春の味覚として、季節の訪れも感じさせてくれる「ふき」ですが、みなさんはふきに毒が含まれているということをご存知ですか?調理する上で知っておきたい毒抜きの方法をしっかりとお伝えしていきます。そこで今回は…
- ふきの毒とは何か
- ふきの毒の毒抜き方法
- ふきの調理方法
- ふきの保存方法
についてご紹介をいたします。
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目次
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ふきの毒とは何か
ふきには ピロリジジンアルカロイド類 という天然毒が含まれます。しかし、この毒は水に溶ける特徴があるため、あく抜きをすれば安心して食べることが可能です。
ふきに含まれるピロリジジンアルカロイド類は、熱をかけても壊れにくいため、しっかりとあく抜きをすることが大切になります。
ふきに含まれる天然毒のこと
植物は、動物や昆虫から種子や実、若芽等を食べられないようにするために、自ら天然毒を作ることがあるのです。自己防衛として毒を作り出すのですね。
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ふきの毒の危険性
ピロリジジンアルカロイド類は、様々な種類があり、これまで600種類以上の化合物が知られています。
強い毒性のあるものでは、人や動物の肝障害の原因となるものや、人での証拠は不十分だそうですが、動物試験では発がん性があるものも発見されているようです。
しかし、ふきを食べたことによるピロリジジンアルカロイド類が原因と疑われる健康被害については、日本では報告されていません。ふきは あく抜きをしておけば、過剰摂取したり、食べ続けたりしない限り、健康への危険性はない と考えられています。
参照元:農林水産省>食品中のピロリジジンアルカロイド類に関する情報
ふきの毒の毒抜き方法
続いて、ふきを調理する上ではとても大切な毒抜きの方法についてご紹介をいたします。
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あく抜きで毒を抜く
ふきはえぐみや苦味も強いため、あく抜きをすることで美味しく食べることができます。手順は下記の通りです。
- 鍋に入る大きさにカットします
- ふき一束に対して大さじ山盛り1杯ほどの塩をまぶして板ずりをします
- たっぷりの熱湯で細い先の部分で3分程度、太い根元は5分程度を目安に茹でます
- 流水で冷やした後、ふきの両側から皮を剥きます
※爪を立てて2~3㎝ほど皮を剥き、先端から出た皮をひとつにまとめて一気に端まで剥き取るようにします - 水を替えながら室温で水にさらし、水気を十分切ります
あく抜きのポイント
茹でる時間はあくの強さや、お好みの固さによって変えてくださいね。 水にさらす時間が長いほど天然毒は水に溶けだして減る ため、気になる場合には長めにさらすと良さそうです。
また、茹で汁や水にさらすのに使用した水は、料理などには使用せずに捨てるようにしましょう。調理の時間がない場合などには、あく抜き済みのふきの水煮を利用するのもおすすめです。
参照元:農林水産省
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ふきの調理方法
ふきは古くから日本で親しみがあり、和食には欠かせない食材です。ふきを美味しく食べる調理方法についてお伝えしていきます。
煮物にするのが一般的
最も一般的なのはふきの煮物。合わせだしで味をふくませれば、優しい味わいと透き通るような色味が美しい仕上がりに。また、ふきは風味が強いため、ごま油や唐辛子を使って甘辛く煮ても美味しいようです。
巻物に挟むのもおすすめ
ふきは豚肉や野菜と合わせて春巻きの具材にするのもおすすめ!カラッと揚げた春巻きに風味豊かなふきが入ると、食感も楽しむことができ、いつもと違った美味しさに箸が進みますよ。
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ふきの保存方法
さて、ふきを保存する場合にはどのような方法が適切なのでしょうか?冷蔵・冷凍のそれぞれの方法をご紹介いたします。
冷蔵時は水に浸す
冷蔵保存をする場合は保存容器に入りやすい長さにカットし、 水に浸したまま保存 をするようにします。毎日水を取り替えるようにすれば5日ほど日持ちさせることが可能です。
冷凍時は小分けにして保存
冷凍する場合にはふきの水気を拭き取り、小分けにしてラップで包んでから、冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫へ入れます。
予め冷凍する目的で茹でる場合には、通常の茹で時間より短く茹でてから冷凍をすると良いようです。調理の際、煮物などであれば凍ったまま加えて調理することが可能です。
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まとめ
ふきに含まれる毒について、また毒の抜き方や調理法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事をまとめると
- ふきにはピロリジジンアルカロイド類という天然毒が含まれる
- ピロリジジンアルカロイド類は水に溶けるため、あく抜きを行うことで毒を抜くことができる
- ふきはあく抜きをすれば、過剰摂取したり、食べ続けたりしない限り、健康への危険性はない
- 塩で板ずりし、たっぷりの熱湯で茹でたあとにしっかりと水にさらすことであくを抜くことができる
- ふきのおすすめ料理は、煮物や炒め煮、春巻きなど
正しい知識を持って調理をすることで、安心して食べることができますね。ふきを初めて調理する場合には、下処理の皮むきに少しコツがいりますが、難しくはないのでぜひ試してみて。
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