大仙古墳は、大仙陵古墳とも呼ばれ、大阪府堺市大仙町にある前方後円墳です。
大仙古墳の最大の特徴は、なんといっても日本最大の古墳として知られていますね?ではこの古墳を一緒に見ていきましょう。
スポンサードリンク
目次
|
|
大山古墳(仁徳天皇陵)とは
大仙古墳は、エジプトのクフ王のピラミッドや中国・秦の始皇帝の墓と並ぶ世界三大墳墓の1つといわれています。
宮内庁によって百舌鳥耳原中陵として第16代天皇である仁徳天皇の陵墓と治定されているため、仁徳天皇陵と呼ばれることもありますが、実際の被葬者については不明な部分もあります。
百舌鳥古墳群を構成している古墳の1つであり、2019年7月6日には大仙古墳を含む古墳群全体が、ユネスコの世界遺産に登録されました。
天皇や皇族の墓である陵墓が世界遺産に登録されたのは大仙古墳が初めてのケースです。
大山古墳(仁徳天皇陵)の基本情報
読み | だいせん |
所在地 | 大阪 |
住所 | 大阪府堺市堺区大仙町7 |
形状 | 前方後円墳 |
大きさ486m | 486m |
被葬者 | 仁徳天皇 |
時代 | 5世紀中頃 |
作られた時期 | 中期 |
スポンサードリンク
沢山の呼び方について
大仙古墳は、大仙陵古墳のほか、被葬者とされている仁徳天皇の名前をとって仁徳天皇陵や仁徳陵古墳と呼ばれることもあり、じつにさまざまな呼び方のある古墳としても知られています。
これは、形状からつけられた大仙または大山に、被葬者を表す仁徳、それに古墳や陵といった言葉がくっついていろいろな組み合わせができていて、そのどれもが実際に使われているためです。例えば、江戸時代の資料では大山陵や仁徳天皇陵と記されていることが多く、宮内庁ではかつては仁徳帝陵という表記も使っていて、現在では仁徳天皇陵表記となっています。
現在は堺市が地名表記として大仙を採用したことから、大仙古墳と呼ばれますが、仁徳天皇陵という呼び方も一般的に使われていますし、地元では単に御陵と呼ばれているようです。
■2018年に行われた発掘調査
引用:mainichi.jp
何を調べている?
古事記や日本書紀に記されている陵墓の造られた順番と、実際の古墳の造られた順番が一致しないという矛盾もあり、本当に仁徳天皇の陵墓なのか、までを含めて被葬者についての議論がありました。
大仙古墳が世界遺産に登録されたときも学会からは仁徳天皇陵として登録することに疑問の声が上がりました。
しかし、宮内庁は天皇の陵墓であるため発掘調査には消極的で、これまでは一部の立ち入り調査が認められてきた程度でした。
2018年には、宮内庁と堺市が共同で築造年数などを調べるための発掘調査が行われることになりました。
しかし、この調査も墳墓は対象外で、護岸整備の工事を行うための基礎資料集めと説明され、墳丘を囲む濠に面した堤の一部のみという限定的な発掘にとどめられました。
発掘で解った事・出土品
発掘調査によって、堤からは一列に並んだ円筒埴輪や石敷きが発見されました。
大仙古墳で円筒埴輪列が確認されたのは初めてのことです。
日本書紀の記述では仁徳天皇は4世紀後半に死去したとされていますが、この埴輪は5世紀前半~中頃の特徴をもっており、数十年のずれがあるという指摘もあります。
埴輪が並んでいたのは堤の外側だけで、内側では見つかっていませんが、通常、大型の古墳では埴輪は堤の両側に並べられるのが一般的で、内側は濠の水による浸食で崩落してしまったのではないかと考えられます。
大仙古墳からは同じ時代の円筒埴輪が過去にも出土しており、埴輪は濠に沿って約2.6㎞を一周するように並べられていた可能性があり、そうだとすると全部で7000体以上があったと推測されています。
