゅうりが誕生します。

名前の由来

「きゅうり」という名の由来には諸説ありますが、「黄瓜」が語源になっている説が有力とされています。実際のきゅうりは緑色をしていますが、きゅうりは完熟すると黄色へと変色します。かつてはこの完熟状態の黄色い瓜を食べていたようです。

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きゅうりは妊娠中にオススメ食材!

きゅうりは、妊娠中にオススメの食材です!しかし実は、「きゅうりは世界一栄養の少ない野菜」と言われているのです。水分量が多く栄養価は低いものの、きゅうりに含まれる“βカロテン”や、“ビタミンC“カリウムが妊娠中の体に必要な栄養素となっています。

ビタミンA

きゅうりの皮に含まれるβカロテンは、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには、 胎児の皮膚や粘膜の形成・臓器の形成に欠かせない栄養素 です。ここで重要なのが、ビタミンAには2つのタイプがあることです。

  1. 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
  2. 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの

    →レバー/うなぎなどが多く含む

妊娠中の体に必要なのは、野菜や果物にβカロテンとして含まれる栄養素です。食べ物自体に含まれるビタミンAは、妊娠初期に摂りすぎると胎児に形態的な異常が見られることがあるので、過剰摂取は控えるよう言われています。特に妊娠3ヶ月までは注意が必要です。

しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎

ビタミンCは鉄の吸収をサポート

ビタミンCは美肌効果など美容に効果的な栄養素のイメージがありますが、 妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートし、体の免疫力を高める効果 があります。

妊娠中は妊娠前と比べて免疫力が下がり、食中毒や感染症にかかりやすくなるので、免疫力を上げることはとても良いことなのです◎

MEMO

妊娠中のビタミンC摂取目安量は、1日110mg!

厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンC摂取量は1日100mgです。それが妊娠中となると1日110mg授乳中になると1日145mgが必要な目安量と言われています。

ビタミンCは妊娠中だけに限らず、産後の体にとっても大切な栄養素となっています。

カリウムは悪阻(つわり)と関係アリ!

ミネラルの一つであるカリウムは、妊娠すると胎盤や胎児に多く取り込まれるのですが、 体内のカリウム量が減ると、つわりが酷くなる と言われています。

また、カリウムは体内の塩分量を調整して尿と共に排出する働きがあるため、むくみ改善にも効果的です。妊娠後期は特に足や指がむくみやすいので、カリウムを含む食べ物は妊婦さんにオススメなのです◎

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きゅうりに多く含まれる主な4つの栄養素

きゅうりは淡色野菜に分類されていますが、表面にはβカロテンが含まれています。表面の緑色の部分に含まれていて、抗発がん作用や免疫賦活作用があると言われています。

また、妊娠中に必要葉酸や、強い抗酸化作用でがん予防や美肌効果のあるビタミンC、むくみ解消に効くカリウムも豊富です。

  • ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
  • 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
  • β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。

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妊娠中でも安全おいしいきゅうりのおススメレシピ

妊娠中にきゅうりを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのきゅうりレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩

酢の物

“きゅうりの酢の物”とは、生のきゅうりをお酢をベースに漬けた料理です。即席で時短に作れることや、ポリポリ食感が人気で暑い夏に食べたくなります。タコやささみなど、他の具材も入れることで栄養価をアップさせましょう!

POINT

ささみやタコを入れてたんぱく質が摂れる!

ピクルス

“きゅうりのピクルス”とは、生のきゅうりをお酢や香辛料をベースとした液に漬け込んだもの料理を指します。ピクルスは、一定期間日持ちさせることを目的としています。

“最近はミツカンから“カンタン酢”という商品が販売されていて、何も加えずそのまま漬けるだけの簡単なお酢として人気があります。カンタン酢には、お酢の他、砂糖や塩が加えられており、まろやかでツンとしない味わいとなっています。

ピクルスにはきゅうり以外でも、人参やパプリカ・ミニトマトなど好みの野菜を漬けることができるのが魅力です。 生の野菜を食べられるので、栄養価を損なわず効果的に摂る こともできますよ。

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • きゅうりは栄養素が少ないものの妊娠中にオススメの野菜!
  • きゅうりに含まれるビタミンC:妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートする
  • きゅうりに含まれるβカロテン:体内でビタミンAに変わり皮膚や臓器形成をサポート
  • きゅうりに含まれるカリウム:むくみやすい妊娠中の体に効果的!

きゅうりは栄養素が少ないものの、ビタミンCやカリウムなど妊娠中に必要な栄養素が含まれています。水分量が多く、水分補給野菜としても重宝するので、旬の時期は是非食事に取り入れてみましょう。

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