妊娠中(妊婦)・つわり中でもビビンバは食べられる?キムチは危険?

妊娠中の食事には控えた方が良いものがありますが、辛味がある“ビビンバ”は食べても大丈夫なのでしょうか?

妊娠中は食の好みが変化することも多く、無性に“辛いもの”が食べたくなったりした経験はありませんか?つわり中で十分に食事が摂れない中、辛いものだったら食べられそう…!なんていう方も多いかと思います。

しかし、辛いものはお腹に刺激とならないのでしょうか?そこで今回は、

  • 妊娠中でもビビンバは食べられる?
  • ビビンバの栄養成分と妊婦への効果
  • 妊婦が辛いものを食べる危険性は?

これらのテーマについて紹介いたします。

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妊娠中(妊婦)でもビビンバは食べられる?

ビビンバは韓国料理を代表する人気料理ですが、妊娠中でも食べることができます◎ ものによっては唐辛子など辛味が強いものがありますが、刺激が強烈に強いものでなければ妊婦さんが食べても大丈夫です。

ビビンバには具材が多く含まれているため、妊娠中に不足しがちな栄養を一度に摂ることができる、というメリットもあります。

ビビンバに使われる主な具材と含まれる主な栄養素には、このようなものがあります。

具材と主な栄養成分
  • 卵→たんぱく質
  • もやし→葉酸
  • 小松菜やほうれん草→鉄分
  • 人参→βカロテン
  • ゼンマイ→食物繊維
  • キムチ→乳酸菌

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ビビンバの栄養と妊娠中への効果

上記で紹介したビビンバに含まれる主な栄養成分と、それを摂ることによって期待できる妊婦さんへの効果について確認してみましょう。

妊娠中期以降はタンパク質量を増やして

タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。

たんぱく質の摂取目安量
  • 妊娠前の成人女性…50g/1日
  • 妊娠初期…50g/1日
  • 妊娠中期…60g/1日
  • 妊娠後期…75g/1日

妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。

葉酸は妊娠前の2倍以上必要

もやしに含まれる葉酸は、ビタミンB群に分類される栄養素の一つで妊娠前から摂取したい栄養素とも言われています。 妊娠初期の活発な細胞分裂のサポートをしたり、DNAの合成など胎児の発育に大きく関係する ためです。

妊娠前の2倍以上の葉酸が必要となるため、サプリでの補給もすすめられています。

妊娠中の便秘に食物繊維

ゼンマイには、食物繊維が豊富に含まれており、便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。

妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。

また、食物繊維を摂ることで腹持ちを良くし、妊娠中の体重増加を緩和させる効果もあります。食べづわりなどでつい食べ過ぎてしまい、体重が急増してしまった…!という時は、食物繊維を含む食材がおすすめです。

βカロテン

人参などに含まれるβカロテンは、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには、 胎児の皮膚や粘膜の形成・臓器の形成に欠かせない栄養素 です。ここで重要なのが、ビタミンAには2つのタイプがあることです。

  1. 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
  2. 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの

    →レバー/うなぎなどが多く含む

妊娠中の体に必要なのは、野菜や果物にβカロテンとして含まれる栄養素です。食べ物自体に含まれるビタミンAは、妊娠初期に摂りすぎると胎児に形態的な異常が見られることがあるので、過剰摂取は控えるよう言われています。特に妊娠3ヶ月までは注意が必要です。

しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎

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辛いものは妊娠中に食べても大丈夫?

辛いものは妊娠中でも食べることができます◎ つわり中など食欲がなくても、辛いものなら食べられそう…なんていう時もありますよね。

しかし、妊婦さんの辛いものの食べ過ぎには注意が必要です。その理由には、辛いものの刺激によって下痢や腹痛などを起こす可能性があるためです。妊娠中に下痢や腹痛を起こすリスクには、どのようなものがあるのでしょうか?

妊娠中の下痢や腹痛

妊娠中に辛いものを食べて万が一腹痛や下痢となった場合、下記のような危険性が起こることもあります。

妊娠中の下痢・腹痛は…
  • 繰り返す下痢によって子宮収縮を起こす可能性がある
  • 子宮収縮によって酸素や栄養が届きにくくなる
  • 酷い場合は流産に繋がる可能性もゼロではない
  • 治療に必要な薬が制限される

下痢をすると子宮収縮を起こす可能性があり、子宮収縮を起こすことにより流産や早産を引き起こすリスクが生じます。妊娠前は辛いものによる下痢や腹痛とは無縁だった!という方も、妊娠中はなりやすくなっていることもあるので、食べ過ぎないようにしましょう。

辛いものの妊婦への影響

妊娠中に辛いものを食べる際、下痢や腹痛以外にも注意したいことがいくつかあります。辛いものの食べ過ぎで起こり得るその他の症状には、下記のようなものがあります。

辛いものによる副作用
  • 高血圧
  • むくみ

辛いものには塩分も多く含まれているものがあり、塩分のとりすぎによって『妊娠高血圧症』を引き起こすことも考えられます。

この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。

妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

また、塩分の摂りすぎはむくみの原因にもなります。

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妊娠中に辛いものを食べるメリット

下痢に注意したい妊娠中の辛いものですが、適量であればいくつかメリットもあります。

妊娠中に辛いものを食べるメリット
  • 冷え性の予防・改善
  • 便秘予防・改善

唐辛子に含まれる『カプサイシン』には、血流をよくして冷え性を改善する働きがあります。妊娠中は体を冷やすことはあまりよくないとされていますが、カプサイシンには体を温める効果があるので、冷え性の改善や予防に効果があります◎

また、便秘症の方は便秘を改善する効果が期待できます。食べ過ぎは下痢になることもありますが、上手く取り入れれば カプサイシンが交感神経を刺激し、腸を活発に活動させるので便秘を解消する 効果があるのです。

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まとめ

この記事をまとめると

  • 妊娠中でもビビンバは食べられる!複数の栄養を一度に摂れるメリット◎
  • 辛いものは食べられるが、激辛には注意!
  • 妊婦さんが辛いものを食べるて下痢をすると、子宮収縮を起こす可能性も

ビビンバには多くの具材が含まれているので、妊娠中にもおすすめの食べ物です。他の辛い料理も激辛でなければ影響はないので、適度に取り入れてみましょう。

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