レバーの食べ過ぎは危険?肝臓にいい効果・栄養は?貧血防止の摂取量はどのくらい?

レバーは高栄養で体に良い食品ですが、食べ過ぎは危険なことを知っていますか?どんな成分の関係で体に影響が出るのでしょうか?今回は、

  • レバーの栄養と効能
  • レバーを食べ過ぎるとどうなる?
  • ダイエット効果はある?
  • 貧血予防で食べる適量は?

これらのテーマについて紹介いたします。

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レバーの栄養と効能

レバーは体にいい食べ物のイメージが強いですが、具体的にどんな栄養成分を含んでいるのでしょうか?普段何気なく食べているレバーの栄養と効能について解説していきます。

栄養

レバーは高タンパクで低脂質な上、ビタミンやミネラルが豊富に含まれているパワーフードです。レバー50gで成人が1日に摂取すべきビタミンAやビタミンB2を摂ることができます。苦手な方も多くいる食材ですが、鉄分も豊富で貧血予防にも効果的です。

  • 鉄分:鉄分は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
  • ビタミンA:ビタミンAは、抗酸化作用、皮膚や肌の粘膜を作る、人間の視覚情報の伝達に関わるビタミンです。体内にある活性酸素を協力に除去し、肌の生成にも関わるため美肌作用、体内へのウイルスや細菌の侵入を防ぎます。加えて、視覚情報に関わる神経伝達に不可欠なロドプシンの生成の主成分にもなっています。
  • ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
  • たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
  • 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。

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レバーは肝臓にいい

レバーは高ビタミン・高たんぱくなので肝臓にも良い食材ですが、食べ過ぎると逆効果となることもあります…!レバーには豊富なビタミンAが含まれており、小腸で吸収された後に肝臓に貯蔵されます。

レバーを食べ過ぎるとビタミンAの過剰摂取となり、肝臓で貯蔵しきれず頭痛や筋肉痛・脱毛といった症状の原因となるのです。

その他の効能

レバーはビタミンや葉酸・鉄分が豊富なので、貧血予防や女性ホルモンを整える働きもあります。また、肌のターンオーバーを促進する働きもあるためアンチエイジングにも効果的です。

  • 貧血予防
  • 粘膜の新陳代謝促進
  • 免疫力アップ
  • 肌のターンオーバー促進
  • 疲労回復

レバーを食べ過ぎるとどうなる?

レバーは貧血予防や疲労回復などあらゆる効能がある高栄養の食材ですが、食べ過ぎると体に悪いこともあるのが特徴です。レバーを食べ過ぎると起こる可能性のある症状はこちらです。

プリン体による痛風

レバーには「プリン体」が含まれており、食べ過ぎると痛風になるリスクが上がります。プリン体は体内で利用しきれずに余ると、尿酸となって体外に排出されます。尿酸は一定量までは血液中に溶けるのですが、 体内で多量になると溶けきることができません 

すると尿酸値が高くなり、高尿酸血症という病気になります。高尿酸値状態が続くと、尿酸が塊となって結晶化し、体の各所に沈着して色々な病気を引き起こすのです。

そして尿酸値が高い状態が続くと、痛風を引き起こします。痛風は、足の親指などの関節が突然腫れて歩けないほどの激痛に襲われます。

痛風は特に男性が発症しやすく、プリン体を多く含む食事の他にも、飲み過ぎストレスが原因となって起こる病気です。

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ビタミンAの過剰摂取

先ほども話にでましたが、レバーには100gあたり14,000μgのビタミンAが含まれています。これは鶏レバーの値で、豚レバーは13,000μg牛レバーは1,100μgです。牛レバーに関してのビタミンA含有量は少量ですが、鶏・豚レバーは1日のビタミンA摂取目安量をはるかに超えているのです。

1日のビタミンA摂取目安量
  • 成人男性…850~900μg
  • 成人女性…650〜700μg

鶏や豚レバーを100g食べるだけで、成人男性に関しては約15倍女性は約20倍ものビタミンAを摂取することになります。かなりビタミンA量が多いことがわかりますね。

ビタミンAを過剰摂取すると、頭痛・脱毛・筋肉痛・めまい・嘔吐・皮膚障害などあらゆる症状が出る可能性があります。

また、妊娠中のビタミンAの過剰摂取は特に注意した方が良いとされており、胎児奇形のリスクが上がることが懸念されています。しかし、完全にビタミンAを摂らないのも胎児に影響が出るため、他の食材などから適量のビタミンAは摂るようにしましょう。

どのくらいを食べ過ぎというの?

