妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“ドライフルーツ”は妊婦さんにもオススメの食べ物です。どんな種類のドライフルーツが向いているのでしょうか?妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。
- ドライフルーツが妊娠中にオススメな理由
- オススメのドライフルーツ6選
- 各ドライフルーツが含む栄養素とは?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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ドライフルーツってどんな食べ物?
“ドライフルーツ”は、果物を乾燥させて保存性を高めた食品です。ドライフルーツの歴史は長く、紀元前から人々の食事に活用されてきました。
生の果物は水分量が80〜90%と高いため、すぐに傷んでしまいます。そこで乾燥させ水分を飛ばすことにより、果物に含まれる糖分濃度が上がるため、長期的に日持ちさせることができるのです。
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ドライフルーツは妊娠中にオススメ食材!
ドライフルーツは妊娠中のおやつとしてもオススメの食材です。妊娠中は無性に甘いものが食べたくなることがありますが、そんな時に甘みと同時に果物の栄養も摂ることができます。
ドライフルーツは水分がない分、栄養素がぎゅっと凝縮しています。ドライフルーツには数多くの種類がありますが、その中でも特にオススメのものをご紹介します。
ドライフルーツには食物繊維が豊富!
どのドライフルーツにも共通している栄養素が『食物繊維』です。果物に含まれる食物繊維の含有量は、乾燥させることでグンとアップします。食物繊維は妊婦さんにとって大切な栄養素の一つです。
便秘になりやすい妊娠中には食物繊維
妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してもらえます。
妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。
ドライフルーツのは食物繊維が凝縮され豊富に含まれているので、妊娠中の便秘解消にオススメの果物となっています♩
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オススメドライフルーツ6選!栄養素は?
ドライマンゴー
マンゴーに含まれる栄養素には、妊婦さんにとって嬉しい効果を期待することができます。それぞれの栄養素の働きと効果はこちらです。
- カリウム
- ビタミンC
- 葉酸
カリウムは悪阻(つわり)と関係アリ!
ミネラルの一つであるカリウムは、妊娠すると胎盤や胎児に多く取り込まれるのですが、 体内のカリウム量が減ると、つわりが酷くなる と言われています。
また、カリウムは体内の塩分量を調整して尿と共に排出する働きがあるため、むくみ改善にも効果的です。妊娠後期は特に足や指がむくみやすいので、カリウムを含む食べ物は妊婦さんにオススメなのです◎
葉酸は妊娠前の2倍以上必要
葉酸は、ビタミンB群に分類される栄養素の一つで妊娠前から摂取したい栄養素とも言われています。 妊娠初期の活発な細胞分裂のサポートをしたり、DNAの合成など胎児の発育に大きく関係する ためです。
妊娠前の2倍以上の葉酸が必要となるため、サプリでの補給もすすめられています。
ビタミンCは鉄の吸収をサポート
ビタミンCは美肌効果など美容に効果的な栄養素のイメージがありますが、 妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートし、体の免疫力を高める効果 があります。
妊娠中は妊娠前と比べて免疫力が下がり、食中毒や感染症にかかりやすくなるので、免疫力を上げることはとても良いことなのです◎
妊娠中のビタミンC摂取目安量は、1日110mg!
厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンC摂取量は1日100mgです。それが妊娠中となると1日110mg、授乳中になると1日145mgが必要な目安量と言われています。
ビタミンCは妊娠中だけに限らず、産後の体にとっても大切な栄養素となっています。
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ドライあんず・アプリコット
生のあんずの水分量は高いですが、ドライフルーツにすることで体内でビタミンAに変化されるβカロテンは、生あんずのなんと3倍にもなります。
- ビタミンA(βカロテン)
- カリウム
- 葉酸
ビタミンA
ビタミンAには、 胎児の皮膚や粘膜の形成・臓器の形成に欠かせない栄養素 です。ここで重要なのが、ビタミンAには2つのタイプがあることです。
- 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
- 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの
→レバー/うなぎなどが多く含む
妊娠中の体に必要なのは、野菜や果物にβカロテンとして含まれる栄養素です。食べ物自体に含まれるビタミンAは、妊娠初期に摂りすぎると胎児に形態的な異常が見られることがあるので、過剰摂取は控えるよう言われています。特に妊娠3ヶ月までは注意が必要です。
しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎
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ドライいちじく
生のいちじくの水分量は約85%と高いですが、ドライフルーツにすることで食物繊維は1.6倍、カルシウムは2.2倍など、各栄養素の含有量がアップするので、ドライいちじくを食べるのもオススメです。
- カリウム
- 葉酸
ドライクランベリー
クランベリーは甘酸っぱいベリー系の果物で、生よりもドライフルーツとして食べられることが多いです。
- ビタミンC
デーツ
デーツはドライフルーツとして食べるのが一般的な果物で、鉄分が豊富に含まれているのが特徴です。鉄分は妊娠中に欠かせない栄養素の一つとなっています。
- 鉄分
- カリウム
妊娠中は貧血になりやすい
妊娠すると赤血球が多くつくられるようになり、胎盤や胎児形成のためにお腹に送られていきます。血液量も増えるため、より多く鉄分を摂らないと貧血になりやすくなります。
特に妊娠初期は貧血が起こりやすく、 鉄分が不足することで動悸や息切れが起こり、つわりがより一層辛くなる 方も多いです。また、貧血状態が酷くなると『鉄欠乏性貧血』となることもあります。
デーツには鉄分が多く含まれているため、妊娠中の鉄分不足を解消する効果を期待することができます◎ 葉酸と鉄分がセットになったサプリもありますが、食品からも摂るようにしましょう。
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なつめ
なつめは、クロウメモドキ科ナツメ属になる果実で、中華料理でよく使われているものです。アラブなどを原産とする「デーツ」によく似ていますが、別物になります。
生の状態は梨やりんごに似ていて、甘みと酸味がバランスの良い味わいです。古代中国では不老長寿の果実とも言われ、漢方としても用いられていました。
- 鉄分
- 葉酸
ドライフルーツを食べる時の注意点
妊婦さんにオススメのドライフルーツですが、食べる上で注意すべきポイントが2つあります。
糖分の摂りすぎ
ドライフルーツの中には、砂糖を使用して甘くしているものもあります。また、砂糖不使用のものでも乾燥させているので糖分濃度が高く、食べ過ぎると糖分の摂りすぎとなってしまいます。
妊娠中に糖分を過剰摂取すると『妊娠糖尿病』を引き起こすこともあります。妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があるので注意しましょう。
- 新生児低血糖
- 新生児高ビリルビン血症
- 低カルシウム血症
- 呼吸窮迫症候群
漂白剤など添加物が含まれている
クランベリーを始めとするドライフルーツには、『漂白剤』が使用されていることがあります。原材料名を見ると、“漂白剤(亜硫酸Na)”と書かれているものです。亜硫酸Naには、食材の色を良くする効果・殺菌効果・酸化防止効果などがあります。
漂白剤は、妊娠中でも過剰摂取しなければ特に問題はありません。ですが、食品添加物の一つなので気になる場合は有機ドライフルーツなど、オーガニックドライフルーツを選ぶようにしましょう◎
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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- ドライフルーツは妊婦さんにオススメの食べ物!
- 食物繊維が豊富なので妊娠中の便秘解消効果も!
- 糖分濃度が高い分、食べ過ぎには注意!糖分の摂りすぎは妊娠糖尿病になることも
ドライフルーツは食物繊維をはじめ、葉酸やビタミンCなど他の栄養素の凝縮しているスーパーフードです。妊娠中に甘いものを食べたくなった時は、洋菓子などを食べるよりもヘルシーなので是非取り入れてみましょう!
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