えごま油でごまアレルギーが出ることはあるの?食べてしまったら?

一般的なサラダ油に加えて、オリーブオイルにごま油、こめ油と、いまや売り場には多種多様な油が並んでいます。中には油なのに痩せる!なんて話題になったものも。えごま油もそのひとつ、一時は入手困難なほど人気を博した油ですよね。このえごま油、“ごま”と名がつくからには、あのプチプチ香ばしいごまの仲間なのでしょうか?だとしたら、ごまにアレルギーがある人が食べたら危険なの?そこで今回は、

  • えごま油とごまアレルギー
  • ごまアレルギーの原因
  • アレルギー物質を食べてしまった!どうすればいい?
についてご紹介させていただきます。

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えごま油とごまアレルギー

まずはズバリ結論を。ごまアレルギーの方がえごま油を食べてもアレルギー反応を起こすことはありません。ご安心くださいね。

えごま(荏胡麻)とごま(胡麻)は違う植物

えごま油はえごま(荏胡麻)の種子を絞って作られる油です。このえごまは、シソ科の一年草植物で、名前の通りシソの仲間。対してごまは、ゴマ科の一年草植物。名前は似ていますが、2つは全く別の植物なのです。

えごま ごま

 

えごまとは

シソの仲間のえごま。葉の形はやはり、シソとよく似ています

えごまと聞くと、韓国料理のイメージが浮かびませんか?焼肉やサムギョプサルなどの包み野菜として、レタスやチシャ菜と一緒に並んでいる、あの葉っぱ。初めて見たときは大葉かと思いましたが、形は似ていても風味が違うんですよね。

今ではスーパーでも見かけるようになったえごまの葉。でも実は、 日本でもかなり古くから食用とされており、なんと1万年から5500年程前の遺跡で既に栽培されていた形跡がある のだとか!

福島・会津地方では、その健康効果から食べると10年長生きすると言われており、実際にえごまのことを「じゅうねん」と呼ぶ地域もあるそうです。

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ごまアレルギーの原因


えごまとごまが違うことはわかりました。次はごまアレルギーとその原因について、詳しくみていきましょう。

ごまに含まれるたんぱく質が原因

ごまアレルギーはいわゆる食物アレルギーの一種アレルゲンとなる食物に含まれるたんぱく質によって引き起こされます。

ですが、ごまアレルギーは比較的新しくわかってきたアレルギーで、まだまだ研究が少ないのが実情です。そのため、日本でもアレルギー表示の推奨品目に加わったのが2014年とごく最近のこと。ですが、幼児を中心に患者数は年々増加しています。

そのままのゴマよりも加工品で出やすい

ごまをすり鉢であたったことがあるでしょうか?ごまに限らず、種実類はすり潰したり、ペースト状にしたりすると、驚くほど量が少なくなります。

これはつまり、 同じ大さじ1杯のごまでも、粒状のいりごまとペーストであれば、ペーストに含まれるごま成分の方が格段に多くなる ということ。ごまそのものよりも、加工品でアレルギー反応が起こりやすいのはそのためと考えられています。

ごま油にも注意!

ごま油は、製造の過程でごまのたんぱく質が除かれ、脂肪分のみを絞って作られています。理論上はアレルギーを起こすことは無さそうですが、ごま油でアレルギー反応を起こした例も報告されています。

搾油の過程で微量のごま成分が混入したことが原因ではないかとされていますが、それだけ少量のごまでもアレルギーを起こすことがあるということ。ごまアレルギーがひどい方は、ごま油も避けたほうが良いでしょう。

ごまアレルギーの人はピーナッツにも気をつけて!

一見、全然別のナッツに見えますが、ごまとピーナッツのアレルゲンは非常に良く似ています。そのため、ご まアレルギーの方は、ピーナッツでも同様のアレルギー反応を起こしてしまう可能性があるので要注意!これをアレルギーの交差反応 と呼びます。

他にもある、ごまの交差反応性

ごまアレルギーで交差反応を起こす可能性はピーナッツだけではありません。ヘーゼルナッツ、ライ麦、キウイフルーツ、蕎麦などもごまと交差反応性のある食品。食材を選ぶときには表示を良く見て確認するようにしてください。

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アレルギー物質を食べてしまった!どうすればいい?

気をつけていても、ついうっかりアレルギー物質を口にしてしまった!そんなこともありますよね。ごまは表示推奨品目なので、食品に表示が無い場合もあるかもしれません。そんな時はどうすればいいのでしょうか。

まずは様子を見て

アレルギー物質を口にしてしまったとしても、まずは焦らず、落ち着いて様子をみましょう。まだ口に入っているときはすぐに吐き出すようにして、口をゆすいでください。

 蕁麻疹や唇の腫れなどが見られても、30分程度で症状が落ち着いてくるようなら、そのまま様子を見ても構いません。 

少しでも悪化してきたらすぐに病院へ

アレルギー物質を口にしてから、 時間が経っても症状が落ち着かない、あるいは悪化するようならすぐに医療機関を受診しましょう。  また、 蕁麻疹や発赤が全身に広がっている、喘息のような症状で息がしづらくなっている、下痢や腹痛が治まらない、などの場合も、ためらわずに病院へ 行ってください。

アナフィラキシーに注意!

まれに命に関わる重篤な症状を起こす場合があるので注意が必要です。特に意識が朦朧としている、呼吸に異常が見られる、などの場合は一刻を争うことも。救急車の要請も考えましょう。

処方薬があれば使用する

食物アレルギーがある場合、緊急時に備えて予め病院で薬が処方されているケースが多いです。手元に薬があるのなら、すぐに医師の指示通り使用しましょう。

アレルギー症状を起こしたのが初めて、という時もありますよね。ひどい症状でなければ、ひとまず落ち着いてから後日でも構いませんが、病院で相談されることをおすすめします。

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まとめ

いかがでしたか?

この記事をまとめると

  • えごまとごまは全く別の植物、えごま油でごまアレルギーが起こる危険性は無い
  • ごまアレルギーの原因はごまに含まれるたんぱく質、ごま油にも製造の過程で微量のごま成分が混入している可能性があるので注意!
  • アレルギー物質を食べてしまったら、まずは落ち着いて様子を見て!重篤な場合や症状が悪化するようならすぐに医療機関へ!

ごまを始めとした種実類のアレルギーは、一般的に症状がひどいケースが多いので注意が必要です。ですが、幼児の頃に発症したごまアレルギーは軽快する場合も多いのだとか。まずは原因となる物質をしっかり排除して、適切な治療を行うことが大切です。どうかアレルギーを持つ方も安心して食べられる食品が増えていきますように。

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