日本人になじみの深い食材の一つ「梅」。あなたは梅をどれくらいの頻度で食べるでしょうか?そして、その梅は「どんな品種」なのか考えたことがありますか?今回の記事では、梅の有名な品種「豊後梅」と「南高梅」について以下のような事を解説していきます。
- 豊後梅とは一体どんな品種?
- 南高梅とはどんな品種?
- 豊後梅と南高梅はどうやって使い分ければいいの?
こんな内容になっています。記事を最後まで読んで頂き、豊後梅と南高梅の違いを徹底的に理解してしまいましょう。
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目次
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豊後梅とは
まずは、豊後梅を詳しく解説いたします。
梅とあんずの交雑種
豊後梅は梅とあんずを掛け合わせた交雑種の梅です。発祥は大分県の豊後地方ですが、寒冷地での栽培に向いているため「長野県」や「青森県」で主に栽培されています。南高梅よりも大粒の実をつけるのが特徴で、見栄えがいいという特徴があります。
さらに豊後梅は以下の2つの種類に大別されます。
- 豊後系
- 杏系
豊後系の梅の品種は「枝が太いこと」「樹勢が強いこと」「葉が大きく力強いこと」です。一方の杏系は枝は繊細で、葉もそこまで大きくありません。さらにそれぞれの系統にはいくつかの品種が存在しています。一口で豊後梅と言っても、かなりの種類があることを覚えておきましょう。
ちなみに、豊後系も杏系もどちらにも綺麗で大きな梅の花が咲くので、梅の花を観賞するにはぴったりの品種だと言えるでしょう。
豊後梅は梅酒やシロップ向き
豊後梅の実は、数ある梅の品種の中でも「大きな実」であるのが特徴です。もちろん通常の梅の通り「梅干し」にして食べてもいいですが、おすすめは「梅酒や梅シロップに使う方法」です。
大粒の豊後梅を梅酒に使う事で、見た目にもボリューム感が増しますし、ゴージャスな仕上りになります。香りなども梅酒や梅シロップを作るのにはぴったりなので、豊後梅を手に入れた際は、梅酒や梅シロップを作ってみましょう。
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南高梅とは
一方の南高梅とはどんな品種の梅なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
和歌山を代表する梅
南高梅とは「日本で最も有名な梅」の一つです。和歌山県を産地としていて、日本で最も多く食べられている梅だと言って間違いないでしょう。南高梅が発見されたのは昭和25年。和歌山にある「南部高校」の生徒と先生が「高田さんの梅が優秀品種だ」と決定し、発見しました。
そのため、南部高校の「南」と、高田さんの「高」をとって「南高梅」とネーミングしたのです。地名が由来のように感じる梅ですが、実は意外なネーミングの由来があったのです。
品質が高い
南高梅の最大の特徴は「品質が高い」というところです。前述した通り、南高梅は和歌山県で発見された「優秀品種」の梅です。他の梅と比べて、以下のような特徴があります。
- 果肉が柔らかく食べやすい
- 風味も香りも強い
- 種が小さく実が多い
こんな感じで、梅の実一つを比べても、他の品種の梅よりかなり上質な実をしているのです。そのため、南高梅の良さを最も引き出せる食べ方は「梅干し」になります。果肉が非常に柔らかく香りも味も強いため、梅干しにすると、非常に美味しくなるでしょう。
その他、南高梅は「花の香りが高い」こともプラスポイントです。南高梅の花は花びらも大きく近づいてみると、梅特有のフルーティーな香りが強いです。実も美味しく、梅の花の鑑賞用にも活用できるので、まさに日本を代表する梅の品種だと言っていいでしょう。
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豊後梅と南高梅の違い
では、豊後梅と南高梅で、どんな違いがあるのでしょうか?収穫時期や食べ方の違いなどを再度詳しく解説していきましょう。
収穫時期が違う
まず、豊後梅と南高梅は収穫時期が異なります。簡単にまとめてみました。
豊後梅 | 5月末から7月に収穫 |
南高梅 | 6月末から8月上旬に収穫 |
このように、収穫の時期が若干異なります。元々寒冷地で栽培するのに向いている豊後梅の方が完熟する時期が早いのですね。南高梅は、気温がグッと上がってから完熟していきます。どちらの梅の花もきれいですが、南高梅は豊後梅と比べて、非常に梅のいい香りがするのが魅力です。実の収穫だけでなく、花も若干の違いがあります。
お勧めの食べ方が違う
豊後梅と南高梅ではおすすめの食べ方が異なります。
豊後梅 | 梅酒にしたり、梅シロップにしたりするのがいい |
南高梅 | 梅干しにするのがいい |
豊後梅の実は大きくて非常に立派ですが、果肉が硬い特徴があります。そのため、梅酒に漬け込んで食べた方が美味しくいただけるでしょう。梅酒にすることで、見た目にもゴージャスな梅酒に仕上がります。
一方の南高梅は、種も小さく実も柔らかいので、梅干しにするのに適しています。梅干しを作りたいのであれば、南高梅を探してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は豊後梅と南高梅の違いについて、徹底的に解説してきました。最後に記事内容をざっくりと振り返ってみましょう。
この記事をまとめると
- 豊後梅は大粒な実をしていて、果肉は硬い
- 南高梅は果肉が柔らかく花の香りも強い
- 豊後梅は梅酒に、南高梅は梅干しにするのがおすすめ
こんな内容になっていました。早速梅を購入して、梅酒や梅干を自作してみられてはいかがでしょうか?自家製で美味しい梅の料理が作れるはずです。特に南高梅は美味しいので大変おすすめです。
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