辛いものを食べた時に、身体の中で何が起きてるんでしょうね!単に口のまわりの刺激や胃、腸までたどり着いてカーッと熱さを感じるだけなのでしょうか?辛味成分のひとつカプサイシンを含むキムチを例に今回は、
- キムチの栄養効果!
- キムチを食べると下痢になる?
- キムチの食べる適量
について紹介をします。
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目次
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キムチ成分や効能
キムチの主原料は、ハクサイやダイコン、キュウリなどの淡色野菜を塩漬けにし、トウガラシやニンニク、ショウガといった薬味を混ぜて漬け込み醗酵させた食品になります。
キムチの栄養
キムチの原材料に含まれる成分とその効果について見てみましょう。
キムチの材料 |
成分 | 健康効果 |
トウガラシ | カプサイシン | ・血流改善 ・冷え性改善 ・疲労回復 ・脂肪燃焼促進 他 |
ニンニク | アリシン | ・血糖値上昇の抑制 ・生活習慣病の予防 ・食欲増進 ・感染症予防 他 |
ショウガ | ・シンゲロール ・ジンゲロ ・ショウガオール |
・免疫力高める ・新陳代謝 ・発汗作用 他 |
・ハクサイ ・ダイコン ・キュウリ など |
・ビタミンB1、B2 ・ビタミンC |
・糖質、脂質の代謝 ・夏バテ予防 ・抗ストレス作用 他 |
キムチを食べることでこのような健康効果が期待できます。
美容効果あり
キムチは、野菜中心に作られています。そのためビタミンやミネラルなどの栄養素を効果的に摂取できます。しかも食物繊維が豊富で低カロリー食品です。
また、発酵することで野菜が持っていない栄養素が作られます。ナイアシンと呼ばれる水溶性のビタミンB群の一種でニコチン酸といいます。
ニコチン酸は、粘膜や皮膚を健康に保つ働きがあるので、発酵食品であるキムチは、美容効果が期待できます。
韓国では国民食
韓国の国民食となるまで様々な時代の変化を経てきました。現在、韓国には季節や風土、材料などにより異なる200種類を越えるキムチがあります。
今から遡ること1300年前、キムチの原形ともいうべきキムチの作り方は、保存食として野菜を漬物し、魚介類と一緒に漬け込んでいました。食材から発生する酵素と好塩菌(塩。味噌、醤油を好む菌)で発酵したのが始まりとされています。
10〜14世紀になるとニンニクやショウガなどの薬味を漬け込む製法に変わります。
そして1600年頃に韓国にトウガラシが伝わったことで、トウガラシが塩の代わりに用いられるようになります。キムチヤンニョン(キムチの合わせ調味料)が大きく変わったことで韓国庶民の味になったといえるでしょう。
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キムチを食べると下痢になる?
キムチは、4〜5日以上発酵、熟成させたものを熟成発酵キムチといいます。本来ならカプサイシンと乳酸菌の相乗効果で便秘改善効果が期待できます。では、なぜキムチを食べたことで下痢になってしまうのでしょう?
食べ過ぎると下痢も
下痢の原因は、カプサイシンの作用が大きく関与します。
カプサイシンは、感覚を管理している神経「感覚神経」に付きやすい性質を持っています。しかも「感覚神経」は、過敏でカプサイシンが付いた「感覚神経」が、全身に張り巡らす分けですから、胃酸分泌のバランスが崩れ消化機能がうまく働かず下痢を引き起こします。
乳酸菌
乳酸菌とは、糖類を分解して乳酸を50%以上作り出す細菌の総称になります。熟成発酵キムチに含まれるのは植物性の乳酸菌でラクトバチルスという種類になります。胃酸や胆汁酸は死滅せず生きたまま大腸に届き、腸内環境改善に効果的に働く乳酸菌になります。
乳酸菌は加熱に弱いので、そのまま食べると良いとされています。ただし、キムチの食べ過ぎで乳糖の分解が追いつかず消化不良を起こすこともあり得るのでやはり食べ過ぎにきをつけましょう。
食物繊維
キムチの食物繊維総量は2.7(g / 100g)になり、水に溶けやすい水溶性食物繊維は、0.7(g / 100g)、水に溶けにくい不溶性食物繊維は、2(g / 100g)になります。
水溶性食物繊維が多い食品だと下痢をおこしやすいと考えられますが、どちらかというとキムチは、不溶性食物繊維が多いです。食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスが大切です。色々な食材と合わせて食べることが大切です。
カプサイシン
カプサイシンは、辛いと感じるタイミングが遅く、口の中をカーッと熱く感じたと思ったら辛味感が長く続きます。そしてカプサイシンを食べることで感覚神経を通じて胃酸の分泌が抑えられて胃の粘膜を保護し胃腸内を守ります。
ただし、大量に食べると感覚神経が麻痺し胃の粘膜保護作用が弱まり下痢などの症状がでてきます。
対策
ここまでキムチの栄養効果ついてお伝えしました。では高い栄養価のあるキムチを効果的に食べるにはどうしたらよいのでしょうか?
1日の適量
乳酸菌を最大限に活かす1日の適量は、小皿一皿分の50gになります。一度に多くの量を食べるより少しずつ毎日食べることで乳酸菌のパワーを得ることができます。また塩分が多く含まれているので、50g以上はおススメはできないです。
辛さに慣れる
辛味は味覚ではなく感覚の一つといえます。辛味の感じ方は、おおまかに2種類に分けることができます。キムチのような口の中をカーッと熱く感じさせるものとワサビのように鼻の粘膜をツーンと刺激するものがあります。
風土、環境によって食べ物が違うように、辛さも風土、環境で味わう感覚が違います。食べ慣れて辛さの感覚を知るしかないでしょう!ただし無理は、禁物です。
カプサイシンの許容量は個人差あり
カプサイシンの健康効果をぜひ取り入れたいところですが、辛味の刺激耐性には個人差があります。
成人の摂取量は、カプサイシン5mg/Kg/日、つまり体重50Kgの人は、1日250㎎までになります。(平成23年ドイツ連邦リスク評価研究所|カプサイシンの含有量について発表)
慣れていない辛味成分を食べると健康被害を起こすこともありうるので無理はしないようにしましょう。
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まとめ
以上になります。いかがでしょうか。
この記事をまとめると
- キムチの栄養効果は、キムチの原材料に含まれるトウガラシをはじめてとする野菜の成分が、豊富に含まれている
- キムチを過剰に食べ過ぎると、カプサイシンの刺激で下痢、腹痛を起こすこともある
- 乳酸菌のパワーを得るためにキムチの1日の適量は、50gとしましょう
ちなみに辛味のあるスパイスの中でトウガラシが最も辛いといわれています。トウガラシのカプサイシンは、コショウ(ピペリン=コショウの辛味成分)と比べてその辛さは100〜200倍だそうですよ!
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