大人のお酒のおつまみの定番と言えばナッツという方も多いのではないでしょうか。近年の研究結果ではメタボリックシンドロームや高血圧などの予防に効果的であることが分かってくるなど大変注目されています。そこで今回は…
- ナッツの特徴
- ピーナッツはナッツ類?
- ナッツとおすすめの食べ合わせ
- 効率的なナッツの食べ方と注意点
以上の4点について掘り下げていきたいと思います。
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目次
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ナッツの特徴
今一度ナッツについて情報を整理していきましょう。
ナッツとは?
ナッツとは栄養成分表での分類は「種実類」に分類され、世間一般的には「木の実」や「堅果類」のことをいい、ナッツは、食用部である種子が堅い殻に包まれたものの総称でもあります。
カロリー・栄養素
ナッツ類(種実類)は脂質含有の多いものと糖質含有の多いものに分けられます。また、実は小さくても無機質・ビタミン・食物繊維・植物ステロール(フィトケミカル)や、抗酸化作用のあるビタミンE、不飽和脂肪酸(オレイン酸)などの栄養素を豊富に含んでいます。
これらは血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を低下させる働きをするため、ナッツを摂取することで善玉と悪玉コレステロールのバランスを整えてくれる効果が期待されています。
ナッツの種類
こちらでは比較的ポピュラーなナッツ類をご紹介します。
- アーモンド:バラ科/主成分は脂質で炭水化物・タンパク質も豊富/主産地:カリフォルニア州
- カシューナッツ:ウルシ科/主成分は脂質で炭水化物・タンパク質も豊富/主産地:インド、ブラジル、タンザニアなど
- くるみ:クルミ科/主成分は脂質でタンパク質も豊富/主産地:アメリカ合衆国、中国など
- ピスタチオ:ウルシ科/主成分は脂質でタンパク質も豊富。オレイン酸・リノール酸を多く含む/主産地:イラン、アメリカ合衆国、ギリシャ、イタリアなど
- マカダミアナッツ:ヤマモガシ科/主成分は脂質/主産地:アメリカ合衆国、ハワイ、オーストラリアなど
- ピカンナッツ:クルミ科/主成分は脂質/主産地:アメリカ合衆国
- ヘーゼルナッツ:カバノキ科/主成分は脂質でタンパク質とカルシウムも多い/主産地:トルコ、イタリア、スペインなど
生活習慣病を予防
特にくるみに多く含まれる植物性オメガ3(n-3系)脂肪酸である α-リノレン酸(ALA)には、善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らす働きがあるとされ、全死因死亡リスクを低下させる効果がある他、動脈硬化や高血圧、心筋梗塞、脳卒中などの予防と改善にも役立つといわれています。
美容効果
ナッツには、女性に嬉しい栄養がたっぷりと含まれています。もちろんナッツの種類によっても含まれる栄養素の種類や量は異なりますが、ビタミンB、ビタミンE、マグネシウム、鉄分、食物繊維、たんぱく質などが含まれます。
ビタミンBやビタミンEは、肌を健康に保つために欠かせない栄養素です。肌の代謝や肌のコンディションを整えます。ニキビなどの肌荒れや肌の乾燥などを防ぎたいという方におすすめです。
貧血予防
マグネシウムや鉄分などのミネラルも、女性に欠かせない栄養素です。女性にとって鉄分は必要不可欠であり、これらが不足すると、疲れやすくなったり、貧血につながったりします。
ダイエット効果
食物繊維やたんぱく質はダイエットに役立つ栄養素です。ナッツに多く含まれる食物繊維が腸内環境を整えてお通じを促してくれます。また、ナッツは少量で満腹感を得られるため食欲を抑え、ダイエット効果も期待することができるのです。
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ピーナッツはナッツ類?
上記にピーナッツの話がありませんでしたが、実はピーナッツは少し分類が違うのをご存じでしょうか。
ピーナッツはナッツ違い
柿の種やお通しのおつまみなど日本人にとって馴染み深いピーナッツ。和名はらっかせいであり、洋名には「ナッツ」というフレーズが入っていますが正確にはナッツの仲間ではありません。
ナッツは先程も書きました通り「種実類」「堅果類」である木の実ですが、ピーナッツは地中で育つ「マメ科ラッカセイ属」の植物の種子になります。殻に覆われていますが、地中で育つため木の実ではありません。
ピーナッツの栄養成分
一般的なマメ科の豆類は炭水化物が半分以上を占めているのですが、ピーナッツは半分以上が脂質で構成されています。特に「オレイン酸」が豊富に含まれており、これはアーモンドなどのナッツ類に近い栄養成分になります。
味や食感、栄養成分も似ていることから、世界的にはナッツの仲間として扱われているようです。
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ナッツとおすすめの食べ合わせ
食べ合わせによって吸収される栄養価が変わってくることをご存じでしたでしょうか?
