グルテンフリーという言葉を聞いたことはありますか?グルテンとは小麦粉などに含まれるタンパク質のこと。グルテンフリーとはグルテンをフリーにする、つまり「グルテンを摂らない食事」を意味する言葉です。今回は
- 小麦粉を食べると胃もたれするのはなぜ?
- グルテンの摂りすぎは体に悪い?
- グルテンの過剰摂取に注意したい食べ物
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目次
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小麦粉を食べると胃もたれするのはなぜ?
小麦粉を食べると胃もたれする、という人が増えているようです。そこにはどのような原因があるのでしょうか?
原因はグルテン
グルテンはラテン語で糊を意味する言葉が語源と言われています。
小麦粉に含まれるグルテンは消化されにくいうえに分解されにくいため、腸の粘膜の中にはりついて異物となってしまいます。
結果として粘膜が炎症を起こし、腸内環境を悪化させます。
腸内環境が悪いと生活習慣病のリスクが高まり、体の様々な不調の原因となってしまうことがあるのです。
グルテン不耐症とは?
グルテンに対する過敏症の症状を持つ人は、年々増え続けていると言われています。
グルテン不耐症とは、グルテンを消化しにくいことで慢性的な不調があらわれる症状のことです。
グルテンを多く含む食事をしたあとに胃が膨張し、胃の痛みや吐き気・腹部のけいれんを感じることがあります。
そのほか疲労感や集中力低下などを感じる場合もあります。
これらの症状はグルテンを制限することによって改善します。
ですが免疫システムの大部分を占める腸が傷つくため、神経疾患など様々な病気の危険性が高まってしまうこともあるのです。
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グルテンの摂りすぎは体に悪い?
グルテンを摂らないことで痩せる、というような話を聞いたことがある人もいるかもしれません。ではグルテンを摂ることでどのような影響があるのでしょうか?順番に見ていきましょう。
肥満・太る
小麦には、食欲を増進するという効果があります。
グルテンをきちんと消化できていないことで血糖値が上昇し、それを下げるためにインスリンが過剰分泌されたり肥満の原因になるタンパク質「サイトカイン」が分泌されます。
その結果脂肪をためこみ、太りやすくなったりむくみを引き起こす原因ともなるのです。
ほかにもグルテンに耐性がない人が小麦を摂取すると、ニキビが生じやすくなるという結果も出ています。
美容面を重視する人も、グルテンの摂取については一度よく考えてみた方がいいかもしれませんね。
消化不良
グルテンには血糖値を上昇させる糖質や腸内トラブルの原因となる成分が含まれているため、腸粘膜に炎症を起こしてしまいます。
また小腸へ悪影響をおよぼす可能性もあります。
現在、日本人の7人に1人が「過敏性腸症候群(IBS)」に当てはまると言われています。
これはおなかの不調や痛みが続き、便秘や下痢といった異常が数カ月以上続く状態のことを言います。
便秘
グルテンは、わたしたちが普段口にする多くの食品に含まれています。
一方で人の消化器官では分解されにくいという特徴を持っているのも事実です。
消化吸収がしにくいということは、人によっては便秘をはじめとした体調不良を引き起こす可能性があるということ。
消化器官で完全に分解されなかったグルテンは、分解途中の状態で腸をはじめとした消化器官の粘膜にへばりつくことがあります。
グルテンがへばりつくことで粘膜が炎症を起こし、結果として消化器官の機能障害を招く恐れがあるのです。
この機能障害とは便秘や腹痛、下痢にはじまり、消化吸収機能の低下による栄養失調、片頭痛、リウマチ、PMSなどにつながる可能性もあると考えられています。
腹痛・下痢
グルテンには血糖値を上昇させる成分や腸内トラブルの原因となる成分が含まれているため、腸粘膜に炎症を起こし、便が異常になることがあります。
現在日本人の7人に1人が当てはまると言われている「過敏性腸症候群(IBS)」は、お腹の痛みや不調が続く状態のこと。
自分では気付いていないかもしれませんが、実際に多くの人がこの症状に悩まされているのです。
アレルギー
グルテンによるアレルギー症状として広く知られているのがセリアック病です。
摂取したグルテンをうまく分解できないために体に異物として認識され、免疫システムが腸内を攻撃してしまいます。
これによって小腸の粘膜が炎症を起こし、食べ物から栄養が吸収されにくくなります。
結果として体重の減少や腹痛、疲労感などの症状があらわれやすくなるのです。
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グルテンの過剰摂取に注意したい食べ物
グルテンは想像している以上にわたしたちの生活に密着しています。
まずわかりやすいのはパン。主食にもなりえるパンは、その大部分を小麦が占めています。
それ以外に注意すべき食品は以下の通りです。
- 洋菓子
- グラノーラ、シリアル
- 麺類
- そば
- カレールー
- しょうゆ
- ビール
洋菓子はその多くに小麦粉が使われているため、避けては通れません。
そばはそば粉でできていますが、そば粉以外の粉は小麦粉です。
気になる人は十割そばを食べるようにしてください。
また意外なものではカレールー。市販のカレールーにはグルテンが含まれています。
カレーパウダーを使ってスパイスカレーを作るなら問題はないでしょう。
まとめ
グルテンがわたしたちの体に及ぼす影響について、ご理解いただけたと思います。
この記事をまとめると
- グルテンは消化吸収されにくく、体内に残りやすくなる
- 残ってしまったグルテンがあらゆる不調を引き起こし、肥満や生活習慣病の原因となることも
- 自分では気付いていないが、多くの日本人にグルテンが合わず慢性的な体調不良に陥っている
体に少しでも不調を感じたとき、なにが自分の体に合わないのかを見極めることが大切です。
これを知ることで合わないものは控えたり、逆によいものは多く取り入れるなど、常に体調をコントロールすることが可能になりますよ。
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