今回の発掘調査による発見は、大仙古墳の築造された時期や被葬者を特定する上での手掛かりとなりそうです。
スポンサードリンク
大山古墳(仁徳天皇陵)の楽しみ方
引用:r.nikkei.com
大仙古墳は天皇の陵墓であり、宮内庁によって管理されているため、誰でも自由に立ち入るということはできません。
そのため、大仙古墳と見学する場合は、古墳の周囲を散策するのがメインの楽しみ方になってきます。
大仙古墳は周囲を一周するだけでも50分ほど近くかかる大きさで、さすがは日本最大の古墳といえます。
正面の拝所からは最も古墳に近づくことができ、二重濠の外側堰堤まで立ち入ることができるようになっています。
周囲から古墳を見る場合は、永山古墳南側の陸橋の上、JR百舌鳥駅南側の陸橋の上、堺市役所高層館21階展望ロビーの3ヶ所が大仙古墳が良く見えるポイントです。
大仙古墳周辺には、陪塚や百舌鳥古墳の他の古墳など他にもたくさんの見どころがあるので、一緒に回ってみるのはいかがでしょうか。
スポンサードリンク
おすすめ散策コース
1:反正天皇陵古墳拝所
↓
2:永山古墳
↓
3:大仙公園観光案内所
↓
4:仁徳天皇陵古墳拝所
↓
5:履中天皇陵古墳拝所
↓
6:いたすけ古墳
↓
7:御廟山古墳
↓
8:ニサンザイ古墳
大仙古墳と周囲にある陪塚や百舌鳥古墳群の古墳を見て回るコースです。途中には堺市の郷土資料が保管されている堺市立中央図書館や堺の歴史について展示された堺市博物館などもあり、大仙古墳についてより深く知ることができます。
ヘリコプターや気球の計画も
とても巨大な大仙古墳は、周囲からではなかなかその全貌を見ることはできません。
そこで、ヘリコプターを使って上空から古墳の全体像を見ることのできる遊覧ツアーが企画されています。
ヘリクルーズは、八尾空港を出発し、所要時間は20分ほど。
ヘリには3名までが乗り込むことができ、料金は35000~50000円ほどとなっています。
少し値段は張りますが、大仙古墳だけでなく他の百舌鳥古墳群の古墳も上空から眺めることができます。
さらに、堺市では、百舌鳥古墳群の世界遺産への登録を受け、大仙古墳を含めた古墳群を気球を使って空から観光できるようにすることが計画されています。
大仙公園から地上100mほどに気球を上げて、空から古墳全体が見学できるようにするというもので、30人ほどが乗れる気球を使い、こちらは1回3000円ほどと料金もお手頃になる予定だということです。
スポンサードリンク
大山古墳(仁徳天皇陵)へのアクセス
★車
阪神高速堺線堺出口から約10分
阪神高速湾岸線大浜出口から約10分
大仙公園仁徳御陵駐車場:105台(2時間まで200円、以降1時間毎に100円追加、5時間以上600円)
★電車
JR阪和線「百舌鳥駅」下車 西へ徒歩約10分
★バス
南海高野線堺東駅から南海バス田園線(40・あみだ池行)
「堺市博物館前」で下車後 北へ徒歩約2分
まとめ
日本最大の古墳として、教科書でもお馴染みの大仙古墳は多くの人にとってもお馴染みの古墳といえるのではないでしょうか。
仁徳天皇の陵墓だということも多くの人が知っていることでしょう。
しかし、そんな有名な古墳でも、作られた時期や本当に仁徳天皇の墓なのかなどわかっていないことがたくさんあるのは意外ですね。
名前は有名でも実際のところはあまり知らない大仙古墳、ぜひ一度実際に足を運んで見て、日本最大の古墳の大きさを肌で感じてみてはどうでしょうか。
スポンサードリンク
古墳のまとめページはこちら