へぎそばは美味しくない?まずい?普通の蕎麦との味や触感の違いは?

食通、そば通の間で人気の高い「へぎそば」をご存知ですか?高い人気を誇る一方で、「へぎそばは苦手という意見やそもそも普通のそばと何が違うの?という人も多いようです。そこで今回は、

  • 「へぎそば」とは?
  • へぎそばは普通のそばと何が違うの?
  • へぎそばはまずい?美味しい?
  • へぎそがはどこで食べられる?

こちらについて紹介していきます。

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「へぎそば」とは


へぎそばとは、新潟県魚沼地方発祥の郷土料理の一つです。そのルーツには、新潟で盛んな着物づくりが関係しています。江戸時代の新潟県では、長野県のようにつなぎに使う小麦の生産をあまりしていませんでした。

そこで、 つなぎの代わりに当時織物の糸を張るために使っていた布海苔(ふのり)を使用したことから、独自の製法で「へぎそば」が誕生したと言われています。 

名前の由来は?

へぎそばの「へぎ」は器を指していいます。これは「剥ぎ」という言葉が訛ったものと言われており、木を剥いだ板=「へぎ(方木)」にそばを盛ったことからそう呼ばれるようになりました。

このへぎは養蚕の現場で使われていたとされ、ここにも織物産業が関係しています。

どんな料理?

誤解をしている人も多いですが、実はこのへぎ(片木)に載せて盛り付けられる蕎麦を「へぎそば」と呼ぶのでありません。へぎそばは、この器の上に冷やした蕎麦1口サイズに丸められた美しく盛り付けられられたものを指します。

この盛り付け方は手操りと言い、普通のそばでは難しく独自の手法で作られたへぎそばだからこそできる形です。

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普通のそばとの違いは?

そもそも全国で親しまれているような一般的なそばはどんなものを指すのでしょうか。全国製麺協共同組合連合のHPには以下のように書かれていました。

そば粉全体の30%以上、

小麦粉が全体の70%以下の割合で混合した原料を用いたもの。

(引用:全国製麺共同組合連合HP)

へぎそばはつなぎに小麦を使用しない蕎麦なので、この原料が最大の違いであることが分かります。

作り方の違い

へぎそばのつなぎは小麦粉ではなく「布海苔(ふのり)」が練り込まれています。ほど良い粘着力があり、この布海苔を使用することでそば同士がくっつきやすくなります。美しい手繰りの盛り付け方ができるもの、この布海苔のおかげです。

「布海苔(ふのり)」とは……

刺身なそのツマにも使われる海藻の一種です。食品として以外でも、着物産業が盛んだった新潟県では織物の仕上げの糊付けなどに古くから使われていました。

味や食感の違い

へぎそばには独特の食感があります。一般的なそばよりも、シコシコとコシのある食感でツルツルした喉ごしが特徴です。また、ほんのりと磯の風味を楽しむことができ、麺が少し緑色に近い色をしている見た目の違いもあります。

  • コシの強い食感
  • ツルッとした喉ごし
  • 磯の風味

へぎそばは好き嫌いが分かれる?

へぎそばはそば通を唸らせる独特の存在感を持っていますが、あまり好まないという意見もあります。以前は新潟県の方でしか食べられなかったこともあり馴染みがないことも要因の一つでしょう。

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結局、へぎそばまずいの?美味しいの?

結局へぎそばがまずいか美味しいか、という問いについては好みの違いでしょう。ネットにも多くの意見が出ていますが、普通のそばをイメージしていた人にとってはそのギャップに驚かれるのかもしれません。

まずい派の意見

へぎそばがまずいという意見はコチラが理由に挙げられます。

  • 普通のそばとあまり変わらない
  • 普通のそばより固い
  • 水切りが悪い

へぎ(片木)の作りが悪い場合に、水が溜まるということもあるようです。

美味しい派の意見

へぎそばがまずいという意見はコチラが理由に挙げられます。

  • 表面がツルッとして美味しい
  • 普通のそばより喉ごしが良い
  • 香りまで楽しめる

お店によってはつゆの甘さを控えていたり、昔ながらの方法でわさびではなく薬味にカラシを使用しているところもあるようです。

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へぎそばを食べにいこう

最近では関東にも店があり、通販で取り寄せることでも全国の自宅で気軽に食べることができますが、初めて「へぎそば」を食べてみたい!という人はぜひ、新潟県でも評判のお店に行ってみるのをオススメします。

どこで食べられる?

新潟県の中でも、特に中越地方のある小千谷市と十日町市は有名店が多いです。特に創業100年を超える老舗店『わたや』や新潟県内に8つの直営店を持つ『小島屋総本店』が有名です。

また、小島屋総本店から独立したお店である『越後長岡小島屋』は、立川高島屋S.C店にも店舗があり東京で本場の味を楽しむことができます。

作り方

銅なべに乾燥布海苔30gを入れ、全体が緑色になるまで弱火で1時間ゆっくりと煮込みます。

そば粉400gに対し全体の8割に布海苔2割を加えて、上半身の体重をかけて腕に力を入れ、リズムをとってこねていきます。

こね終わったら、適当な厚さになるまで平らに伸ばします。まっすぐな姿勢を意識して、包丁は下に押しつけるようにして、同じ太さになるように切っていきます。一口ずつ丸めて盛り付けたら、完成です。

まとめ

「へぎそばは美味しくない?まずい?普通の蕎麦との味や触感の違いは?」について紹介してきましたが、いかがでしたか?

この記事をまとめると

  • へぎそばは新潟の郷土料理で独特の製法で作られている
  • へぎそばは普通の蕎麦より喉ごしがや磯の風味がある
  • へぎそばは普通の蕎麦と違いが大きいので好みが分かれる

「へぎそば」は江戸時代に町を支えた人々の工夫と新潟県ならでは特産の歴史が生んだ他にはない蕎麦です。新潟県に足を運んだ際は、ぜひ一度本場の味を楽しんでくださいね♪

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