皆さんはコーン油を使ったことはあるでしょうか?使ったことはなくても、コーン油はいろんな場所で利用されていて、誰もが口にしたことがあると言ってもほぼ間違いのないくらい私たちの生活に身近な油です。身近であることからコーン油の摂取について問題点が挙げられています。今回は、
- コーン油の原料や他の油との違いは?
- コーン油が危険と言われる理由
- コーン油の健康効果
についてご紹介いたします。
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目次
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コーン油とは?
とうもろこしの産地として知られるアメリカがコーン油の発祥地。世界ではアメリカが生産も消費も1位の国です。消費国2位はなんと日本。実はそれぐらい日本には馴染みのある、いつもの油なんですね。日本でも大量に消費されているコーン油はどうやって作られているのでしょうか?また、何にそれほどたくさん使われているのかみてみましょう。
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何から出来ている?(成分)
とうもろこしを原料とする油です。コーンスターチをつくる際に余る胚芽の部分から油が抽出されていて、とうもろこし工業の副産物です。
抽出方法
コーン油の素となる胚芽は、とうもろこしの種子の部分にあります。希薄した亜硫酸水に種子を浸水させ、胚芽の部分を取り出します。そして圧搾法で抽出します。さらに油を絞るために溶剤を使い抽出することもあります。溶剤は油を高温にすることで飛ばすことができますが、油自体を高温さらすことで油に含まれる栄養素は減ってしまいます。
他の油との違い
コーン油は他の油よりクロロフィルという成分が少なく、光によって酸化しにくい性質があることから、長く安定した状態で貯蔵することができる油と言われています。なのでサラダ油として普段使いの揚げ物や、炒め物などによく使われます。また、スナック菓子やマーガリンなどの材料としても多用されています。
コーン油が危険と言われる理由
色々な活用で大量に消費されているコーン油ですが、身体へどんな悪影響があるのでしょう?
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リノール酸の含有量
コーン油中の55%はリノール酸です。リノール酸は不飽和性脂肪酸というオメガ6に分類される必須脂肪酸です。体内で作られることがない脂質だからこそ摂取するべきだと言われていますが、現代人はこのオメガ6脂肪酸を過剰摂取している傾向でそれが健康への問題となっています。
なぜかというと、リノール酸を多く含むコーン油は菓子パンやインスタント食品、スナック菓子、また揚げ物などに使用されているので、簡単に1日の必要摂取量を取ってしまうからです。
遺伝子組み換えの原材料
コーン油の原材料となるとうもろこしは遺伝子組み換えとうもろこしである可能性があります。とうもろこしは害虫を農薬などで駆除しきれないこともあり、遺伝子組み換えで虫に強くしているんですね。
日本では、厚生労働省が食べても安全であると認めた遺伝子組み換えとうもろこしの使用を許可していて、コーン油やコーンスターチなどの原材料に使われています。
トランス脂肪酸
コーン油の製造工程で油が高温にさらされると、コーン油の成分であるリノール酸が熱で変化しトランス脂肪酸になります。
トランス脂肪酸は、善玉コレステロールを減らして悪玉コレステロール値を増やし、動脈硬化を引き起こす原因となります。その他、アレルギー疾患にもなりやすく、免疫力を弱める働きもあると考えられています。
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コーン油の健康効果
油に優しい方法で製造されたコーン油には、たっぷりの栄養素が含まれています。美容や健康的な生活にかかせないその要素をみていきましょう。
血中コレステロールを低下させる
リノール酸は、オメガ6脂肪酸という必須脂肪酸でしたね。この分類の脂肪酸は血中のコレステロール値を下げ、動脈硬化に効果があると言われています。しかし、過剰摂取は逆効果です。免疫細胞の働きが鈍くなり、アトピーやアレルギーを発症する原因となります。オメガ6脂肪酸の1日の摂取量は男性は10g、女性は8gです。
アンチエイジング
コーン油にはビタミンEが多く含まれています。これは抗酸化作用を持っているビタミン類で体内の活性酸素を抑制し、老化を防ぐ役割をします。血液をサラサラにするので糖尿病や高血圧などの生活習慣病にも効果を発揮します。
肌質改善
ビタミンA、Eはアトピーなどの皮膚疾患に効き目があります。また、リノール酸には保湿力があるので肌の乾燥を防ぎます。良質なものであれば、クリームの材料などにも使えお肌をふっくらとさせるでしょう。
まとめ
この記事をまとめると
- コーン油は原材料、製造工程によって体に与える影響は全く違う
- どんな風にして作られたのかわかるようなコーン油を選ぶことが、健康への悪影響を防ぐ方法
揚げ物などについつい使いがちになりますが、良質なコーン油が手に入ったら、熱に弱いリノール酸を守るようにして、ぜひ加熱せずに食事に取り入れてください。
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