伝統野菜・京野菜として知られている「万願寺とうがらし」。東日本よりも西日本で食べられることが多く、その歴史や味などを知らない人も多いようです。
- 万願寺とうがらしって何?
- 万願寺とうがらしの保存方法
- 万願寺とうがらしをおいしく食べる方法
とうがらしは辛いというイメージがあるかもしれませんが、種類によっては辛味が少ないとうがらしもあります。そのまま食べることも可能な、万願寺とうがらしについて詳しく紹介します。
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目次
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万願寺とうがらしとは?
万願寺とうがらしとはどのようなとうがらしなのでしょうか?その味と歴史について紹介します。
万願寺とうがらしの歴史
万願寺とうがらしは、大正時代末期から昭和初期にかけて、京都府舞鶴市万願寺地区で栽培されていたことから「万願寺とうがらし」と呼ばれています。古くから生産されている万願寺とうがらしは「京野菜」といわれており、京都らしい野菜として京都の人だけではなく、全国の人々に愛されています。
どんな味?
万願寺とうがらしは、大きく厚めの皮があるとうがらしです。一般的にとうがらしは辛いというイメージがありますが、万願寺とうがらしは他のとうがらしに比べて辛くありません。甘味があり、どちらかといえばししとうやピーマンに近いですが苦味もないので食べやすくなっています。
万願寺とうがらしは「とうがらしの王様」などと呼ばれ、果肉がぎっしり詰まったボリュームがあるのが特徴です。
栄養素と旬の時期
万願寺とうがらしを含め、とうがらしの旬は6月~10月です。
栄養素も豊富で、タンパク質、食物繊維、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、バントテン酸、ナイアシン、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどの栄養素が含まれていて、体にとっても良い野菜です。特にビタミンAやビタミンC、ビタミンE等のビタミン類が多く含まれており、ビタミンCに関しては、ピーマンの2倍の量が含まれております。
万願寺とうがらしには、βカロテン等も多く含まれており、カリウム等のミネラルも豊富に含まれているので、夏風邪予防にもおすすめです。
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万願寺とうがらしの保存方法
万願寺とうがらしは栄養が豊富なのでたくさん食べたいですが、保存をすることで長持ちさせることが可能です。
常温で保存する場合
万願寺とうがらしは水分量が多いため常温保存をすると腐りやすく、2.3日ほどしか持ちません。長期保存をしたいと考える場合は常温保存は避けましょう。
冷蔵で保存する場合
常温保存では長期保存ができない万願寺とうがらしですが、冷蔵保存をする時にも注意が必要です。寒さに弱い万願寺とうがらしは、冷蔵保存をすると低温障害になってしまう可能背があります。保存袋に入れ、野菜室で4~5日の保存が可能です。
冷凍で保存する場合
大量に余ってしまう場合や長期保存をしたいときは、冷凍保存がおすすめです。凍ったししとうは固くて切るのが大変になるので、冷凍保存をする前に調理しやすいように切っておくと使いやすくなります。
冷凍する時は、洗ったあと水気を拭き取り、保存袋などに重ならないように入れて冷凍庫で保存します。冷凍した場合の保存期間は、約1ヶ月です。冷凍焼けなどで鮮度はどうしても落ちるので、冷凍保存する場合もできるだけ早く使うようにしましょう。
乾燥させて保存する方法
万願寺とうがらしだけではなく、とうがらしは乾燥させて保存をすることが可能です。乾燥保存の最大のメリットは、長持ちすることです。しっかりと乾燥させ、適切に保存できていれば、半年~1年程度、長期間にわたって楽しめます。
ただし、乾燥万願寺とうがらしを作るには、時間と手間がかかります。上手く乾燥できていないと、中にカビが生えてしまうこともあるので、じっくりと適切に乾燥作業を行うようにしましょう。
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万願寺とうがらしのオススメレシピ
保存方法を知ることで長持ちさせることができますが、できるだけおいしいうちに食べてしまうのが一番です。万願寺とうがらしのおすすめレシピを紹介します。
酢漬けにする
酢漬けにすると長期間保存が可能です。
材料(作りやすい量)
- 万願寺とうがらし:4、5本
- 酢:250ml
- 塩:小さじ1(お好みで)
- 月桂樹の葉:2枚
- オレガノ(あれば):2本ぐらい
作り方
- 万願寺唐辛子を小口切りにする
- ビニール袋に入れて塩を小さじ1入れ、軽くもんで冷蔵庫に1〜2時間放置
- 月桂樹オレガノを用意
- 煮沸消毒したガラス瓶に2と3を入れます
- 唐辛子がかぶるまで酢を入れます
- そのまま常温暗室で保存する
唐辛子が酢から出ている状態だと、カビが生えるので気を付けてください。
万願寺とうがらしのおかか炒め
万願寺とうがらしさえあれば、急な来客時にもさっと作り、出すこともできます。
材料
- 万願寺とうがらし:5本
- 削り節:5g
- ごま油:小さじ1
- しぼりたて生しょうゆ:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 酒:大さじ1
作り方
- 万願寺唐辛子はさっと洗い、半分の長さで切ってヘタを取る
- 上の部分は縦半分にし、種を取り出す、下半分は種があれば取っておき、1センチ幅の斜め切りにする
- フライパンでごま油を熱し、万願寺唐辛子を炒める
- 万願寺唐辛子に少し焼き色が付き始めたら、しょうゆ、みりん、酒を加えて汁気が無くなる一歩手前で、削り節を加えて、さっと炒めて火を止める
万願寺とうがらしの煮浸し
材料(量はお好みで)
- 万願寺とうがらし
- 削り節
- 醤油
- 酒
- 砂糖
作り方
- 万願寺とうがらしを洗う
- 鍋に入れる
- 醤油・酒・砂糖で軽く煮詰めてできあがり
- 食べる時に削り節をかけるとおいしい
簡単ですぐに作ることができます。冷蔵庫に入れて冷やしてもおいしいので、作り置きして常備菜としておくのもおすすめです。
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まとめ
万願寺とうがらしの保存方法と、簡単でおいしく食べるためのレシピを紹介しました。
この記事をまとめると
- 京都・万願寺地区で栽培されていた京都の伝統野菜
- 万願寺とうがらしは傷みやすいので、長期保存をさせたいならば冷凍保存や乾燥させて保存がおすすめ
- さっと炒めたり、煮びたしにするなど簡単調理でおいしく食べられる
万願寺とうがらしは、他のとうがらしに比べて辛くないので子どもでも食べることができます。正しい保存方法で保存をすることで、長持ちさせることができるのでいろいろな料理に使ってみてください。