ハヤシライスの賞味期限はどれくらい?保存方法は?ウェルシュ菌とは?

突然ですが、ハヤシライスは好きですか?米を主食とする日本ではご飯になにかをかけて食べるという料理がたくさんありますよね。ハヤシライスもそのひとつ。好物だという人も多いと思います。

ですが数日日持ちがすると思って常温で置いていたら、すぐに腐って食べられなくなってしまった…という悲しいエピソードも。今回はハヤシライスを存分に楽しむため、正しい保管方法や賞味期限について解説していきますよ。

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ハヤシライスとは

ハヤシライスとは、薄切りの玉ねぎと牛肉を炒めてドミグラスソースで煮込んで作る、西洋料理のひとつです。

実はハヤシライスは日本で生まれた西洋料理で、明治時代から食べられていると言われています。なんとカレーライスよりも歴史は古いとか。驚きですね。

ドミグラスソースが特徴

そもそも日本では、洋食のソースといえばドミグラスソースが基本。ドミグラスソースとはブラウンソースを煮詰めて風味付けをしたもので、これを使ってアレンジした料理はたくさんあります。ビーフシチューやオムライスもそうですね。

「ハヤシライスはトマトソース」というイメージを持っている方も多いようですが、実はドミグラスソースで煮込むのが一般的なレシピなのです。

語源は?

ハヤシライスの語源については諸説あります。中でも林さんという人が最初に作った、ハッシュドビーフがなまった、という2つの説が有力だそう。

実はハヤシライスとハッシュドビーフの違いがあいまいであるというのも驚きの事実です。別々の料理というイメージですが、明確な違いがあるわけではないんですね。

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ハヤシライスの賞味期限

ハヤシライスを最後までおいしく安全にいただく!そのために大切な賞味期限について、詳しく説明していきます。

日持ち目安

常温保存では冬場なら翌日、ですが夏場や梅雨時では翌朝には腐ってしまうという可能性も。手作りのハヤシライスは必ず冷蔵庫に入れておき、3日ほどで食べきりましょう。大量の作り置きなら冷凍保存もおすすめ。

冷凍庫に入れておけばおよそ1か月は日持ちがしますし、調理をする時間がない日にも重宝します。

ただし冷凍するならじゃがいもやにんじんは入れないのが吉。これは時間がたつと水分が抜けてパサパサの食感になってしまうため。どうしても入れたいならじゃがいもとにんじんだけは少ない量で、冷凍前に取り切ってしまいましょう。

保存方法

毎日鍋ごと温めるという方法もありますが、それだと逆に雑菌が繁殖してしまう危険性も。食べる分だけを取り出して温める方法が最適です。できるだけ酸素に触れないように密閉容器やジップロックをうまく利用し、1回分ずつに小分けして保存するのがよいでしょう。

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ウェルシュ菌に注意

アレルギー

ハヤシライスなどの煮込み料理を保存する際、一番気を付けなければならないのがウェルシュ菌です。この菌を増殖させないためには、一体どうすればよいのでしょうか。

ウェルシュ菌とは

ウェルシュ菌は土や水の中、人や動物の腸内などに幅広く生息している細菌です。牛や鶏、魚が保菌していることが多く、特にハヤシライスのような煮込み料理は注意が必要です。

理由はウェルシュ菌が空気を嫌うという性質を持っているため。粘性の高い煮込み料理は鍋底の酸素濃度が低くなり、ウェルシュ菌の好きな状態であることが多いのです。そのためウェルシュ菌は酸素の少ない鍋底近くで増殖すると言われています。

危険性が高め

ウェルシュ菌は耐熱性が強く、100℃の加熱でも6時間は耐えると言われています。つまり食べるときに温めたくらいでは、増殖してしまったウェルシュ菌を死滅させることはできません。ハヤシライスを常温のまま保存しておくと、どんどん菌が増殖してしまうことになります。

ウェルシュ菌は感染すると食中毒を引き起こします。一般的に食後6~18時間で発症し、下痢や腹痛が主な症状として現れます。ウェルシュ菌による食中毒は過去のデータでみると5月に最も多く発生していますが、他の細菌性食中毒と比べると夏場に集中するといったことはなく、年間を通して発生しやすいのが特徴です。

ウェルシュ菌を防ぐには

ウエルシュ菌は自然界に広く存在している細菌のため、原材料からの混入を防ぎきることは難しいです。つまり「どれだけ菌の増殖を抑えられるか」がとても重要なポイントなのです。

ウェルシュ菌の増殖を避けるため、調理後は早めに食べきるか、速やかに粗熱を取り冷蔵庫か冷凍庫で保存しましょう。早く冷ますコツは、厚みのない容器などに移し替えて氷や保冷剤の上で混ぜること。また調理中にはよくかき混ぜ、鍋底に空気を送りながら加熱することも大切です。

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まとめ

ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅しますが、ウェルシュ菌は一度増殖してしまうとそれを取り除くことは非常に困難です。

とは言え気にしすぎるのも疲れてしまいますよね。正しい保存方法を理解し、菌の増殖を防げていれば大丈夫です。

せっかくの手料理、腐って食べられないなんてもったいない!

まだまだ寒い日が続きます。ハヤシライスなどの煮込み料理をいただいて心も体もぽかぽかに温まりたいですね。