木苺と野いちごの違いとは?どんな種類があるの?代表的な種類の特徴

初夏になると市場に出回る木苺、ケーキに使われたりもするのでケーキ屋さんでも可愛らしい赤色の商品が並ぶ季節ですよね。甘酸っぱい味わいの木苺ですが、実際はなんという品種の果物なのかご存じでしょうか?そこで今回は、

  • 木苺って何?

  • ラズベリーやブラックベリーとの違いは?

  • 野生の木苺には毒がある?

という内容をご紹介していきます。

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木苺ってどんなもの?

木苺とは

木苺バラ科の植物で、初夏に甘酸っぱい実をつけます。スーパーなどで手に入り、ケーキ屋さんなどのお菓子の材料として使われているような、私たちがよく見かける木苺には次のようなものがあります。

  • ラズベリー
  • ブラックベリー

どちらもケーキ屋さんでよく見かける木苺ですよね。ブラックベリーやラズベリーはピューレ状にしてお菓子の材料に使われたり、ジャムになることが多いです。加工する時は種の粒粒感が食感を悪くしてしまうので、丁寧に濾して種を取り除く必要があります。

ちなみに、フランボワーズは木苺じゃないの?と思う人もいるかもしれませんが、フランボワーズはフランス語でラズベリーのことなのですよ。

木になるいちごの総称

木苺とは、バラ科キイチゴ属の総称で、簡単に言うと「木に実るイチゴすべてが木苺」ということになります。ですから、ショートケーキなどに乗っているイチゴもバラ科の植物ですが、気に実るわけではないので区別されるのです。

木苺には野生のもの(野イチゴ)と食用に品種改良されたものがあり、たくさんの品種が存在します。

野イチゴとの違いは?

野イチゴと食用に品種改良された木苺では、花や実などで見分けることができます。野イチゴの花や実の特徴として、

  • 白く三角形の花びら(クサイチゴ)
  • 黄色い花(ヘビイチゴ)
  • 味があまりしない
  • ほのかな甘みと酸味
  • 身が小さく種がプチプチとしている

野イチゴであるクサイチゴやヘビイチゴなどは食べることもできますが、あまり美味しくはありません。コロンとした形と赤い実が可愛いので、観賞用として育てると素敵ですよ。

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代表的な木苺

ラズベリー

ラズベリーはヨーロッパ人に古くから愛されてきた木苺です。16世紀ごろからイギリスでの栽培がはじまり、現在に至るまで様々な品種改良がおこなわれてきました。ラズベリーの花は小さめな白く可憐な花で、見は赤くコロコロとした丸い可愛らしい形をしています。

味わいは甘みと酸味のバランスが良く、そのまま食べたり、ケーキなどのお菓子屋ジュースやジャムなどに加工しても楽しめます。

ブラックベリー

ブラックベリーはツル性の植物と立ち木のものがあり、ツル性のものはフェンスなどに這わせて栽培します。薄ピンク~ピンク色の花をつけます。ブラックベリーの実はラズベリーより比較的大粒で、はじめは赤く、黒く熟してきたころが収穫時です。

中には赤い実のものでもブラックベリーと呼ばれるものもあります。ブラックベリーの実の味わいは、甘みの強いものから酸味の強いものと様々で、ジャムにすると芳醇な香りも楽しめます。

無農薬でも丈夫に育てられるので、ガーデニング初心者にも人気のある植物です。

クサイチゴ

クサイチゴは背丈が20~60cmくらいの背の低い野イチゴで、木でありますがその低い背丈からクサイチゴと呼ばれています。全体に短く軟らかい毛が生えており、茎には小さい棘があります。3月~4月に小さく白い花を咲かせ、実は赤く、熟すと酸味が少なく甘いので食べることもできます。

ナワシロイチゴ

ナワシロイチゴは茎が木化しますが、立ち木のようにはならず、他の草に覆いかぶさるように生えています。茎には棘があり、葉の裏には白い毛が密集しています。

ナワシロイチゴの花は特徴的で、赤紫色の花弁でほとんど開かず、ほおずきの実のようなすぼまった形の花をつけます。実はとても酸味が強く、生食には向きませんが、砂糖と似てジャムなどにすると食べることができます。

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代表的な野イチゴ

ニガイチゴ

本州、九州、四国に分布し、高さ1~2mでよく枝分かれした木で、茂みのようになる野イチゴです。茎には棘があり、花は短い枝のうえに咲くきます。ニガイチゴの実はその名の通り種にやや苦みがありますが、果肉は甘く、毒はないので食べることができます。

モミジイチゴ

葉の形は紅葉には似ていませんが、秋~冬にかけて赤く紅葉することからモミジイチゴと呼ばれています。背丈は高く、2mにもなることもあります。枝には棘が多く、危険ですが、見は上品な甘さでとても美味しい野イチゴです。

バライチゴ

バラのような大きな花を咲かせるため、アメリカやヨーロッパでは観賞用として人気な品種の野イチゴです。実は酸味が強く、完熟すると甘く食べられるようになります。日本では千葉県、京都府、鹿児島県、新潟県でレッドリストの扱いをされているので、見つけても摘まないように気を付けてください。

ヘビイチゴ

ヘビが良そうな場所に生えていること、またヘビイチゴを食べる小動物をヘビが狙うことからヘビイチゴという名前が付けられました。実は生食も可能ですが、甘味が少なくあまり美味しくはないです。可愛らしい赤く小さなつぶつぶとした実をつけるので鑑賞用に向いています。

野イチゴには毒がある?

基本は毒がない物ばかり

野イチゴにはヘビイチゴやニガイチゴなど一見毒がありそうな名前のものが多いですが、ほぼ全ての品種で毒はなく、食べることができます。ハイキングなどで見かけた際は是非食べて見てくださいね。

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まとめ

木苺と野イチゴは同じもので、野生のものを野イチゴと呼ぶということが分かりましたね!今回の内容をまとめると、

この記事をまとめると

  • 木苺とはバラ科キイチゴ属の植物の総称

  • 野イチゴは野生の木苺のこと

  • ラズベリー(フランボワーズ)やブラックベリーも木苺

  • 野イチゴには毒が無く、ほとんどの品種が食べられる

ということがわかりましたね。甘酸っぱくさわやかな味わいが美味しい木苺。季節を感じる味わいなのでぜひ食べて見てくださいね!