菊芋と里芋との違いは?どんな効果がある?食べ方と保存方法も。

「菊芋」というお芋をご存知でしょうか。近年、お野菜コーナーで見かけるようになったこのお芋。なんとなく里芋に似ているようで、でも生姜のような見た目で、知らない人はスーパーで見かけても、まだ手に取られていないかもしれません。

どのようなお芋なのか気になりますよね。

  • 菊芋と里芋の違い
  • 菊芋の選び方
  • 菊芋の効能について
  • 食べ方や保存方法は?

今回はこちらについて、ご紹介いたします。

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菊芋と里芋との違いや選び方

お芋には、今やたくさんの種類があります。そして今回、栄養満点として話題となっている菊芋について、ちょっと外見が似ている里芋と比較しながらご紹介したいと思います。

菊芋とは?

菊芋は、「芋」となっていますが、実は「キク科ヒマワリ属」の植物です。白いものと赤いものがありますが、特に白い方は、生姜にそっくりな出で立ちをしています。

ヒマワリ属というだけあって、ヒマワリに似た黄色い花を咲かせます。その後、根っこの部分が芋となるのです。ゴボウのような土っぽい香りで、里芋のような粘りはありません

生で食べると、シャキシャキとしたジャガイモのような食感で、熱を加えるとホクホクとほんのり甘さが感じられるお芋です。

里芋とは?

言わずと知れた里芋は、粘りがあるのが特徴です。煮物、揚げ物、コロッケなど様々な料理に活用できるお芋です。江戸時代までは「イモ」といえば里芋を表すほどポピュラーでした。

サトイモ科サトイモ属の里芋は、草は120〜150cmほどまで伸び、30〜50cmほどの葉っぱを持ちます。夏の終わりに茎の先に黄色い花を咲かせます。

また、食物繊維が豊富で、がん予防となるガラクタンや、高血圧の改善となるカリウムが含まれており、栄養満点のお芋です。お芋の中でもカロリーが低いのも特徴です。

菊芋の選び方は?

コロコロとした菊芋は、実の硬いしまっているもの、丸みがありぷっくり太っているものを選ぶと良いでしょう。

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菊芋にはどんな効果がある?

菊芋が話題になったのには、菊芋の効能が素晴らしいという理由があります。「奇跡の野菜」と雑誌で紹介されるほどの効果とはどのようなものなのでしょうか。

糖尿病に効果がある?

全ての野菜の中で、最も「イヌリン」が含まれているのが菊芋です。このイヌリンとは、100%食物由来の水溶性食物繊維で、急激な血糖値の上昇を抑えてくれる効果があります。

血糖値を気にされている方、糖尿病の方などに大変効果が期待でき、「天然のインスリン」と呼ばれるほどです。

血糖値を下げる効果がある

血糖値を下げる物質のインスリンは、水溶性食物繊維が体内に入った時、つまりイヌリンが入った時に出やすくなります。そのため、血糖値を下げようと極端に食事制限をしても効果はイマイチで、水溶性食物繊維を摂るような食事が大切になってきます。

菊芋に多く含まれるイヌリンは、余分な糖分を包みながら排出してくれるので余計なものが体内で吸収されることなく、腸内環境を整えてくれます

血糖値や腸内環境が整えば、様々な生活習慣病の予防に繋がりますので、「奇跡の野菜」と呼ばれる理由がわかります。

加熱しても効果は同じ?

加熱調理すると、その栄養は減少するのでは?という疑問があるかもしれません。しかし、とある大学の調査では、100℃程度の加熱ではイヌリンは減少しないという報告がありました。

しかし、酸性を含む加熱では、減少した結果が出たということなので、お酢を入れて加熱(酢豚など)だとイヌリンの効果は半減するようです。

MEMO
お酢を入れても加熱しなければ問題はありません。

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菊芋はどれぐらい食べたらいい?

では、菊芋は1日どれくらいの量をどのタイミングで食べれば、より効果が得られるのでしょうか。せっかくの栄養を無駄にしない食べ方をご紹介します。

1日にどれくらい?

お薬やサプリではないため、摂取量が決まっているわけではありませんが、1日に必要なイヌリンの摂取量から考えたいと思います。

一般的に健康な方の1日のイヌリンの摂取量は、2gと言われています。菊芋にすると、20〜30gほどです。また、糖尿病の方や中性脂肪が気になる方のイヌリンの摂取量は1日10gと言われていますので、ご参考にされてください。

食べるタイミングは?

菊芋には血糖値を抑えたり、低糖質ダイエットにもオススメの食べ物です。数々の専門家にも定評があり、研究も進んでいる中、食べるタイミングにより、より効果が得られるような結果が出たそうです。

それは、食事中や食事の後に食べるよりも、食事の前に菊芋を食べたほうが血糖値の上昇が抑えられているというもの。食事の際は、最初に菊芋から食べると良いということです。

MEMO
さらに、朝と夜だと、朝に食べたほうが1日の血糖値の上昇が緩やかだということもわかっています。

食べ方と保存方法は?

菊芋はゴボウのように、生、焼く、煮る、揚げるという様々な調理方法で料理ができます。菊芋の栄養を逃すことなく食べるコツはというと…

・皮ごと食べる…抗酸化作用のあるポリフェノールが実の4〜5倍皮に含まれている。

・煮汁も飲み干す…イヌリンは水溶性食物繊維で、水に溶けやすく煮物や汁物に入れると汁に栄養が溶け出します。

【保存方法】

菊芋は、非常に傷みやすい野菜です。劣化も早く、日が経つにつれ栄養も減少していきます。1番良い保存方法は、土がついたまま新聞紙にくるみ袋に入れ冷暗所で保存することです。

こうすることで傷みにくく、土がついている状態だと栄養の減少を妨げられます。とはいっても、日持ちする野菜ではないので、早めに調理することをオススメします。

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まとめ

この記事をまとめると

  • 菊芋はキク科ヒマワリ属
  • 見た目は生姜に似ている
  • 生で食べるとシャキシャキ、加熱するとホクホクと甘さがある
  • 里芋はサトイモ科サトイモ属
  • 菊芋は丸くふっくらとしたものを選ぶ
  • 野菜の中で最もイヌリンが含まれている菊芋
  • 血糖値を抑える、糖尿病予防の効果から「天然のインスリン」と言われている
  • 食前や朝に食べるとさらに効果がある
  • 土のままの保存がオススメ

素晴らしい効能のある菊芋は、専門家の方も菊芋の摂取を進められているそうです。いつでも食べられるわけではないので、菊芋チップスや菊芋パウダーなのも取り入れてみてはいかがでしょうか。

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