「いりこだし」と「かつおだし」は、日本料理においてよく使用される調味料です。どちらも魚を原料として作られる出汁で、料理によって使い分けられることが多いです。しかし、その違いが明確になっていない方もいらっしゃるかもしれません。本記事では、いりこだしとかつおだしの違いについて詳しく解説します。
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目次
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いりこだしとは?かつおだしとの違いは?
日本料理に欠かせないだしの種類として、いりこだしとかつおだしが挙げられます。両者とも魚介類をベースに作られた出汁で、料理によって使い分けられます。この記事では、いりこだしとかつおだしの違いについて詳しく解説します。
いりこだしの作り方と特徴
いりこだしは、鰹節のような板状のものではなく、いりこという小魚を煮出して作る出汁です。以下がいりこだしの作り方です。
- 鍋に水を入れ、火にかけます。
- いりこを入れ、一度沸騰したら弱火にして15~20分ほど煮ます。
- いりこを取り出し、出来上がりです。
いりこだしは、かつおだしに比べて優しい味わいで、繊細な香りが特徴的です。素材の風味を引き立てる効果があるため、お吸い物や煮物、茶碗蒸しといった、あっさりした味わいが好まれる料理によく使われます。
かつおだしの作り方と特徴
かつおだしは、鰹節という魚の皮と身を削ったものを使用して作ります。以下がかつおだしの作り方です。
- 鍋に水を入れ、火にかけます。
- 鰹節を入れ、一度沸騰したら弱火にして10分ほど煮ます。
- 鰹節を取り出し、出来上がりです。
かつおだしは、いりこだしに比べてコクがあり、旨味が豊かな味わいが特徴的です。深い風味があるため、味の濃い料理や煮物、だし巻き卵といった、しっかりとした味わいが好まれる料理によく使われます。
二つのだしの違いと特徴の比較
いりこだしとかつおだしは、共に日本の伝統的なだしの種類ですが、以下が両者の違いと特徴の比較です。
【いりこだしの特徴】
- 鮮やかな黄色が特徴的で、濃厚な旨みとコクがあります。
- 主に、煮物や味噌汁、うどんやそばのつゆなどに使用されます。
- いりこは魚の卵巣の一種で、脂が豊富なため、カロリーが高めです。
【かつおだしの特徴】
- 薄い褐色が特徴的で、さっぱりとした味わいがあります。
- 主に、天ぷらや刺身、お茶漬け、冷やし中華などに使用されます。
- かつおはマグロに近い魚で、脂肪分が少なく、カロリーが低めです。
二つのだしを比較すると、いりこだしは濃厚な味わいで主に煮物やうどんなどの濃いめの料理に、かつおだしはさっぱりとした味わいで主に刺身や天ぷらなどのあっさりとした料理に合います。また、いりこは脂が豊富でカロリーが高めですが、かつおは脂肪分が少なく、カロリーが低めです。料理の種類や味わい、カロリーなどの要素を考慮して、使い分けることが大切です。
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いりこだしとかつおだしの使い分け方
「いりこだし」と「かつおだし」はどちらも日本料理において欠かせない調味料ですが、その使い方は異なります。ここでは、二つのだしの使い分け方について解説します。
料理の種類による使い分け方
いりこだしはあっさりとした味わいで、和食全般に使われます。例えば、お吸い物や煮物、お茶漬け、天ぷらなどに合います。一方、かつおだしはコクがある味わいで、刺身や焼き魚、うどんやそばのつゆなどに使われます。
味や風味の違いによる使い分け方
いりこだしは、さっぱりとした旨味が特徴で、魚の風味よりも昆布の風味が強く感じられます。一方、かつおだしは、魚の風味が強く、風味が豊かでコクがあります。かつおだしには、焦がし醤油やみりんを加えて、深みを出す方法もあります。
相性の良い具材と料理の例
いりこだしと相性の良い具材としては、野菜や鶏肉、豆腐などが挙げられます。一方、かつおだしと相性の良い具材としては、魚介類や豚肉、キノコ類、春菊などがあります。また、いりこだしはお茶漬けや天ぷらのつゆ、かつおだしはお好み焼きや焼きそばのソース、うどんやそばのつゆにも使用されます。
以上のように、いりこだしとかつおだしは味や風味が異なるため、料理の種類や具材に合わせて使い分けることが重要です。また、味や風味の違いを活かして、アレンジを加えたり混ぜ合わせたりすることで、より美味しい料理を作ることができます。
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いりこだしとかつおだしを上手に使いこなすコツ
「いりこだし」と「かつおだし」は、料理に欠かせない基本中の基本とも言える調味料です。今回は、ダシの取り方や保存方法、調味料や香辛料の使い方、アレンジ方法などをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
ダシの取り方や保存方法について
いりこだしとかつおだしの取り方は、それぞれ異なります。いりこだしは、いりこを水に入れて中火で加熱し、沸騰したら弱火にして5分ほど煮ます。一方、かつおだしは、かつお節を鰹節切りにして熱湯を注ぎ、少し置いてからこすります。取り方によって、味わいに違いが出るため、料理によって使い分けましょう。
ダシの保存方法は、冷蔵庫で保存する場合は、煮沸消毒した瓶に入れ、冷めたら蓋をして保存します。冷凍保存する場合は、小分けにしてジップロックなどに入れ、冷凍庫で保存します。冷蔵保存の場合は、2~3日で使い切るように心がけましょう。
調味料や香辛料の使い方
いりこだしとかつおだしには、それぞれ特有の風味があります。いりこだしは、優しい甘みがあり、和風料理に合います。かつおだしは、さっぱりとした風味で、洋風料理や中華料理に合います。調味料や香辛料を使う際には、ダシの風味と合わせることで、料理の奥深さが増します。
例えば、いりこだしには醤油やみりん、酒が合います。また、かつおだしには、醤油、みりん、酒に加え、鰹節や昆布などの調味料と合わせるとより深みが出ます。料理によって、使う調味料や香辛料を変えてみると、ダシの味わいがアップし、食卓がより美味しくなります。
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まとめ
「いりこだし」と「かつおだし」の違いと使い分けのポイントについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- 「いりこだし」と「かつおだし」は、どちらも主に日本の料理に使われる調味料であり、食材によって使い分けることが重要です。
- 「いりこだし」は、いりこを煮出して作られる調味料であり、魚の旨味と風味が豊かです。一方、「かつおだし」は、かつお節を煮出して作られる調味料であり、独特の香りがあります。
- 料理の種類によって使い分けることが重要で、煮物や味噌汁などの和食には「いりこだし」、うどんや天ぷらなどには「かつおだし」がよく合います。
- 味や風味が違うため、好みによっても使い分けが可能です。例えば、「いりこだし」は甘めの味わいであるのに対し、「かつおだし」はしっかりとしたコクと香りがあります。
- 「いりこだし」と「かつおだし」は、他の調味料との相性も良いため、調味料や香辛料と組み合わせることで、味をアップさせることもできます。
- ダシの取り方や保存方法にも注意が必要で、ダシを取る際には火加減に注意して、保存する際には冷蔵庫で保管し、できるだけ早めに使い切るようにすると良いでしょう。
- 味や風味をアップさせるアレンジ方法もあり、例えば「いりこだし」にはみりんや酒を加えることで、より深い味わいを出すことができます。
以上が、いりこだしとかつおだしについての重要なまとめポイントです。