粕漬けの賞味期限はどれくらい?腐るとどうなるの?食中毒になる?

平安時代から作られてきた粕漬けは、令和となった現代においても私達の食卓を彩ってくれる貴重な存在。普通に食べるよりも栄養をたっぷり摂取出来る粕漬けは、とても合理的な食べ方です。

しかし、発酵食品である粕漬けの日持ちなどが気になる人も多いのではないでしょうか。

  • 粕漬けってどんな食べ物なのか
  • 粕漬けの保存期間について
  • 粕漬けが腐るとこうなる

今回はこちらについて詳しく解説します。

スポンサードリンク

粕漬けとはどんな漬物?

酒粕に野菜や魚を漬けたもの

粕漬けとは、お酒を作る際に発生する「酒粕」を使用した保存食の総称です。この酒粕に、魚や野菜を漬け込むことで、まろやかな旨みがたっぷりと詰まった粕漬けを作ることが出来るのです。

酒粕の作り方は?
お米や麹を酵母の効果で発酵させることで作られるのが「もろみ」です。このもろみを絞ることで日本酒を抜ききった残りの固形部分が酒粕になります。

粕漬けにするメリットは?

魚や野菜を粕漬けにするメリットは以下の通りです。

保存が可能になる

粕漬けの歴史は古く、平安時代の文献にも既に記載がされていたほどです。もちろんその時代には冷蔵庫などの保存設備は存在しません。粕漬けにすることで生ものである魚等を長期保存することが可能になりました。昔の人々の知恵は凄いですね。

酒粕の旨み成分が魚や野菜に移ることで美味しさがアップする

酒粕には旨味成分である「アスパラギン酸」や「グルタミン酸」が豊富に含まれています。この海編み成分が漬け込むことで魚や野菜に移ることで、より美味しさが増した状態で楽しむことが出来るようになります。

酒粕の健康効果をプラスして摂取出来る

酒粕には、多くの健康効果が期待出来ます。

整腸効果や便秘解消

酒粕を摂取することで便秘を解消したり胃の調子を整えることが出来ます。これは、酒粕に含まれる食物繊維の効果によるものです。そのため、特に便秘に悩むことの多い女性にとって粕漬けは特に魅力的な食材と言えます。

免疫力強化

発酵食品である粕漬けには、麹菌や酵母がたくさん含まれています。これらは体内の免疫力を高めるために非常に重要な役割を持っています。その理由は、免疫細胞の70%が腸内に存在するため。免疫力を高めるためには腸内環境を整えることが最も重要になるのです。粕漬けから得られる整腸効果が結果的に免疫力強化にも繋がるということですね。

スポンサードリンク

粕漬けの保存期間

保存・日持ち

常温保存

粕漬けは、原料としている酒粕のアルコール分と酵母のおかげで常温でも日持ちさせることが出来ます。ただし、真夏など極端に温度が高くなる季節は、発酵が進みすぎてしまう可能性があるため注意が必要です。

具体的には20℃前後の室温下であれば3〜4日程度であれば未開封状態であれば常温保存でも問題なく調理が出来るでしょう。

購入した粕漬けの場合は?
メーカーから購入した粕漬けの場合は、製品に記載されている賞味期限と保存方法を守りましょう。

冷蔵保存

粕漬けを冷蔵保存することで1週間程度は保存させることが出来ます。適切な冷蔵保存方法は以下の通りです。

粕漬けの正しい冷蔵方法

  1. 粕漬けをラップに包んで空気をしっかり抜く
  2. ジップロックに入れて再び空気を抜き封をする
  3. ジップロック表面に冷蔵実施日を書く
  4. 速やかに冷蔵庫に保存する

冷凍保存

粕漬けは、冷凍保存することで1ヶ月程度保存させることが出来ます。適切な冷蔵保存方法は以下の通りです。

粕漬けの正しい冷蔵方法

  1. 粕漬けをラップに包んで空気をしっかり抜く
  2. ジップロックに入れて再び空気を抜き封をする
  3. ジップロック表面に冷凍実施日を書く
  4. 速やかに冷凍庫に保存する
冷凍した粕漬けの解凍方法は?
粕漬けを解凍させる場合は、冷凍庫から出して自然解凍させることでまろやかな旨みをそのまま味わうことが出来ます。

スポンサードリンク

粕漬けが腐るとどうなるの?

腐ってる・臭い

発酵食品である粕漬けですが、適切な保存方法を守らなければ腐敗することリスクはあります。ここでは、腐敗した粕漬けの特徴について解説します。

こうなったら腐っているサイン

臭い

鼻を突くような異臭が発生した場合は腐敗が進んでいるサインです。普段粕漬けから香る匂いと明らかに異なる臭いがした場合は、食べずに廃棄しましょう。

見た目

粕漬けの表面にフワフワとした綿毛のようなものが発生した場合は、カビの可能性が高いため食べずに廃棄しましょう。カビの生えていた部分だけを取り除いてもカビの菌糸は広い範囲に根を張るため安心ではありません。安全のためには全て廃棄することをおすすめします。

粕漬けはカビが生えづらい?
粕漬けにはアルコールが含まれているため基本的にカビが生えにくい食材です。しかし、汚れた手で触れるなど目に見えない細菌が多く付着してしまうと、酵母菌を栄養としてカビが発生する可能性があります。

食べると食中毒症状が出る可能性も

腐敗の進んだ粕漬けを食べてしまうと食中毒を発症するリスクがあります。

  • 激しい下痢
  • 嘔吐
  • 微熱

これらは全て食中毒の症状です。万が一、腐敗の進んだ粕漬けを食べたことでこのような症状が出てしまった場合は、自己判断は避けて速やかに病院を受診して医師の診断を仰ぐようにしてくださいね。

スポンサードリンク

まとめ

この記事をまとめると

  • 粕漬けは平安時代から伝えられている食材を美味しく長く保存するための技術
  • 粕漬けにすることで、普通に食べるように多くの健康効果を得ることが出来る
  • 粕漬けは保存温度帯によって、保存出来る期間に差が出る食材
  • アルコールが含まれる粕漬けは基本的に腐敗やカビが生えにくいが、食べる前には見た目や臭いに異常が発生していないかどうかをしっかりと確認することが大切

いかがだったでしょうか。

ごはんのおかずだけでなく、お酒のつまみにも合う粕漬けはまさに日本の食文化の象徴です。発酵食品をしっかりと食べることは免疫力の向上にも繋がります。しっかりと栄養を摂取して風邪などを体の内側から予防してきましょう。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

スポンサードリンク