葉わさびは生で食べることができる?辛みを引き出すには?下処理方法

一般的にわさびと言えば寿司などに使われるすりおろしたものをイメージすると思います。今回は、そのわさびの葉の部分を食べる葉わさびについてです。

  • 葉わさびってどんな食材?
  • 葉わさびの栄養素、効果効能
  • 下処理のメリット、その方法
よく知らないという方のためにも詳しく解説していきますので、最後までお付き合いくださいね。

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葉わさびってどんなもの?

葉わさびとはどのような食材なのでしょうか。まずはその基本情報からです。

特徴

アブラナ科ワサビ属の植物であるわさび。通常のわさびは根茎部分ですが、わさびはそれだけでなく葉や花芽も食用に使われています

葉わさびとは、軸となっている根茎の先から次々に開く若い葉を収穫したものです。

植物名 わさび
学名 Eutrema japonicum
英名 Wasabi/Japanese hoeseradish
科名/属名 アブラナ科/ワサビ属
原産地 日本
花色

当然1つの株からたくさん採ってしまうと肝心の根が成長できないので、限られた量しか採ることはできません

最も多く生産しているのが長野県で、次いで静岡県、岩手県となっています。この3県で全国のシェアの8割を占めているそうです。

葉わさびの収穫時期は春から晩秋にかけて。わさびの成長が活発になる3月から5月頃が本来の旬の時期です。

わさびは、根茎だけでなく葉の部分にも特有のすがすがしい風味とピリッとした辛味があります

通常のわさびは鼻に抜けるつんとした辛みが特徴的ですが、葉わさびは生だとそこまで強い辛さは感じません

葉わさびはニンニクなどと同じように、刺激を与えることで辛みが引き出され、風味が豊かになるという特徴が。

食べる前にしっかりと下ごしらえをすることで、独特の風味と辛みを引き出すことができます。

また魚や肉料理との相性もよく、日本産の植物のためあらゆる和食に違和感なく溶け込めますよ。

栄養

わさびにはビタミンやミネラルが豊富に含まれています。中でもカリウムは、一番多く含まれている栄養素です。

カリウムは体の水分量や塩分量を調節し、摂りすぎた塩分を体外に押し出すはたらきをします。

骨や歯を形成するのに欠かせないカルシウムも、わさびにはたくさん含まれています。

美肌作りに欠かせないビタミンCは、コラーゲンを生成してメラニンを抑制するため、日焼け対策にも効果的であると言えます。

またわさびの辛み成分である「アリル芥子油(アリルイソチオシアネート)」には、殺菌・抗菌効果があります。

また高い抗酸化作用が活性酸素のはたらきを抑えるため、わさびはアンチエイジングにも役立つのです。

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葉わさびって生で食べられる?

葉わさびは生で食べることが可能なのでしょうか?

生でも食べられる

そのまま生で食べるとほんのりわさびの香りを感じられ、それはそれでとてもおいしいです。

あらゆる和食と相性がいいですし、サラダに入れても独特の香りを楽しむことができます

下処理すると辛味が出る

葉わさびはそのまま食べてもそれほど辛みを感じません。辛みを出すには、葉わさびを「怒らせる」必要があります。

怒らせるとは、刺激によって状態を変化させること。葉は茎のようにすりおろすことが難しいため、揉んだりすことで衝撃を与えます

葉わさびには辛みを引き出すための「ゆで時間」と「塩もみ」、そして「保存方法」のコツがあります。

葉わさびはゆでてから放置しておくと、辛みや香りはどんどん飛んで弱くなってしまいます

そのため下処理を終えた葉わさびを醤油漬けなどにして、できるだけ長く楽しめるように加工するのです。

下処理方法

  1. 葉わさびは食べやすいサイズにざっくり刻む
  2. たっぷりの塩をふりかけ、よく揉みこむ
  3. 80℃くらいのお湯で10秒ゆで、ざるに上げる
  4. 密封できるガラス瓶などに入れて保存

こうすることでしっかりと辛みが出て、葉わさびをおいしくいただくことができます。

ガラス瓶に入れればそのまま醤油漬けにもできて保存しやすく、利便性も高いです。

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葉わさびのおすすめの食べ方

ここからは下処理をした葉わさびのおいしい食べ方について、ご紹介します。

醤油漬け

葉わさびは、なんと言ってもやはり醤油漬けがおいしいです。

作り方はとても簡単。

  1. 下処理を終えた葉わさびの瓶に醤油、みりん、酒を葉が浸る程度の量注ぐ
  2. 蓋をしてよく振り混ぜる
  3. 冷蔵庫で冷やす

翌日になれば調味料がなじみ、おいしく食べられるようになります。

熱々のごはんにのせて食べても、お茶漬けの具としても。卵かけごはんにのせてもとてもおいしいですよ。

マヨネーズ和え

  1. 下処理を終えた葉わさびを冷水で冷ます
  2. 水分をしっかりしぼり、鰹節、マヨネーズ、醤油をよく混ぜる

ごはんのおかずとしてそのまま食べても、これ自体を蒸し鶏などと和えてもおいしく食べられます。

マヨネーズを合わせることで辛みがマイルドになるので、量は少な目の方が葉わさびの辛みをより楽しむことができます。

白和え

  1. 下処理を終えた葉わさびを冷水で冷ます
  2. 水分をしっかりしぼり、細切りにする
  3. 水気を切った豆腐、醤油、砂糖、塩、ごまをすり鉢ですり混ぜる
  4. 葉わさびを入れて和え、上にごまをふる

葉わさびの辛さが豆腐とよく合い、やさしい辛みがアクセントの白和えのできあがりです。

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まとめ

この記事をまとめると

  • 葉わさびには栄養がたっぷり
  • 葉わさびはそのまま食べてもいいが、下処理をすれば辛みを引き出すことができてよりおいしい
  • 葉わさびは特に和食との相性が良くおすすめ

葉わさびは、一般的なわさびとはまた違った食感を楽しむことができます。

収穫量もさほど多くはないのであまり目にすることはないかもしれませんが、見つけた際にはぜひ試してみていただきたいです。新しいおいしさを発見できると思いますよ。

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