皆さんは麩はよく使いますか?お味噌汁やお吸い物の具などによく使われる、色鮮やかな麩は、彩りだけでなくもちもちとした食感を楽しむことができる面白い食材です。
今回はいくつか種類のある麩の中でも「生麩」という種類の麩について解説していきます。一般的な麩との違いや、料理するときのコツなどを一緒におさらいしていきましょう。
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目次
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そもそも麩ってなに?
生麩とはいったいどのようなものなのかを理解する前に、一般的な「麩」とはどのようなものかをおさらいしていきましょう。
麩とは小麦粉と食塩水を練って生地を作り、粘りが出たところを布で濾しだした「グルテン」を蒸したものを麩といいます。その状態のままのものを「生麩」といい、乾燥させたものを「麩」、それを油で揚げたものを「揚げ麩」、板状にしたもの「板麩」、ちくわのように回転させながら焼いたものを「車麩」というなど、様々な形で加工されています。
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生麩とは
生麩は様々な麩になるまえの状態のもちもちとしたグルテンのことを言います。鎌倉時代の末期頃に中国から伝わってきた食材で、当時の京都では肉を食べられない人達にとって貴重なタンパク源となっていたと言われています。
とても低カロリーでありながら、消化吸収が良いためダイエット食品としても人気が高いのです。生麩の味はほとんどなく、ほんのり甘いお餅みたいな感じです。一方でしっかりとした弾力があり、もちもち感を存分に楽しむことができます。
乾燥させた麩や焼き麩との違い
生麩はグルテンを蒸しただけのものです。他には生麩を乾燥させた乾燥麩や、火を通した焼き麩という種類があります。基本的には使いやすく加工されただけのものですので、大きな違いはありません。
ただ生麩の場合は、ひと工夫されていることが多くより柔らかさを出すために白玉粉もち粉を加えてあったり、香りを楽しめるようによもぎや青のり、ゴマなどが含まれている場合があります。お祝いように複雑に色付けされたものや、もみじや桜などに象って作られている生麩もあります。
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生麩の美味しい食べ方
さまざまな工夫を施されている生麩ですが、どんな食べ方があるのでしょうか?いくつかピックアップ紹介していきますね。
そのまま食べる
生麩は「刺身のようにそのまま食べる」という食べ方ができます。生麩が手に入ったら薄くスライスして、塩やわさび醤油につけて食べてみましょう。軽く焼いて田楽のようにたべるのもオススメです。もちもちの食感がとても美味しいですよ!ヨモギや抹茶が練りこまれている生麩なら、生麩のお刺身すれば風味をダイレクトに感じることができるでしょう。
甘いものと一緒にスイーツとして食べる
お刺身のような食べ方のほかにも「デザート」として味わうのもおすすめです。生麩をアイスクリームやあんこと合わせて食べることで新感覚のデザートになります。生麩はお餅のような味わいに加えて弾力をもつので、あんこや抹茶アイスなどの和のスイーツと相性がとても良いのです。
煮物にして食べる
生麩は他の乾燥麩や焼き麩のようにつかうこともできます。例えば「おでん」などの煮物などに生麩をいれると、他の麩よりも水がしみこみにくいので、フワフワというよりももちもち感のつよい具になってくれます。生麩は味の主張が全くないので、丼何物にも合わせることができる所もよいポイントですね。
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生麩は家で作ることも可能!
様々な使用用途がある生麩は、意外と手に入れるのが難しい食品でもあります。ですが生麩は「自宅で作ることが可能」です。作りたての味を楽しめる、生麩の作り方は以下のようになっています。
<生麩の材料(10個分)>
強力粉:250g
水:200㏄
塩:小さじ1
もち粉:80g
<作り方>
- ①強力粉と塩をボウルに入れる
- ②水を何回かに分けていれ、手でこねながらまとめていく
- ③ハンバーグのように叩きつけながら空気を抜いていく
- ④冷蔵庫1時間寝かせる
- ⑤水を張ったボウルに入れて洗い、ガムのような感触になるまで洗う(水換えをしながら)
- ⑥もち粉を加えてさらによく捏ねる
- ⑦冷蔵庫で1時間寝かせる
- ⑧蒸し器にいれて強めの中火で18分
- ⑨冷水に入れて冷ましてから、包丁で10等分に切り分ける
生麩は作る工程でダマになりやすいので、水を加えるときや捏ねるときにダマにならないように気を付けて下さい。捏ねた後にしっかり休ませることによって、グルテンの生成が促進されるので休ませる時間をしっかり設けておくことが大事になってきます。
特にもち粉を加えた後は、生地を切りながらしっかり捏ねることが滑らかに仕上げるコツです。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?生麩は他の麩にはない特徴をもっている独特の食材です。弾力のあるお餅のスイーツが好きな人はぜひご家庭で生麩スイーツを作成してみてはいかがでしょうか!
この記事をまとめると
- 生麩は様々な麩の基本となる食材でもちもちとした食感が特徴である
- 生麩は和風スイーツや煮物、お刺身としてたべることができる
- 生麩は材料さえそろえれば自宅で作ることも可能
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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