妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“エビ”は妊婦さんにもオススメの魚介類なんです!その理由を、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。
- エビが妊娠中にオススメな理由
- エビが含む主な栄養素とは?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
- お刺身は食べると危険?
- 赤ちゃんが甲殻類アレルギーになる?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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エビってどんな食べ物?
分類 | 甲殻類 |
旬の時期 | 秋~春(10~5月) |
主な漁獲地 | 北海道 |
漢字表記 | 海老、蛯 |
えびの種類は世界中に3000ほどあると言われています。しかし、日本で食用として出回っているものはわずか20種類ほどです。
その中でもスーパーでよく見かけるえびは、ブラックタイガー(和名:うしえび)、バナメイエビ、アルゼンチン赤えびです。
- ブラックタイガー:名前のとおり見た目は黒味が強いですが茹でると綺麗な赤色に変化します。大ぶりでプリッとした食感が特徴的でエビフライ、エビチリなどに使用されることが多いです。
- バナメイエビ:ブラックタイガーより柔らかい食感が特徴的でより安く手に入れることができます。その理由は、ブラックタイガーよりバナメイエビの方が成長が早く、病気にも強いといったような点から養殖しやすいからです。どちらも美味しく味の違いはほとんどありませんが、強いていうなら食感に若干の差があるといったところです。
- アルゼンチン赤えび:ブラックタイガーやバナメイエビは養殖ものがほとんどですが、アルゼンチン赤えびは全て天然ものです。ですので、生でも美味しく食べることができ、もちろん火を通して召し上がることが可能なため万能食材と言われています。回転寿司でもアルゼンチン赤えびはよく見かけますね。
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エビは妊娠中にオススメ食材!
エビは、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、エビに含まれる“タンパク質”や、“ビタミンE“があります。
妊娠中期以降はタンパク質量を増やして
タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。
- 妊娠前の成人女性…50g/1日
- 妊娠初期…50g/1日
- 妊娠中期…60g/1日
- 妊娠後期…75g/1日
妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。
ビタミンEも妊娠中は多めに
ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、細胞膜や脂質を酸化から守る働きがあります。妊娠中のビタミンE摂取は、流産を防ぐ効果があると言われています。
体内に蓄積しにくく、不足すると神経や筋障害が出ることもありますが、通常の食事をしていれば不足することはあまりないと考えられています。妊婦さんにとっては、妊娠前よりも多めに必要な栄養素です。
妊娠中のビタミンE摂取目安量は、1日6.5mg!
厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンE摂取量は1日5.0〜5.5mgです。それが妊娠中となると1日6.5mg、授乳中になると1日7.0mgが必要な目安量と言われています。
ビタミンEには、 βカロテンやビタミンCと一緒に摂ると抗酸化作用が高まる 特徴があります。
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エビに多く含まれる主な3つの栄養素
えびは高タンパク、低脂肪でビタミンEがとても豊富に含まれており、ダイエット、美容にもとても良いと言われています。せっかくいただくなら全てのえびを美味しく食べたいですよね。
- たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
- ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
- タウリン:タウリンは硫黄を含むアミノ酸の一種で、血液の高脂血症を改善する働きを持っています。コレステロールや中性脂肪の抑え、血圧を正常にする働きもあります。肝臓においてはアルコールの分解含めた解毒の働き助け、脂肪肝の予防効果もあります。
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妊娠中でも安全おいしいエビのおススメレシピ
妊娠中にエビを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのエビレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩
パスタ
えびから旨味が出るので、パスタソースに絡めて調理するのもオススメです。トマトソースやオイルベースなど、お好みのパスタに混ぜて使ってみましょう。
アヒージョ
にんにくの風味がおいしい料理の代表とも言えるアヒージョ。簡単に作ることができ、ちょっとしたおもてなしにもおすすめです。えびを入れることで旨味が出て美味しく、他にも色々な食材を入れて楽しめる料理なのでOKですイ♩
エビのお刺身は食べても大丈夫?
エビはお刺身にしても美味しい魚介類ですが、残念ながら妊娠中に生魚は控えた方が良いとされています。お刺身やお寿司などの生魚介類には、“腸炎ビブリオ菌”や“ノロウイルス”、“病原性大腸菌”による食中毒リスクがあるからです。
これらの食中毒により繰り返し下痢を起こすと、子宮収縮を起こし胎児へ影響が出ることも考えられます。また、本来であれば飲める薬も妊娠中には限られるため、食中毒になった時に満足な治療ができないこともあります。
いつもなら問題なく食べていた食材でも、妊娠中にはあたる可能性が高くなるため、食中毒・感染症リスクのあるお刺身の摂取は控えるようにしましょう。
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妊娠中にエビを食べるとアレルギーになる?
“妊娠中にエビを食べると、赤ちゃんが甲殻類アレルギーになる?”と言われることがありますが、これらに科学的根拠はありません。 エビは妊娠中でも安心して飲むことができます◎ お腹の赤ちゃんへの影響を考えて妊娠中にアレルギー食品を食べるのを控える方もいるようですが、妊娠期に控えてもアレルギーの発症を防ぐことには繋がりません。
妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- エビは妊娠中でも食べられる魚介類!
- エビに含まれるビタミンE:流産率を減らす効果がある
- エビに含まれるタンパク質:妊娠中にはより多く摂る必要がある栄養素
- エビのお刺身は食中毒リスクがあるので妊娠中は控える!
エビにはタンパク質をはじめ、疲労回復効果のあるタウリンも多く含まれているのでオススメ食材です。妊娠中は様々な栄養素がバランスよく必要なので、ぜひ食事に取り入れてみてくださいね。
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