「はまぐり」は桃の節句に食べる文化のある貝ですが、「貝が開かない」時は食べられないのでしょうか?砂抜き中と加熱後それぞれのはまぐりの状態について着目しました。また、半開きの場合は食べられるのか、腐っている場合はどんな状態なのかも紹介しています。今回は、
- はまぐりが開かない時は食べられない?
- 半開きのはまぐりは食べられる?
- 腐ったはまぐりの見分け方
- 加熱時間と美味しい食べ方
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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はまぐりってどんな貝?
英名 | Japanese hard clam |
別名・和名 | 蛤 |
エネルギー(100gあたり) | 39kcal |
糖質量(100gあたり) | 1.8g |
はまぐりは、日本では北海道がメインの生産地となっています。淡水の流入するところで干潟から水深12メートル前後までの浅瀬に生息しており、昭和の終わりころからその収穫量は年々減ってきています。
はまぐりは、その枚の貝がぴったりと合うことから「夫婦和合」として縁起が良いものとされてきました。現在では、ひな祭りの際にお吸い物として飲む文化がありますね。
その文化も徐々に薄れてきていますが、お祝いの時に食べるもの、といった形です。結婚式にもはまぐりのお吸い物が出てくるところも多く、「一生一人の人と添い遂げるように」という願いが込められているのだそうです。
旬の時期
はまぐりの旬の時期は、2〜4月の春の時期となっています。この時期のはまぐりは、産卵に向けて栄養をたっぷり含んでいます。
はまぐりの栄養
ハマグリには、栄養ドリンクにも含まれているタウリンという成分が豊富に含まれており、生活習慣病を予防したり、肝臓機能を整える効果があります。
また、ビタミンB12も豊富でDNAの合成や調整に大きく関わっています。ハマグリは旨味だけではなく、栄養も沢山詰まった万能な貝です。
- タウリン:タウリンは硫黄を含むアミノ酸の一種で、血液の高脂血症を改善する働きを持っています。コレステロールや中性脂肪の抑え、血圧を正常にする働きもあります。肝臓においてはアルコールの分解含めた解毒の働き助け、脂肪肝の予防効果もあります。
- ビタミンB12:ビタミンB12には、細胞分裂に関わり、特に乳児や人間の血球の文化には不可欠な栄養素です。細胞分裂の際の、DNAの複製に関わるため、不足すると正常な組織が作られず体の機能維持に影響が出ます。神経伝達や脂質代謝にも関わる酵素です。
- 鉄分:鉄分は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
- 亜鉛:亜鉛は、酵素の材料だけではなく、タンパク質や核酸の代謝に大きく関わるミネラルです。細胞分裂に関わるため舌や髪の毛の維持に多く使われます。皮膚や粘膜の維持にも欠かせないため、不足しがちなミネラルの一つです。
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はまぐりが開かない時は食べられない?
はまぐりが貝を開かない時、食べることはできないのでしょうか?その可否は、砂抜き中か加熱後かによって異なります。
砂抜き中に開かないのはOK
砂抜きのはまぐりは、完全に貝を開くことはありません。砂抜きは少し貝が開いた状態で、呼吸をしていれば問題ありません。完全に貝を閉じているものも、死んでおらず加熱すると開くことがあるので、この時点で取り除かなくてもOKです。
加熱後に開かないのはNG
はまぐりは、生きていれば加熱することで貝が完全に開きます。加熱後に開かないのは、貝が死んでいる証拠なので食べることはできません。加熱しても閉じているものは、こじ開けて食べるものではないので取り除くようにしましょう。
少ししか開かない・半開きのはまぐりは食べられる?
加熱しても貝が完全に開かず、半開きや少ししか開かないことがあります。この場合、 腐っていることがなければ食べることができます◎ では、腐っているはまぐりは、どのようにして見分ければ良いのでしょうか?
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はまぐりが腐るとどうる?見分け方は?
はまぐりが腐ると、どんな状態になるのでしょうか?腐ってしまったはまぐりには、このような状態が現れるので、見分ける際の参考にしてみてください。
- 見た目❶:調理しても半開き・開かない
- 見た目❷:砂抜き中の水が白く濁る
- 感触:どろどろして身が溶けている
- 臭い:生臭いにおいがする
腐っている=死んでいるので、つついて反応があるかどうかチェックしてみてください。死んでしまっているはまぐりはいくらつついても反応が無いので、動かなものは取り除きましょう。
そして、腐っていると腐敗臭がする場合があります。 菌の繁殖速度が早いため、強い腐敗臭がする のです。
はまぐりの加熱時間
はまぐりの加熱時間はどのくらいがいいの?と疑問を持つ方がいますが、時間というよりは 貝がパカッと開いた時が食べごろ です。加熱のし過ぎは身が硬くなってしまうので注意しましょう。
お吸い物であれば30秒も茹でればはまぐりは貝を開きます。酒蒸しの場合も、蓋をして蒸すことによって熱で貝が開くので、1分かからないくらいかと思います。
はまぐりは冷凍すると開かない?
「はまぐりは冷凍すると開かないの?」と思う方もいるようですが、一度冷凍した貝でも冷凍前に生きていれば貝は開きます。冷凍しじみや冷凍あさりが市販されているように、はまぐりも冷凍後でも貝を開くので問題ありません。
ただし、冷凍後に砂抜きすることはできませんので注意しましょう。市販の冷凍はまぐりは砂抜き済みの状態なのでそのまま食べられますが、 家庭ではまぐりを冷凍する時は必ず冷凍前に砂抜きしてください 。
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はまぐりの美味しい食べ方
最後に、はまぐりの美味しい食べ方をご紹介します。しじみなどと違って身が大きいので、エキスだけでなく身もしっかり食べたいのがはまぐりです。定番のはまぐり料理を2つ見ていきましょう。
酒蒸し
はまぐりの酒蒸しは、ふっくらとした身が美味しい料理です。料理酒を加えて蓋をしたら、蒸して貝を加熱します。ここで貝がしっかり開くので、開いたらすぐに火を止めてOKです。加熱しすぎるとせっかくのはまぐりが固くなってしまうので気をつけましょう。
味噌汁・お吸い物
はまぐりは、味噌汁などのお吸い物にするととても美味しいですよ。はまぐりの旬の時期は2〜4月で、桃の節句と重なっています。桃の節句にはまぐりのお吸い物を食べる文化がありますが、この時期のはまぐりは産卵を控えているため栄養がたっぷり含まれていて美味しいのです◎
まとめ
「はまぐりが開かない時は食べられない?」というテーマについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- はまぐりが砂抜き中に開かないのはOK、加熱後に開かないのはNG
- はまぐりが半開きの時は、腐っていなければ食べることができる
はまぐりは、あさりやしじみと比べると価格が少々お高い貝ですが、季節ものなので是非美味しい時期に一度食べてみてくださいね。栄養豊富で疲労回復にも効果的ですよ。
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