ククルビタシンの解毒方法は?毒性に注意も水洗いで対策可能!抗癌作用も

最近ではバーベキューなどでもよく使われるズッキーニですが、「調理したのになんか苦い…。」というような経験をしたことはありませんか?ズッキーニは本来苦味のない野菜なのですが、食べてみたら少し苦みを感じたことのある方もいるかと思います。その苦味の原因は何なのでしょうか?腐っているサインなのでしょうか?食べても問題ないものなのかなど、気になってしまいますよね。実はこの苦味、ククルビタシンというものによるものなんです。今回は、

  • ククルビタシンとは
  • ククルビタシンの解毒方法
  • ククルビタシンは食べても大丈夫なの?
についてご紹介させていただきます。「ククルビタシン」という名前を聞いても、聞き馴染みのない方がほとんどかと思いますので、この記事を読んでしっかり理解していきましょう。

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ククルビタシンって何?

では苦味の原因になっている「ククルビタシン」とは、一体どういうものなのでしょうか?以下に記載させていただきます。

ククルビタシンとは

ズッキーニの苦味の原因は、「ククルビタシン」という成分によるものです。ククルビタシンとはステロイドの一種で、ズッキーニだけでなく、きゅうりやスイカやメロンなどのウリ科の野菜や果物に含まれます。含有量はごく少量なので、通常であれば食べても苦味を感じることはないのですが、栽培環境によって、その野菜が水分不足や低温状態となるとストレスを感じてククルビタシンが多く生成されたり、栽培時に窒素を多く含んだ肥料を使うことでククルビタシンが増えてしまったりします。それが食べた時の苦味の原因になるのです。ククルビタシンが増える原因は栽培環境によるものなので、苦い野菜は購入後の保管方法等で苦くなってしまうわけではなく、購入時にはもう既に苦味を持っていることが多いです。

種類や含まれる食べ物

  • ウリ
  • スイカ
  • キュウリ
  • ズッキーニ
  • カボチャ
  • メロン
  • ユウガオ
  • トウガン
  • ゴーヤ(ゴーヤの苦味成分は通常の場合はほとんどが「モモルジシン」という成分によるものです。これが原因で食中毒を起こすことはありません。)

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ククルビタシンの解毒方法は?

冒頭に申し上げた「ズッキーニ」などのククルビタシンを含む野菜の苦味を取り除く方法はもちろんあります。その方法も簡単ですので、以下に記載させていただきます。ぜひ試してみましょう。調理した後に実は苦かったと気付いてからではもう遅いので、心配な方は調理前にこの一手間をかけておきましょう。

ウリ科野菜や果物に強烈な苦味を感じたら注意が必要

ククルビタシンは、多量に摂取すると腹痛や下痢などの食中毒を起こす危険性があります。しかし食用のウリ科野菜や果物は、品種改良によってククルビタシン類がほとんど含まれなくなっていますのでそこまでの危険性はありません。ですがごくまれに、観賞用のウリ科野菜や果物とと交雑するなどして、ククルビタシン類を多く含む株が発生してしまうことがあるのです。このような場合には強烈な苦味を感じることがありますので、注意が必要です。

水溶性のため、水洗いが効果的

ククルビタシンは水溶性成分です。そのため水に浸けることで毒性分が水に溶け出し、苦味も取り除くことができます。ですのでククルビタシンの解毒方法としては、水洗いや水に30分ほどさらしてアク抜きをすることが有効であると言えます。

熱に強いため、加熱は効果なし

ククルビタシンは熱には強い成分ですので、加熱してもその毒性を取り除くことはできません。

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ウリ科野菜や果物を安全に食べる

ククルビタシンは少量であれば食べても問題はないですし、腹痛や下痢などの症状を発症することもないです。とはいえできるだけ安全に食べる方法を知りたいものですよね。以下に記載させていただきます。

ククルビタシンは見た目で判断できないため、一口食べて確認が必要

ククルビタシンは水に弱いので、水にさらすだけでも、ククルビタシンによる苦味はある程度取り除くことができます。しかしできれば購入する時点で、ククルビタシンがたくさん含まれている野菜を選びたくないですよね。ですが、残念なことにククルビタシン含有量の少ないものを見た目で判断することはできないと言われています。そのため、例えばズッキーニであれば調理前にヘタの近くをペロっと舐めてみて、自分の舌で判断するしかありません。舐めてみてもしも苦味や渋み・舌がピリピリとする感じがあれば、ククルビタシンが多い苦味のあるズッキーニである可能性が高いということになります。舐めてみるのが怖いという方であれば、最初から水にさらしてしまう方が良いかもしれません。

生産者や生産地が信頼できない野菜には注意

心配だという方は、生産者や生産地が信頼できない野菜を買わないようにするというのも一つの手段です。

一方、ククルビタシンには抗癌作用も

毒性のあることで知られているククルビタシンですが、 実は抗癌作用がある可能性がある として研究が進められているのです。多量摂取すれば死亡することもあるほどの毒性の強い成分がガンの予防になるかもしれない可能性を秘めているなんて驚きですよね。まだ研究段階とのことなので現時点では何とも言えませんが、もしかしたら将来ククルビタシンを使った特効薬ができる可能性もなくはないですよね。

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まとめ

この記事をまとめると

  • ククルビタシンとはステロイドの一種で、ズッキーニだけでなく、きゅうりやスイカやメロンなどのウリ科の野菜や果物に含まれるもの。
  • ククルビタシンは水溶性成分なので、水に浸けることで毒性分が水に溶け出し、苦味も取り除くことができる。
  • ククルビタシンは少量であれば食べても問題はないが、多量に摂取すると腹痛や下痢などを引き起こす危険性があるため、食べることを推奨はしない。