ハプスブルク家の家紋を解説!帝国を築き上げた紋章の意味と功績を解説!

家紋というと日本的な印象がありますが、ヨーロッパにも「紋章」としてその家々のシンボルマークがありました。

その中でも有名な、ウィーンのハプスブルク家の紋章についてご紹介したいと思います。ハプスブルク家の歴史と功績をあげた人物などについて見ていきましょう。

スポンサードリンク

ドイツ帝国を支配したハプスブルク家とは?

ハプスブルク家は13世紀から約650年もの間、神聖ローマ帝国とオーストリア王朝の皇帝としてヨーロッパを統治していました。

ウィーンにはハプスブルク家が所有していたベルヴェデーレ宮殿があり、現在では観光地となっていますが、ウィーンのあるオーストリアを中心としたヨーロッパの国々(ドイツ・イタリア・フランス・スペイン・ハンガリー・チェコ・ベルギー)を統治していたのです。

ハプスブルク家と言えばウィーンですが、元々はスイスの地方領主でした。ナポレオン戦争によるローマ帝国解体後は、オーストリア帝国の皇帝となり、広大な領土と様々な人民を統治した名門家でした。

スポンサードリンク

ハプスブルク家で功績を残した人物って誰?

ハプスブルク家には、どのような人物がいるのでしょう?功績を残し人々の印象に残った人物をご紹介いたします。

フランツ・ヨーゼフ1世

フランツ・ヨーゼフ1世はオーストリアの皇帝でありながら、ハンガリー国王も務めていました。オーストリアの象徴的な存在であったヨーゼフ1世は、68年もの間皇帝に携わり続けました。

皇帝に即位したのは18歳という若さで、伯父であるフェルディナント1世がオーストリア皇帝を退位したことがきっかけとなります。自由主義や国民主義を抑制し、絶対主義的統治の維持を試みたのです。

途中、イタリア統一戦争での敗北や、プロイセン王国首相のビスマルクの罠にかかるなど様々な困難に衝突するも、ドイツ・ロシアとの三帝同盟、ドイツ・イタリアとの三国同盟を結ぶなどの功績を収めました。

スポンサードリンク

マリア・テレジア

マリア・テレジアは神聖ローマ帝国ローマ皇帝カール6世の娘で、女帝として知られている人物です。フランツ・シュテファンと結婚したマリア・テレジアは、1737年にトスカーナ大公となり、財政を立て直してオーストリアの財政基盤となりました。

夫であるシフランツ・シュテファンが亡くなると、高価な衣服や宝石などを全て手放し、彼女が亡くなるまで15年もの間喪服生活を送ったという変わった一面も持っています。また、16人の子宝に恵まれ、その中にマリーアントワネットがいます。

ハプスブルク家の家紋の意味を解説

ハプスブルク家の紋章には、双頭の鷲」が用いられています。1つの体を共有し、2つの頭が付いた鷲で少、頭には象徴的な王冠をかぶり、見渡す先はそれぞれ東西と決まっています。東はアジア、西はヨーロッパを指し、この地域に渡る統治権を表現しました。

この双頭の鷲はハプスブルク家だけではなく、東ローマ帝国や神聖ローマ帝国などヨーロッパの国々で使用されているものです。

鷲は帝国の権威の象徴として扱われており、元々頭が1つの鷲の紋章だったところ、13世紀に東ローマ帝国のパレオロゴス王朝時代に「双頭の鷲」が紋章として誕生しました。様々な種類の双頭の鷲がありますが、ハプスブルク家のものは大概黒色となっています。

スポンサードリンク

ヨーロッパの他の貴族の家紋もチェック

ハプスブルク家の紋章についてご紹介しましたが、せっかくなので他のヨーロッパ貴族の家紋についてもチェックしてみましょう。

メディチ家の家紋

メディチ家は、ルネサンス期のイタリア、フィレンツェで政治家兼銀行家として支配し、後にトスカーナ大公国の君主となった有名な家です。

メディチ家の紋章には「金地に赤い数個の玉」が用いられており、時代と共に赤い玉の数が減っていきました。この紋章のデザインには2つの推測があり、1つはメディチ家が銀行家であったため貨幣や両替の測りのを分銅を表現しているのではないか?という説です。

それに対し2つめの説はメディチ(medici)は医者を表すmedicoの複数形であるため、赤い球が血を吸いだすための丸いガラス玉を意味しているのではないか?という説です。

個人的には前者の方なのではないか?と思うのですが、みなさんはいかがでしょうか?

ロスチャイルド家の家紋

引用:wikipedia

ロスチャイルド家は、ヨーロッパの財閥であり貴族です。現在も地球上で最も裕福であり有力である一族と言われていますが、19世紀の初め頃にドイツ系ユダヤ人の銀行家が5人の息子をヨーロッパ各地の金融の中心地に送り込んだことが始まりです。

紋章は1822年にオーストリア政府より男爵の称号と共に授けられたもので、盾の中にある5本の手は創設者であるユダヤ人の銀行家の息子たちを表しています。

スポンサードリンク

まとめ

ハプスブルク家の歴史と紋章についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

日本にいるとなかなかヨーロッパの歴史に触れる機会がありませんが、調べてみると日本とはまた違う文化で面白いので、是非調べてみてくださいね。家紋には日本のもののイメージがありますが、ヨーロッパにも同じような文化がありますので、奥が深いですよ。

スポンサードリンク