妊娠中(妊婦)におすすめの果物は?赤ちゃんの性別との関係は?

妊娠中はさっぱりした果物が食べたくなることがありますが、妊娠中に食べると良い効果のある果物には何があるのでしょうか?今回は、

  • 妊娠中に果物なオススメな理由
  • 栄養成分と妊婦への効果
  • 妊娠中に食べると危険なフルーツは?

これらのテーマについて紹介いたします。

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なぜ果物は妊娠中におすすめ?

果物は、妊娠中にもオススメの食材です!各果物には、ビタミンCや葉酸・βカロテンなど、妊婦さんの体に嬉しい栄養素が含まれています。

果物によって含まれている栄養素は異なりますが、妊娠中の体に特に効果的な果物の栄養素には下記のようなものがあります。

果物が含む妊娠中に摂りたい主な栄養素
  • 葉酸
  • ビタミンC
  • βカロテン(ビタミンA)
  • 食物繊維
  • カリウム
  • 鉄分

これらの栄養素が妊婦さんの体にどのような働きをするのか、それぞれの働きについて確認してみましょう!

味覚の変化と赤ちゃんの性別

“辛いものが食べたくなると赤ちゃんの性別は男の子”や、“甘いものが食べたくなると赤ちゃんの性別は女の子”など、味覚の変化と子どもの性別が関係していると言われることもありますが、その説に根拠はありません。ジンクスの一つとして楽しむのは良いかもしれません^^

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果物の栄養成分と妊婦への効果

果物が持つ主な栄養素が、妊娠中の体にどのような効果をもたらすのでしょうか?先ほどご紹介した各栄養素とその働き、そしてその栄養素を持つ果物の種類についてご紹介します。

葉酸は妊娠前の2倍以上必要

葉酸は、ビタミンB群に分類される栄養素の一つで妊娠前から摂取したい栄養素とも言われています。 妊娠初期の活発な細胞分裂のサポートをしたり、DNAの合成など胎児の発育に大きく関係する ためです。

妊娠前の2倍以上の葉酸が必要となるため、サプリでの補給もすすめられています。

葉酸を含む果物
アセロラ いちご いちじく オレンジ
キウイフルーツ ザクロ じゃばら すもも
パッションフルーツ バナナ みかん メロン
ライチ なつめ ラズベリー レモン

ビタミンCは鉄の吸収をサポート

ビタミンCは美肌効果など美容に効果的な栄養素のイメージがありますが、 妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートし、体の免疫力を高める効果 があります。

妊娠中は妊娠前と比べて免疫力が下がり、食中毒や感染症にかかりやすくなるので、免疫力を上げることはとても良いことなのです◎

MEMO

妊娠中のビタミンC摂取目安量は、1日110mg!

厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンC摂取量は1日100mgです。それが妊娠中となると1日110mg授乳中になると1日145mgが必要な目安量と言われています。

ビタミンCは妊娠中だけに限らず、産後の体にとっても大切な栄養素となっています。

ビタミンCを含む果物
アセロラ いちご オレンジ キウイフルーツ
きんかん グアバ クランベリー グレープフルーツ
さくらんぼ ザクロ じゃばら すだち
デコポン パイナップル ハスカップ パパイヤ
ぶどう ブルーベリー パパイヤ マンゴー
みかん ゆず ライチ ラズベリー
りんご レモン 伊予柑 文旦

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体内でビタミンAに変わるβカロテン

ビタミンAには、 胎児の皮膚や粘膜の形成・臓器の形成に欠かせない栄養素 です。ここで重要なのが、ビタミンAには2つのタイプがあることです。

  1. 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
  2. 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの

    →レバー/うなぎなどが多く含む

妊娠中の体に必要なのは、野菜や果物にβカロテンとして含まれる栄養素です。食べ物自体に含まれるビタミンAは、妊娠初期に摂りすぎると胎児に形態的な異常が見られることがあるので、過剰摂取は控えるよう言われています。特に妊娠3ヶ月までは注意が必要です。

しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎

βカロテンを含む果物
あんず きんかん グアバ グレープフルーツ
すいか すだち デコポン パッションフルーツ
パパイヤ びわ マンゴー みかん
メロン ゆず 文旦 プルーン

妊娠中の便秘に食物繊維

食物繊維には便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。

妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。

食物繊維を含む果物
あんず いちじく キウイフルーツ グアバ
クランベリー すもも ドライフルーツ なつめ
パイナップル バナナ ブルーベリー もも
ゆず ラズベリー プルーン りんご

カリウムは悪阻(つわり)と関係アリ!

