皆さんは貝毒という魚介類が持つ毒素のことをご存知ですか?私たちが普段食べている貝類にはときどき毒を持つことがあります。ですが全部の貝を食べてはいけません!ということではありません。貝毒は国がかなり管理してくれているので、基本的にはその影響を受けることはないのです。
今回の記事では貝毒とはいったいどのようなものなのかについて紹介していきたいと思います。
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目次
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貝毒ってなに?
貝毒を持つ可能性のある二枚貝は一般的に海中のプランクトンを餌にしています。ですが時々そのプランクトンの中に毒を持つ種類のものが大量発生することがあるのです。有毒なプランクトンを餌として食べた場合、その二枚貝の体内に毒が蓄積していきます。こうすることにより有毒化した貝を、人間が食べる事によって生じるものを貝毒といいます。
貝毒の種類
貝毒には麻痺性貝毒と下痢性貝毒の2種類あります。
麻痺性貝毒の代表的な毒成分はゴニオトキシンとサキシトキシンです。これらは水溶性の神経毒で、神経筋肉系を強力に麻痺させるので非常に危険です。
もう一種類の下痢性貝毒の代表的な毒成分はオカダ酸とディノフィシストキシンです。主に下痢や吐き気、嘔吐、激しい腹痛などの消化器系の症状を引き起こします。食後30分から4時間以内に症状が出ることが多く、発熱がないことで他の毒と区別することができます。麻痺性貝毒と異なり、3日程度で全快し、死亡例はありません。
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貝毒は熱処理を行えば食べることができる?
一般的な食中毒の場合は加熱処理を行って細菌を死滅させることが出来れば、比較的安心して口にすることができますが、貝毒の場合は非常に熱に強い得なので加熱しても毒性を失うことはありません。どんなものでも加熱処理をしたら食べることができると考えるのはやめましょう。
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流通している貝に貝毒がないか心配・・・
貝毒は非常に強い毒だということがわかりましたね。では全ての貝類を食べられなくなると言うかと言うと全くそうではありません。貝毒が発生している時期でも販売店では貝類は通常通り販売されています。
これは貝毒の監視システムが非常に優秀であるからで、毒化した貝類は市場に出ることはまずありません。原因プランクトンの出現をあらかじめ予測する技術も開発されており、最近では貝毒の被害はほとんど見られなくなっています。
自分で採った貝には注意が必要!
ただしこのような監視システムが適応されるのは販売されている貝に限った話です。なので自分で採った貝類は出荷規制の対象外になるため注意が必要です。自分で採った貝を食べて良いのは「安全宣言」が出ている海域だけのものにしましょう。安全宣言が出ていない海域の二枚貝は採取しても絶対に食べないようにしてください。
安全宣言はどこで確認できるの?
自分で二枚貝を採って食べたい場合は、その海域に安全宣言が出ているかどうかを確認する必要があります。基本的には自治体のホームページに記載されていますので、必ず確認してから採取するようにしてください。
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二枚貝で毒を持つ可能性があるものとは
では最後に毒性を持つプランクトンを食べる事によって毒をもつ可能性のある貝とはどのようなものなのかについて紹介していきたいと思います。
<毒性を持つ可能性がある貝類>
- ホタテガイ
- マガキ
- アサリ
- ヒオウギガイ
- アカガイ
- ムラサキイガイ(ムール貝)
- アカザラガイ
- マボヤ
- コタマガイ
- チョウセンハマグリ
この中で潮干狩りできる物はアサリとハマグリくらいですね。基本的には自然でとれた貝類は食べないと決めておいた方が無難ですね。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?最近ではあまり馴染みがなくなってきた貝毒は、以前はかなり問題視されていた健康被害でした。ただ認知度が下がっただけでなく、誤って食べてしまうこともあるかもしれないので、口にする食品というのは必ず食べる前に安全かどうかを確認するクセをつけてください。
この記事をまとめると
- 貝毒は毒性のあるプランクトンを二枚貝が食べてしまうことによって、貝の中に毒が含まれることをいう
- 貝毒は死に至るケースもある強い毒もある!
- 貝毒は加熱処理を行っても消えることはない
- 安全宣言が出されていない海域で採れた貝は絶対に食べてはいけない!
- 販売されている貝類には貝毒はまず含まれていないので、安心して食べることができる
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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