自宅で海老の天ぷらを作ったらクルンと丸まってしまったという経験はありませんか?せっかく海老の天ぷらを作るならお店のようなまっすぐのものを作りたいですよね。海老は火を入れるときゅっと縮んで曲がってしまいます。これは海老の筋肉が関係しています。海老の身体の作りや特徴を理解すると揚げてもピンとまっすぐに伸びた天ぷらが作れます。今回は、
- 海老の天ぷらが曲がる理由
- 海老の天ぷらをまっすぐ作る方法
- 海老の下処理
- おいしい海老の天ぷらの作り方
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目次
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海老の天ぷらをまっすぐ作る方法
お店で食べる海老の天ぷらはピンとまっすぐに伸びています。自宅で作るとどうしても丸まってしまうので、『お店では自宅ではできない技を使っているのでは?』と思うかも知れませんが、そのようなことはありません。海老が曲がらないようにする下処理の方法があります。この方法をマスターすれば、自宅でもまっすぐの海老の天ぷらが作れます。
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海老天が曲がる理由
海老はもともと背中を丸めた姿をしていますが、加熱するともっとクルンと丸まってしまいます。これは腹側に強い筋肉があるためです。タンパク質は加熱すると変性して縮みますが、筋肉の方がより大きく縮むので引っ張られてしまうため、下処理をしていない海老を天ぷらにするとクルンと丸まってしまうのです。
お腹に切り目を入れる
海老が加熱すると曲がってしまうのは腹側に強い筋肉があることが原因なので、まっすぐな形を保つためには下処理の段階で腹側の筋を切ることが大切です。
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海老の下処理方法
海老は汚れを落として背わたを取る下処理をしないと臭みが出てしまいます。また、尻尾の先は汚れが溜まりやすいのでここもきれいにしておくことが大切です。 形の良い海老の天ぷらを作りたいなら、この段階で丸まらないようにするためのひと手間を加える必要があります。
海老の下処理
海老の下処理は 殻を剥く・尻尾の先を切る・背わたを取る・汚れを取る の4段階です。これに加えて真っ直ぐな天ぷらを作りたいときには腹側の筋をカットしなくてはいけません。
殻を剥く
殻付きの海老の場合には最初に殻を剥きます。力任せに剥くと足や殻の一部が残ってしまったり、身がボロボロになってしまいます。簡単に殻が剥ける方法があるのでぜひ試してみてください。
- 海老の頭側と尻尾側を指で挟むように持ち曲げる
- 背中側の殻の節の部分に隙間ができる
- 隙間に指を入れて頭の方に向かって殻をめくるように剥がす
- 尻尾側の残った殻を剥がす
尻尾の先を切る
尻尾の先は袋のようになっているため汚れが溜まりやすいです。尻尾の先が黒っぽいのは汚れが溜まっている証拠で、きれいに汚れを落とせば尻尾の先まで透明感がある色になります。この部分を1尾ずつきれいに洗うのは手間がかかりますし、尻尾の先はとがっているので調理中や食べるときに刺さってケガをする危険性があるため切ってしまったほうが良いです。
背わたを取る
背中側から包丁を入れて少しひらくと背わたが見えます。爪楊枝や竹串で引っ掛けてひっぱるとスルっと抜けます。途中で切れてしまったときは違う部分からもう一度爪楊枝や竹串で引っ掛けて引っ張ります。
汚れを取る
海老の臭みを取るためにしっかりと洗います。ボウルに海老を入れて片栗粉を全体にまぶします。揉み込むように洗います。ボウルに水を入れて片栗粉を落とすように洗います。水が濁ったら入れ替えます。水が濁りにくくなったら、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。
腹側の筋をカットする
まっすぐな海老の天ぷらを作るためにはこの作業が重要です。腹側の筋に沿って切れ込みを入れます。深さは身の2/3ほどです。腹側を下にしてまっすぐに伸ばし切れ込みを入れた部分の上から押します。身がちぎれないように注意して優しく行ってください。プチっと筋が切れるような音がします。
背わた
海老の背わたは臭みやジャリっとした食感があるので、下処理の段階で取らなくてはいけません。取らなくてはいけないことは知っていてもこれが何なのかまでは知らない人もいるでしょう。海老の背中側にある黒や緑っぽいものは腸管です。食べたものや砂が入っているため黒っぽく見えますが、何も食べていない背わたは透明で臭いを感じにくいです。
養殖の海老は出荷する1週間ほど前からエサを与えないことで腸管の中を空っぽにすることがあるため、調理前の下処理で背わたを取ろうとしてもなかなか見当たらないことがあります。
また、背わたを取っていると腹皮にも似たような黒い筋が通っていることに気づくと思います。背中側は腸管ですが、腹側は中枢神経系なので取らなくても味に影響はありません。
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海老の天ぷらを上手に揚げる方法
自宅で天ぷらを作るとサクサクに仕上がらなかったり、衣が剥がれてしまったりすることがあります。天ぷらを上手に揚げるためには抑えておきたいポイントがあります。すぐに真似できるサクサクの海老の天ぷらを作るためのコツを解説します。
衣の作り方
天ぷらの衣は『混ぜすぎないこと』と『冷やす』ことが大切です。 粉と水を混ぜすぎるとグルテンが発生して粘りが出ます。 そうするとベチャッとした衣になってしまうので、ダマが残っていて良いので粉と水をあわせたら箸でざっくり3回ほど混ぜ合わせるだけにしましょう。
水は氷水を使います。 グルテンは低温で混ぜることで発生しにくくなる からです。衣を作ったあとすぐに使わないときには冷蔵庫に入れておきましょう。
水分をふいて海老を冷やす
水分が付いていると衣がうまくつかないので、水分をしっかりと拭き取って揚げる時がくるまで冷蔵庫で冷やしておきます。
衣の上手なつけかた
海老に小麦粉を薄くはたいておくと衣の付きが良くなります。尻尾を持って身の部分を衣液にくぐらせます。一本ずつ衣を付けるようにしましょう。
揚げる温度・時間の目安
油の温度は180度です。一度にたくさんの海老を入れてしまうと油の温度が下がってしまいます。多くても4尾程度にしましょう。揚げ時間は海老の大きさや温度、油の量などで違います。
目安はプツプツと出ていた泡が大きな泡に変わったときです。
まとめ
『海老の天ぷらをまっすぐ作る下処理の方法と揚げ方』をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
この記事をまとめると
- 海老天は下処理をするときに腹側の筋を切ると丸くならない
- サクサクの天ぷらを作るには粉と水を混ぜすぎないことと冷やすことが大切
海老が丸まってしまうのは腹側の筋が原因です。深い切れ込みを入れて、上から押さえることで筋が切れるので曲がりにくくなりますが、力加減が難しく身がちぎれてしまうこともあります。丁寧に優しく扱ってくださいね。
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