長芋を食べると便秘になる?毎日食べ過ぎると体に悪い?下痢に?

昔から滋養と強壮効果があると言われ重宝されている食材の一つが長芋です。数ある芋類の中でも生で食べることのできる長芋の健康効果は計り知れないものの、食べ過ぎると便秘になるという噂もあります。

  • 長芋を食べ過ぎると便秘になるって本当?
  • 毎日の食事に長芋を加えるメリット
  • 長芋の食べ過ぎは体に悪い?

今回は、こちらについて詳しく解説します。

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長芋を食べると便秘になる?

原因は食物繊維

長芋を食べると便秘になると言われている原因は、長芋に含まれる性質の異なる2つの食物繊維によるものです。

以下に2つの食物繊維を詳しく解説します。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は、排便を促す効果があり高い保水性が特徴的な食物繊維です。また、ネバネバとした粘着力には、胃腸内にへばりつくことでゆっくりと進むことによって糖質の吸収の緩和や血糖値の急激な上昇を防ぐ効果もあります。

更に、粘着力と同様に吸着性にも優れているため、腸内で余分な脂肪分(例としてコレステロールなど)を吸着し体外への排泄を促す効果も期待できます。

水溶性食物繊維が含まれる主な食品としては、長芋のほかにバナナやミカンなどの果物やオクラや納豆などのネバネバとした食材が多く挙げられます。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は、その名のとおり水に溶けない性質を持った食物繊維です。その分、水分を吸収すると膨張する特徴があり、便の量を増やして腸内を刺激し排便を促す効果が期待できます。

また、腸内を綺麗にする働きから大腸がんの予防効果があるとも言われています。

不溶性食物繊維が含まれる主な食品としては、長芋のほかにタケノコやゴボウなどの野菜や、玄米や雑穀などに代表される穀類が一般的に知られています。

しかしながら、長芋に含まれる不溶性食物繊維を多く摂取してしまうと、急激にカサが増した便の量に体が対応できないなることがあります。

その結果、お腹が張ったり便秘を悪化させる原因となることがあるため注意が必要です。

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長芋を毎日食べる効果

栄養

長芋を食べることで得られる健康効果は便通の改善以外にも豊富です。ここでは、長芋から得ることのできる健康効果について解説します。

高血圧予防

日本人に非常に多い高血圧の原因の1つが、塩分の過剰摂取です。厚生労働省では、「男性1日10g未満、女性1日8g未満」の塩分摂取を目標に掲げています。

しかしながら、外食やコンビニで購入する食事はどうしても塩分量が多くなりがち。今や現代人の食生活は塩分にまみれていると言っても過言ではありません。

そこでおすすめなのが長芋です。長芋には豊富なカリウムが含まれており、摂取することで体内の余分な塩分(ナトリウム)を排出させる効果があります。結果として、高血圧を予防することができます。

動脈硬化予防

血管が硬くなり柔軟性が失われてしまう動脈硬化は血管の詰まりにも繋がる危険な症状。長芋に含まれるアルギニンという栄養素は、体内で一酸化炭素を作り出し血管を拡張させるため動脈硬化を防ぐ働きがあるのです。

糖尿病予防

体内のインスリンが十分に働かなくなるため、血液中のブドウ糖が爆発的に増加してしまう病気である糖尿病。放置することで、失明や腎不全などの重い病気の合併症となる可能性が高くなります。

長芋に含まれる水溶性食物繊維とレジスタントスターチがゆっくりと腸内を移動して消化吸収が緩やかになることで、血糖値の急激な上昇を防ぎ糖尿病を未然に防ぐ働きが期待できます。

むくみ解消

長芋に含まれるカリウムには、高血圧を予防する効果の他にもむくみを解消する効果もあることをご存じでしょうか。カリウムは、体内の余分な塩分濃度の調整だけでなく余分な水分も排出する働きがあるため、むくみの解消にも役立つのです。

1つの食材からこれほど多くの健康効果を得られるのは非常に珍しく、長芋が食材として非常に優れているということがわかりますね。

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長芋の食べ過ぎは体に悪い?

一方で、どんなに栄養がある食材であっても食べ過ぎは体にとって逆効果となります。ここでは、長芋を食べ過ぎることによるデメリットについて解説します。

下痢

長芋に含まれる水溶性食物繊維は、便の排泄を促す効果があることは先ほど解説しました。長芋を食べ過ぎるとこの便通促進効果が過剰に働いてしまい一時的に下痢になってしまうことがあります。

お腹が張る

おなかが張る原因も、やはり長芋に含まれる食物繊維です。大量に摂取することで腸内にガスが溜まりやすくなりお腹が張ることが多くなってしまいます。

太る?

長芋に限らず芋類はカロリーが高く太りやすい印象を持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、意外にも100gあたりのカロリ-量では、サツマイモよりも少ないものとなっています。そのため長芋は、芋類の中では比較的気軽に食べることの出来る食材であり、太りにくい食材と言えるでしょう。

芋類の100gあたりのカロリー・糖質量

芋の種別 熱量 糖質量
長芋 64kcal 12.9g
サツマイモ 132kcal 29.2g
じゃがいも 76kcal 16.3g
里芋 58kcal 4.32g

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まとめ

 

この記事をまとめると

  • 長芋には効果の異なる2種類の食物繊維が含まれている
  • 長芋を食べ過ぎることは、胃の中の不溶性食物繊が多くなることに繋がるため結果的に便秘になることがある
  • 長芋を食べることで得られる健康効果は数多くある
  • 高血圧や糖尿病を予防する働きがあるほかにも、動脈を拡張させることで動脈硬化を防止する役割も持っている
  • 長芋の食べ過ぎは下痢やお腹が張るといった症状を招く恐れもあるため、十分に注意すること

いかがだったでしょうか。

長芋は「山うなぎ」という名前で呼ばれることもあるほど、食べたときに得られる健康効果が豊富な食材です。その日の気分ですり下ろしてとろろにしたり、薄切りにしてサラダに載せるなど用途は自由自在。毎日の食卓に長芋を加えることで、豊富な健康効果を得ることができますよ。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

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