牛乳
ビタミンEが豊富なナッツとタンパク質を吸収しやすくする牛乳の組み合わせはアンチエイジング効果がアップします。
はちみつとヨーグルト
ヨーグルトに含まれる乳酸菌による整腸作用、はちみつに含まれるブドウ糖やビタミン類、ミネラル、アミノ酸、酵素などの含む優秀な栄養素、ナッツに含まれるビタミン類と植物性オメガ3が身体にとても良いだけでなく、栄養素の吸収を穏やかにし、食品としてのバランスも良いことから積極的な接種をおすすめします。
アボカド
アボカドには約20種の必要不可欠なビタミン、ミネラル、カリウム、葉酸、ビタミン B 群だけでなく、ビタミン E や Kなど栄養素が豊富に含まれています。
ナッツとアボカドを一緒に組み合わせて食べることにより、アボカドに含まれる脂溶性栄養分(α-カロチン、β-カロチン、ルテイン、ビタミン A、D、E、K)とナッツに含まれるビタミン類と植物性オメガ3などを体に効率よく吸収しやすくなります。
ほうれん草
ほうれん草には抗酸化作用の高いβ-カロテンやビタミンCが多く含まれており、風邪予防や疲労回復などに働きます。ほかにも貧血の予防、改善に働く鉄や葉酸、丈夫な歯や骨をつくるのに役立つカルシウムやビタミンKなどもバランスよく含まれています。
ビタミンCは、ビタミンEが豊富な食材との組み合わせでさらに吸収が高まりますのでビタミンEが多く含まれているごまやアーモンドなどと合わせると良いでしょう。
トマトなどの野菜・果物
ビタミンEが豊富なナッツとビタミンCやβ-カロテンなど抗酸化作用の高い野菜や果物を一緒に食べることで免疫力がアップします。副菜のサラダにナッツを数個入れるだけなので手軽でバランスのいい食事になりますのでおすすめです。
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効率的なナッツの食べ方と注意点
美味しくて身体に良いナッツですが、食べ過ぎには注意が必要です!
1日の適量
ナッツは高カロリーで高脂質な食品なので食べる量には注意が必要です。食べる量の目安は1日あたり25gです。 25gは片手に軽く一盛する量です。 ナッツ25gは150〜200kcal相当になります。また農林水産省の食事バランスガイドによると間食の適量は、1日当り200kcal程度と推奨されています。
食べるタイミング
ナッツを食べるのは、一般的には食事の30分~1時間前が望ましいです。なぜならナッツは少量でも満腹感を得やすいため、食前に食べることによって食事量を減らすことができるからです。
逆に空腹の時に食べてしまいますと、食べ過ぎてしまうこともありますのでご注意下さい。
注意点
近年くるみを中心としたナッツアレルギーが増加しています。アレルギー症状は口の中や唇のかゆみ・腫れ・違和感、めまい、吐き気、腹痛、じんましんなどさまざまな症状を引き起こし、中には呼吸困難やアナフィラキシーなど重篤な症状が出る危険性もあるため、くるみアレルギーが判明している方、他のナッツ類にアレルギーがある人も注意が必要です。また、アーモンドはバラ科の堅果類であることから、バラ科アレルギーの方も注意してください。
アレルギー発症例の増加を受け、2022年6月に消費者庁は、現在は「推奨」品目であったくるみの食品アレルギー表示を義務化する方針を明らかにしました。ショック症状を引き起こした原因食物としてもナッツ類の割合は増加しており、くるみが追加されると、加工食品のアレルギー表示が義務付けられている食材は現在の7品目から8品目となります。
まとめ
この記事をまとめると
- ナッツとは栄養成分表での分類は「種実類」に分類され、世間一般的には「木の実」や「堅果類」のことをいい、ナッツは、食用部である種子が堅い殻に包まれたものの総称です
- ナッツは小さくても無機質・ビタミン・食物繊維・植物ステロール(フィトケミカル)や、抗酸化作用のあるビタミンE、不飽和脂肪酸(オレイン酸)などの栄養素を豊富に含んでいます
- ナッツは生活習慣病予防、美容効果、貧血予防、ダイエット効果などが見込めます
- ナッツは特定の食品と組み合わせることで栄養吸収率が上がります
- ナッツの食べる量の目安は1日あたり25gで、25gは片手に軽く一盛する量です
- ナッツを食べるタイミングは、一般的には食事の30分~1時間前が望ましいです
- くるみを中心としたナッツアレルギー事案が近年増加傾向に加え、アーモンドはバラ科の堅果類であることからバラ科アレルギーの方も注意が必要です
- くるみアレルギー発症例の増加を受け、2022年6月に消費者庁は、現在は「推奨」品目であったくるみの食品アレルギー表示を近いうちに義務化する方針です
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