グルテンが体に悪いは嘘!?グルテンフリーはなぜブームになった?

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朝食は、パン派ですか?ご飯派ですか?健康志向が高まる近年において、スーパーなどでもグルテンフリー商品を見かける機会が増えています。グルテンフリーとは、名の通り「グルテンを含まない」という意味です。では、そもそもグルテンとは一体何なのでしょうか?グルテンを摂ると身体にどんな影響が出るのでしょうか?今回は、グルテンについてまとめてみました。

  • グルテンとは?
  • グルテンが体に悪いは嘘?グルテンフリーはなぜブームに?
  • グルテンが体に起こす影響とは?
  • グルテンフリーの実践方法!
というテーマでお送りします。

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グルテンとは?

穀物に含まれている

グルテンは、小麦、大麦、ライ麦などの穀物から生成されるたんぱく質のことです

現在流通している小麦は、パン、めん類、お菓子の原料として使われる普通小麦と、パスタの原料として使われるデュラム小麦に分けられます。これに対して、昨今のオーガニックブームでスペルト小麦も知られるようになりました

スペルト小麦とは、普通小麦の直接の祖先にあたる品種で、遺伝的に改良されていない古代小麦のことです。古代小麦なら安全という意見もありますが、2009年に開催された第10回国際グルテンワークショップにおいて、「普通小麦もスペルト小麦もグルテンの含有量はさほど変わらない」ということが報告されています。

  • グルテンが含まれるもの:もち麦、はだか麦、押し麦、米粒麦、麦芽、全粒粉、小麦ふすま(小麦ブラン)
  • グルテンが含まれないもの:オーツ麦(エンバク)、ハト麦、麦芽、アワ、キビ、ヒエ、米、蕎麦
ちなみに、大麦麦芽が使われているビールなどにもグルテンが含まれます。

パンにグルテンは必須

ふんわり食感のパンは美味しいものです。そして、パンが膨らむ仕組みに欠かせないのがグルテンの働きです

パンを作る際に、酵母(イースト)を混ぜます。酵母は、生地に含まれる糖を発酵させ、炭酸ガスやアルコールを発酵させます。

しかし、このガスが外に漏れては生地が十分に膨らみません。そこで活躍するのが、小麦粉に含まれるグルテンです。グルテンは、炭酸ガスの気泡を包み、外に漏れにくくする働きがあります。グルテンの特徴である「伸び縮み・弾力・吸水」が、ふんわり食感のパン作りには必須というわけです。

グルテンが体に悪いは嘘?グルテンフリーはなぜブームに?

ジョコビッチ選手がグルテンフリーブームのきっかけ

グルテンフリーの流行のきっかけとなった人物がいます。それは、世界No.1のテニスプレーヤーであるジョコビッチ選手です。

ジョコビッチ選手の書籍によると、彼は、小麦と乳製品にアレルギーがあったそうです。試合を放棄するほど不調だったときに、グルテンフリー生活を実践することで劇的に体調が改善したと述べています。そして、テニスの4大大会をすべて制覇し、多くに人に「グルテンフリー」が広く知られることとなりました。

現に、近年、小麦に対してアレルギーをもつ人が増加している背景もあり、「グルテンは体に悪いもの」というイメージが一気に広がったようです。

グルテンフリーの本来の意図とは?

そもそも、グルテンフリーは、小麦アレルギーの症状が出る人や病人のための「食事療法」として確立されました。小麦のたんぱく質を摂らない食生活を送ることで、体調を回復させる方法です。特に、グルテンフリーの食事療法が必要なのは、以下のような症状や疾患がある方です。

・小麦アレルギー(喉のイガイガ、皮膚のかゆみ、呼吸困難など)

・グルテン過敏症(下痢、脂肪便、腹部膨満感、食欲不振など)

・セリアック病(小腸の栄養を吸収する組織を破壊し障害が起こる病気)

これらは、血液検査などで診断されます。

グルテン過敏症の人が、グルテンフリーの食事を実践すると、便秘や下痢が解消したり、腸内環境が改善するなどの効果があると言われています。腸内環境が整うことで、肌荒れなどの肌トラブルが改善したり、倦怠感や疲労感が改善する方もいるようです。

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グルテンが体に起こす影響とは?

脳と腸の関係について

腸の調子が悪いと、腹痛を起こしたり、不安感が増したりすることがあります。腸には、脳の次に多くの神経細胞があり、免疫に最も関わる器官であることから腸は第二の脳と言われています

幸せホルモンで神経伝達物質である「セロトニン」の9割は、腸内で分泌されているとも言われています。腸の働きが悪くなると、自律神経にも影響が出て、鬱(うつ)や神経症などを引き起こす要因にもなります。

腸に与える影響

グルテンとは、ラテン語で「」を意味する語源から名付けられました。小麦粉と水を混ぜると、まるで「糊」のようにベタベタします。このグルテンは消化されにくく、腸内の粘膜に張り付いて異物となります。そして、腸内の粘膜が炎症をおこし、腸内環境が悪化した結果、身体のさまざまな不調が起こり始めます。では、どのような症状を引き起こすのでしょうか?

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グルテンが引き起こしうる症状

グルテンが体質的に合わない方は、以下の症状を引き起こすことがあります。

消化器官への影響

・グルテン不耐症(過敏症)

・セリアック病

・過敏性腸症候群(IBS)

・腹痛

・便秘

・下痢

・お腹の張り など

その他にはどんな影響が?

上記のような消化器症状の他にも、以下のような不調が起こることがあります。

・栄養失調(吸収不良症候群)

・倦怠感

・思考力減退

・貧血

・疲れがとれない

・イライラ

・不眠

・不安

・肌荒れ

・片頭痛

・ひどい生理痛 など

身体全体やメンタル面にも影響が出るようです。では、食生活における改善策はあるのでしょうか?

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グルテンフリーの実践方法!

主食はお米に

日本の主食である米には、グルテンは含まれていません。

朝食はパンと決めている人は、に置き換えることも一つの方法です。米はグルテンを含まれないので、安心して食べることができます。さらに、豆類、イモ類、野菜、果物、魚介類などもグルテンフリーです。これらの食材をバランスよく食べることも健康維持には大切です。

小麦粉は米粉で代用

パンやお菓子作りに欠かせない小麦粉ですが、米粉を使う方法もおすすめです。米粉はパン、麺、お菓子、天ぷら粉など、幅広い料理に使うことができるので、グルテンフリーを実践する上で重宝する食材です。アレンジ次第でメニューは無限大に広がります。

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まとめ

今回は、グルテンについてお送りしましたが、いかがだったでしょうか。

この記事をまとめると

  • グルテンは、多くの穀物に含まれている(古代小麦にも含まれる)
  • グルテンフリーブームのきっかけは、ジョコビッチ選手の書籍
  • グルテンは腸に影響を与え、その結果、身体やメンタル面で不調を起こすことがある
  • 小麦が体質的に合わない人は、小麦食品を避け、米、大豆、芋類に置き換えてみる

世の中には、「〇〇を食べれば健康になれる」とか「〇〇は健康に悪い」というような情報が溢れています。しかし、「何を食べたら調子がよくなるor悪くなるか」は人によってさまざまです。小麦製品を食べるとなんとなく体調が優れないという方は、まずは、いつもの朝食をパンからご飯に変えてみてはいかがでしょうか

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