では、どのくらいを食べ過ぎというのでしょうか?先ほどの話を読んだ方は、どのくらいが食べ過ぎの目安なのかおわかりかもしれません…!

100g

レバー100gあたりに含まれるビタミンAの量はこちらです。

  • 鶏レバー…14,000μg
  • 豚レバー…13,000μg
  • 牛レバー…1,100μg

1日のビタミンA摂取目安量は成人男性…850~900μg、成人女性…650〜700μgですから、鶏・豚レバーに関しては100g食べた時点でかなりアウトなのです。しかし、ビタミンAの過剰摂取による中毒症状は長期間にわたり7,500μgを摂取した場合に起こるとされています。

そのため、時々食べる程度であれば100gでも症状が出る可能性は低いのです。ですが、毎日のように鶏や豚レバーを100gずつ食べているとビタミンA中毒となるでしょう。

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200g

200g食べることに関しては、鶏・豚レバーは完全にNGです。ビタミンA量は上記の2倍となるので、1日の目安量を超えすぎています。牛レバーであれば単発的な摂取なら体への害は出ないかと思いますが、それでも食べ過ぎの範囲に入っています。

300g

300gはどの部位に関しても過剰摂取なのでオススメできません。肝臓に貯蔵しきれないほどのビタミンAを摂取することになるので、単発的な摂取であってもここまで食べない方が無難でしょう。

貧血予防に食べる量はどのくらい?

“レバーを貧血予防のために食べる”方もいるかと思いますが、どのくらいの量食べれば良いのでしょうか?まず、1日の鉄分摂取目安量は10mgとされています。そして、鶏レバー100gあたりに含まれる鉄分量は9.0mg、豚レバーは13mg、牛レバーは4.0mgです。

最も鉄分を多く含むのは豚レバーで、貧血予防を目的として食べるのであれば一度に50gほどを摂取しましょう。ビタミンAとの兼ね合いもあるので、レバーだけで鉄分を摂取しようとせず、鉄分豊富なほうれん草や納豆・豆腐などそれ以外の食材からも摂取するようにしましょう。

レバーにダイエット効果はある?

“レバーにダイエット効果はあるの?”という疑問の声を聞くことがありますが、ダイエット目的でレバーを食べるのはオススメできません。継続的にレバーを食べ続けることでビタミンAやプリン体摂取の問題がある上、これといってダイエットに効果があるわけでもありません。レバーは時々食べる程度がちょうど良いため、ダイエットのために日常的に食べるのはNGです。

1日のレバーの摂取量の目安は?

1日のレバーの摂取量ですが、50gがちょうど良いかと思います。ビタミンA中毒は継続的に食べ続けることで発症するため、毎日50g摂るのではなくたまに食べる程度に抑えれば問題ありません◎

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まとめ

レバーの食べ過ぎは危険?」というテーマについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

この記事をまとめると

  • レバーは貧血予防・疲労回復・アンチエイジングなどの効能が期待できる高栄養の食材
  • レバーにはビタミンAが豊富で、過剰摂取するとビタミンA中毒となる
  • プリン体も多いため食べ過ぎは痛風のリスクを上げる

レバー好きの方にとっては食べ過ぎNGなのは残念ですが、ビタミンA中毒や痛風のリスクをあげる食材でもあるので摂取量には注意しましょう。また、妊娠中の方に関してはレバーは食べない方が安全です。食べるのは出産後までとっておきましょう。

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