寒い冬のごちそうであるお鍋や湯豆腐、どちらにも欠かせない食材はなんといってもネギでしょう。どんな料理にも合わせることの出来るネギはまさに食卓における縁の下の力持ち。
しかし、ネギを一度に食べ過ぎてしまうことで体に様々な悪影響を及ぼすことも・・・。
- ネギの食べ過ぎは体に悪い?
- ネギのもつ栄養と健康効果
- 食べ過ぎると起こる悪影響
- 食べ過ぎの基準は?
今回はこちらについて詳しく解説します。
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目次
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ネギの食べ過ぎって体に悪いの?
結論から言うと、ネギの食べ過ぎは体に悪影響を及ぼします。風邪の予防にも効果があると言われるネギですが、その効果は「アリシン」という成分によるもの。このアリシンですがネギだけではなくにんにくなどにも含まれており、強い殺菌力や抗菌作用を持つ成分として知られています。
ネギを食べ過ぎることは、アリシンの持つ強い殺菌力を過度に摂取していまうことに繋ががり胃腸などに負担を掛ける原因となってしまいます。なお、アリシンはネギの「白い部分」に多く含まれているという特徴があります。
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ネギの栄養・効果
ネギに含まれる栄養素
ネギに含まれる栄養素はアリシンだけではありません。そのほか、代表的な栄養素は以下の通りです。
ビタミンC
果物に多く含まれることで知られるビタミンCですが、実は野菜であるネギにも豊富に含まれています。ビタミンCが不足すると免疫力が低下すると言われていますが、その理由はビタミンCの欠乏によって血管がもろくなってしまうため。免疫機能をつかさどる白血球は、もろくなった血管をうまく移動することが出来ないため体内の免疫力が低下してしまうのです。
β-カロテン
主にネギの「緑の部分」に含まれる栄養素です。抗酸化作用によって活性酸素の発生を抑制するだけでなく取り除く効果が期待出来ます。また、皮膚や粘膜の抵抗力を高めることでも知られています。
葉酸
血液に含まれる赤血球の形成を補助する働きを持つ「葉酸」が含まれているのもネギの特徴の一つです。
カルシウム
骨を作る大切な栄養素でもあるカルシウムですが、白ネギと青ネギとでは含まれるカルシウムの量が異なるのをご存じでしょうか?カルシウムが多く含まれるのは、実は青ネギ。白ネギと比較すると約2倍のカルシウムが含まれているのです。
ネギの効果効能
がん予防
ネギを日頃から食べている人が直腸がんにかかる確率は、ネギをほとんど摂取しない人と比較すると79%も低下したと言われています。また、ネギ科のや愛を年間約16㎏(1日当たり44g)食べることで腸がんに掛かるリスクも低下するとの研究結果もあるため、ネギによるガン予防の効果は極めて高いと言われています。
参考:「人民網日本語版」より
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ネギを食べ過ぎるとどうなる?
胃もたれ・ムカムカ
ネギの食べ過ぎによっては、食事のあとや食間に胃が重く感じることがあります。一般的にこの状態を胃もたれと呼び、その主な原因は大量に摂取したネギが胃の中で消化されずに留まる時間が長くなることによって発生します
気持ち悪い
ネギの過剰摂取は、胃の粘膜に強い刺激を与えてしまい胃酸を発生させます。過度に分泌された胃酸が食道へと逆流し胸焼けが起きることがあります。胸焼けの症状は人それぞれですが、特に起こりやすい症状が「気持ち悪さ」です。
腹痛
ネギに含まれるアリシンの強い殺菌力は、過剰に摂取することで胃の中の善玉菌をも死滅させてしまうことがあります。善玉菌を失うと、腸内は環境改善が出来なくなってしまい腹痛や下痢になってしまうことがあります。
吐き気
胃の粘膜への刺激が更に強くなると、気持ち悪さは吐き気に変わります。吐き気が生じた場合の対処方法は以下の通りです。
- ぬるま湯を飲む(コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインは胃酸の分泌を促進するためNG)
- 軽めの運動をする(息が上がらない程度のウォーキングがおすすめ)
- 安静にする(胃の消化活動を妨げないようにじっとする)
どの方法も胃や体を休める目的があります。どれも比較的すぐに実践出来るものばかりですので、いざという時には試してみてはいかがでしょうか。
舌が麻痺
生のネギを大量に食べると辛味によって舌が痺れたような感覚になることも。ネギの辛みも先述したアリシンによるものです。対策としては、やはりネギを加熱して食べることによって食感だけでなく舌への刺激も大きく和らげることが出来ます。
脱毛
ネギを食べ過ぎると脱毛しやすくなるという話を聞くことがありますが、その明確な根拠はわかっていません。アリシンには血流を改善する働きがあることに加え、髪の毛を作るために必要なたんぱく質の合成を助ける「パンテトン酸」が含まれています。たとえ過剰に摂取したとしても髪の毛が多く抜け落ちるなどは心配しなくても良いでしょう。
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ネギの食べ過ぎってどのくらい?
食べ過ぎの量
ネギをどの程度食べると食べ過ぎになるかは、その時の体調や胃腸の状態などによって条件が異なるため明確な基準を定めることは難しいでしょう。しかし、一般的にスーパーで売られている数本が束になったネギを1人で一度に食べてしまうことは、明らかに食べ過ぎと言えるため避けましょう。
加熱すれば大丈夫?
ネギに含まれるアリシンは、食べ過ぎると強い殺菌力で胃を荒れさせてしまうことも。そんな時はしっかりと加熱をして食べましょう。加熱することで、アリシンによる胃腸への刺激を和らげる効果があります。お鍋や湯豆腐にネギを入れることは、ネギの摂取方法として極めて合理的だということがわかります。
ネギの1日の摂取量
ネギの持つ栄養素や健康効果、その中でも「免疫力」を十分に発揮できる量としては、1日100g(小鉢1杯程度)が適量であると言われています。薬味などに使用する程度であれば全く問題がないと言えるでしょう。ただし、こちらも個人の体調や胃の調子、ネギの調理状態(生のネギか、加熱したネギか)によって異なりますのであくまで目安として考え、自身のお腹の具合としっかり相談することが大切になります。
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まとめ
この記事をまとめると
- ネギに含まれる成分アリシンは食べ過ぎによって胃腸を刺激して体に悪影響を及ぼすことがある
- ネギには様々な栄養や健康効果があり適量であれば非常に体に良い効果を与える
- ネギを食べるときは、胃への刺激を抑えるためにしっかりと加熱を行って食べるとよい
- 食べ過ぎや適量は、人それぞれによって異なるため、ネギを大量に食べる前に自分の体調としっかりと相談することが大切
いかがだったでしょうか。
日本人としては、1人当たりの消費量の多い野菜であるネギは冬になると特に食べる機会が増しますよね。ネギを食べるときはなるべく加熱してから食べることで、胃腸を守りつつも健康効果を得ることが出来るのでおすすめですよ。
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
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