ミネラルの一つであるカリウムは、妊娠すると胎盤や胎児に多く取り込まれるのですが、 体内のカリウム量が減ると、つわりが酷くなる と言われています。

また、カリウムは体内の塩分量を調整して尿と共に排出する働きがあるため、むくみ改善にも効果的です。妊娠後期は特に足や指がむくみやすいので、カリウムを含む食べ物は妊婦さんにオススメなのです◎

カリウムを含む果物
いちご いちじく オレンジ じゃばら
すいか すだち すもも デーツ
デコポン パッションフルーツ びわ パパイヤ
ぶどう ブルーベリー マンゴー マンゴスチン
メロン もも りんご  

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妊娠中は貧血になりやすい

妊娠すると赤血球が多くつくられるようになり、胎盤や胎児形成のためにお腹に送られていきます。血液量も増えるため、より多く鉄分を摂らないと貧血になりやすくなります。

特に妊娠初期は貧血が起こりやすく、 鉄分が不足することで動悸や息切れが起こり、つわりがより一層辛くなる 方も多いです。また、貧血状態が酷くなると『鉄欠乏性貧血』となることもあります。

果物の中には鉄分を含むものもあり、妊娠中の鉄分不足を解消する効果を期待することができます◎ 葉酸と鉄分がセットになったサプリもありますが、食品からも摂るようにしましょう。

鉄分を含む果物
プルーン なつめ パイナップル
デーツ ぶどう  

妊娠中に食べると危険な果物は?

妊娠中に食べてはいけない果物は、これといってありません。しかし、中には『あまり食べない方が良い』とされるものもあります。それは”パパイヤ”です。

妊娠中のパパイヤは危険?

パパイヤは色々な栄養素が含まれている果物ですが、実は『妊娠中にはあまり食べない方が良い』とされています。その理由は、パパイヤには“子宮収縮作用”があるためです。

パパイヤには『ラテックス』という成分が含まれており、これに子宮収縮作用があると言われています。パパイヤは料理やジャムなど幅広くアレンジの効く食材ですが、流産率の高い妊娠初期は念のため控えた方が良いでしょう。

子宮収縮は胎児に酸素や栄養が届きにくくなったり、酷い場合は流産に繋がることもあるので注意しましょう。ちなみに、妊娠中にパパイヤを食べるのは控えた方が良いですが、出産後や授乳中には食べても問題ありません◎ 赤ちゃんへの影響もないので安心しましょう。

妊娠中に果物を食べ過ぎるとどうなる?

フルーツには色々な栄養素が含まれていたり、水分量が多く水分補給になるなど妊娠中の体に嬉しい効果が多数ありますが、食べ過ぎたりフルーツばかり食べることによる副作用・影響にはどのようなものがあるのでしょうか?

妊娠糖尿病に注意

甘みの強い果物には”糖分”が多く含まれており、妊娠中に糖分を過剰摂取すると『妊娠糖尿病』を引き起こすこともあります。妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があるので注意しましょう。

缶詰のフルーツにも糖分が多く含まれています。妊娠中に食べる際は、缶詰ではなく生のフルーツを食べる方がオススメです。

妊娠糖尿病による胎児の合併症
  • 新生児低血糖
  • 新生児高ビリルビン血症
  • 低カルシウム血症
  • 呼吸窮迫症候群

1日の摂取量目安は200〜300gとなっています。毎日継続的に食べても問題はありませんが、これ以上食べると糖分過多やカロリーの摂りすぎにもなるので注意してください。

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • 果物は妊娠中にオススメの栄養源!水分補給にも◎
  • 妊婦さんが食べてはいけない果物は基本的にない
  • パパイヤに関しては子宮収縮作用があるので心配な方は控えた方が安全

フルーツは妊娠中に嬉しい効果のある様々な栄養素が含まれている食材です。つわり中で食欲がない時でも食べやすいので、ぜひ妊娠生活に取り入れてみてくださいね。

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