ほうれん草で口の中がイガイガになる理由は?摂りすぎは危険?

ほうれん草は栄養豊富な野菜で知られており、お浸しや炒め物など様々なレシピで食べられています。しかしほうれん草には灰汁が多く含まれており、注意しないと思わぬ病を引き起こす可能性もあります。

今回は、ほうれん草に含まれる灰汁成分について解説していきます。

スポンサードリンク

ほうれん草をたべると口がキシキシ・イガイガ

ほうれん草を食べると、口の中がキシキシしたりイガイガする原因について紹介していきます。

シュウ酸が原因

ほうれん草には「シュウ酸」と呼ばれる灰汁が含まれています。シュウ酸は茹でると水に溶けだして流出しますが、茹でないで調理した場合は多くがほうれん草に残ります。

生で食べられる種類のほうれん草もありますが、そうでない場合は茹でたり蒸したり、加熱してから食べるようにしましょう。

シュウ酸カルシウムとは

シュウ酸はカルシウムと結合しやすいという特徴を持っています。体内に入ってカルシウムと結合することでシュウ酸カルシウムになります。

シュウ酸カルシウムは最初は針状の結晶ですが、次第に大きくなると「結石」と呼ばれ、石のように固くなります。通常は大きくなる前に便などと一緒に排出されます。

結石の原因にもなるので食べすぎ注意

シュウ酸カルシウムが体内に過剰に溜まると、体の様々な器官で結石ができる可能性があります。尿路結石や腎結石などはとても有名で、大きくなると体外へ出る際に激痛を伴います

あまりの痛みに尿を出すことに恐怖を覚え、排尿障害になったり、ストレスなどで精神生姜を引き起こすこともあります。治療するためには薬物療法や、体外から超音波などで砕き、自然に体外へ出るのを待つ方法が一般的です。

スポンサードリンク

ほうれん草のイガイガを消すには?

ほうれん草の灰汁抜きの方法について紹介していきます。シュウ酸を外へ出すためには下処理が重要です。調理する際は意識して取り組んでみましょう。

塩ゆで

ほうれん草の下処理の定番は塩ゆでです。お湯2ℓ程度に塩大さじ1~2杯程度を入れて茹でます。茹でる際は栄養を逃さないためにカットせずに、根っこが付いたまま茹でましょう。

根元から30秒ほど茹でて、その後全体を浸して1分程度茹でれば十分でしょう。ゆであがったほうれん草はザルに上げて、冷水にさらしましょう。あまりさらしすぎると肝心の栄養が逃げてしまうため注意しましょう。

電子レンジで下処理

塩ゆでが手間、という方は電子レンジで灰汁抜きを行う方法もあります。水洗いしたほうれん草をラップで包み、600wで2分程度加熱しましょう。加熱したほうれん草は冷水にさらして灰汁を抜きます。

砂糖を使って下処理

下茹でする際に砂糖を入れて灰汁抜きを行う方法もあります。砂糖を入れると、ほうれん草の細胞とお湯の浸透圧が同じになろうとする作用が働き、細胞の破壊による栄養の流出を防いでくれます。

もちろんしっかりと灰汁も取り除けるため、キシキシとした食感になることはありません。栄養も逃さず灰汁抜きもできるため、塩ゆでよりもこの方法をとる方も多いです。

にがりを使って下処理

にがりにはマグネシウムが含まれているため、ほうれん草の灰汁と結合することで「シュウ酸マグネシウム」になります。この2つの成分も結合しやすく、下茹での段階でシュウ酸マグネシウムとなるため、体内での吸収を防げます

キシキシイガイガする灰汁もしっかりと取り除けるためおススメです。

アク抜きするときの注意点

ほうれん草は生で食べられる品種でない限り、基本は灰汁抜きをしてから食べます。しかし灰汁抜きも正しい方法で行わないと、せっかくのほうれん草の栄養を逃すことになります。灰汁抜きのポイントについて紹介していきます。

茹ですぎると栄養がなくなる

ほうれん草には豊富なビタミンが含まれていますが、ビタミンは水溶性の種類が多く、茹ですぎるとお湯に溶け出して流出してしまいます。

ビタミンCを例に挙げると、茹で時間が1分になると30%のビタミンが流出し、5分茹でると60%が流出すると言われています。

ですので下茹でをする際は1分程度と決め、短めに茹でることがポイントです。また、電子レンジでの下処理の場合ビタミンが流出しにくいため、効率的に摂取したい場合はそちらの方法もおススメです。

スポンサードリンク

調理のポイント

ほうれん草の栄養を効率的に摂取するためには、ほうれん草の選び方や調理の方法などにもコツがいります。それぞれのポイントについて解説していきますので、調理する際に参考にしてみてくださいね。

東洋種を選ぶ

ほうれん草には東洋種と西洋種の2種類があり、それぞれに特徴があります。

  • 東洋種:葉が薄く尖っている。根元が赤い。灰汁は少ない。
  • 西洋種:葉が肉厚で丸い。根元の赤みが少ない。灰汁が強い。

ほうれん草の灰汁が気になる場合は、灰汁が少ない東洋種のほうれん草を選ぶようにしましょう。

油を多めにつかう

ほうれん草を炒め物などで召し上がる際は、水にさらして灰汁を抜き、油を多めに使用して炒めるようにしましょう。ほうれん草の灰汁は水に浸すだけでもある程度落すことが可能です。

また、油を多く使用することでほうれん草をコーティングし、口内でカルシウムと結合することを防ぐことができます。そのため食べた時にキシキシとした感覚を感じにくくなるというメリットがありますよ。

まとめ

今回は、ほうれん草に含まれるえぐみ成分である「シュウ酸」について紹介していきました。

この記事をまとめると

  • ほうれん草には「シュウ酸」と呼ばれる灰汁が含まれている
  • シュウ酸は体内でカルシウムと結合し、シュウ酸カルシウムという結晶になる
  • ほうれん草の灰汁抜きは下処理がポイント!

いかがでしたか?ほうれん草の灰汁抜きについて少しでも知識が深まったのであれば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

スポンサードリンク