春巻きの語源・由来・歴史|春雨を入れる理由・中国とベトナムの違い

「春巻き」と聞くと、みなさんはどんな春巻きを想像しますか?中華料理の「揚げた春巻き」でしょうか、それともエスニック料理の生春巻きを思い浮かべるでしょうか。どちらも薄い皮で具材を巻くというところは似ていますが、全く違う料理に感じますよね。名前も生春巻きと春巻き・・・と似ていますし、何か共通点があるのでしょうか?私のように気になって調べている方もいるかもしれません。そこで今回は、

  • そもそも春巻きってどこの国が発症?

  • なんで「春巻き」と言う名前なの?

  • 春巻きと生春巻きの違いは?

  • どこの国でも春巻きに春雨を入れるの?

と言う疑問を解決し、春巻きの語源や由来、各国の春巻きについてご紹介していきます。

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春巻きの語源・由来とは?

春巻きの歴史

中国の春巻きは、モンゴルの宮廷で食べられていた料理である、巻煎餅(ギュンヂンペン)が起源とされています。この巻煎餅は、水で溶いた小麦粉を薄く焼いたものに、木の実や羊の肉などを巻いたものでした。モンゴルでは宗教上羊の肉を使用されていましたが、中国に伝わると豚肉を巻いて、油で揚げた料理へと変化していきました。

春巻きの語源

中国の春巻きは、小麦で作った薄い皮に、タケノコや豚肉などを巻いて揚げます。中国の春巻きの名前の由来は2つの説が有力です

  • 春(立春)に新芽を出す食材を巻いて食べたこと
  • 立春になると作って食べる風習があったこと

立春とは、季節を24に分ける、中国の二十四節季の春の始まりとされる日です。どちらの説も、春を感じる中国の素敵な食習慣が由来しているようですね。確かに、揚げ春巻きの具材のタケノコは、春に目を出す食材ですね!

生春巻きの歴史

生春巻きは、フォーと並ぶベトナムの代表的な料理です。ベトナムは中国の食文化を強く受けていて、生春巻きも中国の春巻きから派生したものだと考えられています。ちなみに、生春巻きはベトナム語ではゴイ・クォンと言います。ゴイ=和える、クォン=巻くという意味の料理なのです。

ではなぜ、日本では生春巻きと呼ばれているかと言うと、日本では中国の春巻きの後に伝わったため、揚げていないことから「生」春巻きと区別されたのです。海外でも同様に、先に伝わった中国の春巻きが「スプリングロール」と呼ばれていて、そのあとに伝わった生春巻きを「サマーロール」と呼んで区別しているようですね。

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世界の春巻きの特徴と違い

中国

中国の春巻きの皮は小麦粉を使用しています。油で揚げるとパリパリとした食感になります。小麦粉でできているので生では食べられないのかと思いきや、実は揚げ春巻き用の皮も過熱して作られているので、生でも食べることができます。

生で食べた場合の食感はもちもちとしていて、生春巻きの皮と比べると少し硬い感じですが、普通に噛み千切れます。生春巻き用の皮は小さいスーパーだと扱っていない場合もありますが、普通の春巻きの皮を生春巻きに代用できるのは嬉しいですね。

ベトナム

ベトナムの生春巻きの皮は、米粉でできています。「ライスペーパー」と呼ばれていて、生で食べることができ、もちもちとした食感です。このライスペーパーに、豚肉やビーフンを包んだものや、サーモンを包んだものを、甘辛いタレにつけて食べます。

ライスペーパーは乾燥した状態で売られているので、春巻きを作るときはこのライスペーパーをお湯で戻して使います。揚げたり、蒸したりすることも出来るので、シュウマイにしてみたり、あんこを巻いて「なんちゃって大福」などにするのもおいしいですよ。

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春巻きに春雨を入れる理由とは?

日本で食べられている一般的な春巻きの具材と言えば、何を思い浮かべますか?変わり種春巻きも色々ありますが、定番な具は・・・

  • 細切りにした豚肉
  • タケノコ
  • 春雨
  • シイタケ

などです。これらの具材をオイスターソースや中華だしで味付けをして、水溶き片栗粉でとろりとさせて巻きます。日本のレシピ本などでも揚げ春巻きに春雨を入れるものが多いですが、実は本場中国の春巻きには春雨は入れないのです!そしてなんと、ベトナムでは生春巻きには春雨を巻くがメジャーなのです。

調べてみても、日本で揚げ春巻きの具材として春雨を入れるようになった正確な理由はわかりませんでしたが、春雨を入れると具材の水分を程よく吸ってくれて巻きやすくなりますし、味もいいので入れるのかもしれませんね。

春巻きの具の変わり種

春巻きは中の具材を変えることでいろいろな味わいに変化するのも楽しいですよ!私が過去に作って美味しかった変わり種春巻きのおすすめ具材は・・・

  • 春雨の代わりにキャベツでカロリーオフ
  • ぷりぷり食感の海老春巻き
  • 梅肉+ササミ+大場のさっぱり春巻き

ダイエット中でも罪悪感食べたいのであれば、春雨ではなく刻んだキャベツをたっぷり入れるのがおススメです!さらに、フライパンに多めの油で「揚げ焼き」することで、油で揚げるよりも低カロリーに作れます。揚げ焼は、油が少なくてもしっかりパリパリ食感になりますし、油の片付けも楽なのでおススメですよ。

梅肉や大場とレンジで加熱したササミを巻いたさっぱり和風な春巻きは、暑い夏で食欲が落ちていても食べやすいのでおススメです。ぜひ試してみてくださいね!

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まとめ

いかがでしたか?中国の春巻きと、ベトナムの生春巻き、形は似ているけど味わいも食感も全然違う二つの国の料理、意外とつながっているということが分かりましたね。今回の記事をまとめると、

この記事をまとめると

  • 中国の春巻きの起源はモンゴルが有力な説

  • ベトナムの生春巻きは中国の春巻きに影響を受けた料理

  • 中国の春巻きは小麦粉、ベトナムの春巻きは米粉でできている

  • 春巻きは具材によっていろいろな味が楽しめる

と言うことが分かりましたね!世界中の食文化は人類の長い歴史の中で、その地域や文化に根付いて派生していきます。その進化の過程を知ると、料理の味わうのがより一層楽しくなりますね!