ばしょう菜の特徴・旬の時期まとめ|岩手県の一部のみで栽培される青高菜

日本には数多くの伝統野菜が栽培されています。伝統野菜とは、地域の土地や風土に根ざし、その地域の食文化と密接している野菜のことです。ばしょう菜(芭蕉菜)もそんな伝統野菜のひとつです。全国的にあまり知られておらず、食べたことがない方も多いと思います。この記事では、ばしょう菜の特徴と旬の時期をまとめてご紹介します!

この記事を読んでわかる内容はこちらです。

  • ばしょう菜の特徴
  • 旬の時期
  • 価格の相場
  • おいしい食べ方

ばしょう菜ってどんな高菜?

分類 アブラナ科
特徴 株と葉が大きい
収穫時期 秋から初冬
生産地 岩手

読み方

ばしょう菜は「芭蕉菜(ばしょうな)」とも書きます。ばしょう菜の葉が漬け菜の中でも大きく、寺社、庭園等に観賞用に植えられる「芭蕉の葉(バナナの葉に似た大型の葉をもつ植物)」に似ていることからこの名がつきました。

特徴(サイズ、味、形状など)

ばしょう菜にはこのような特徴があります。

  • 大きな株
  • 葉が大きい
  • 幅広く肉厚な葉
  • 葉の色が淡く、縮みは少ない
  • からし菜独特のピリッとした辛味
  • パリッとした歯ごたえ
  • 漬け込んでもしんなりしない

ばしょう菜は岩手県南部で栽培されている伝統野菜のひとつです。 からし菜(高菜、青高菜)の一種で主に漬物用の「漬け菜」として親しまれています。 漬け込んでもしんなりせずに、パリッとした歯ごたえが残るのが特徴です。主に40cm〜50cmで収穫されますが、育て方によっては80cm程の大きな株に成長することもあります。ばしょう菜はからし菜の仲間ですので、食べるとピリッとした辛味を楽しむことができます。

ばしょう菜の名前がついている伝統野菜の漬け菜は東北でいくつか栽培されています。そのうちの「仙台ばしょう菜(仙台芭蕉菜)」は、ナタネの仲間で辛みが少ないのが特徴です。この記事でご紹介しているばしょう菜と名前は似ていますが、別の種類の野菜なのです。

栄養効果

ばしょう菜は、栄養価にも優れた野菜です。βカロチン、ビタミン、ミネラルに豊富に含む緑黄色野菜です。さらに、アブラナ科の野菜特有の辛味成分・イソチオシアン酸アリル食欲増進、動脈硬化予防・ガン予防にもなります。

ばしょう菜を漬物にすると、水分が抜けてかさが減る分栄養が凝縮されます。また、漬物にすることで発酵して乳酸菌が増えますので便秘解消も期待できます。栄養豊富な高菜の漬物ですが、食べ過ぎると塩分の過剰摂取になってしまうので気をつけましょう。

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ばしょう菜の旬の時期と主な生産地

旬の時期はいつ?

ばしょう菜は、8月下旬から9月上旬にかけて種をまき、10月~11月に旬を迎え、雪が降る前に収穫されます。

主な生産地はどこ?

高菜というと九州や西日本などの暖かい地域で栽培されているものが多いですが、ばしょう菜は岩手県で栽培されています。白菜の普及に伴い栽培が減少しており、岩手県の中でも昔ながらのばしょう菜を栽培している地域は限られており、岩手県南部地域(現在の奥州市江刺区)のみとなっています。

ばしょう菜の価格相場ってどのくらい?

ばしょう菜の価格相場はどれくらいなのでしょうか?

スーパーだと

旬を迎えると生産地では道の駅などで漬物用にばしょう菜が出回ります。

ネット通販だと

生のばしょう菜はネット通販でも出回っていません。ばしょう菜の漬物は通販で購入することができ、200gで500円前後です。

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おすすめの食べ方

ばしょう菜が手に入ったら、どのような食べ方をしたら良いでしょうか?こちらではオススメの食べ方をご紹介します!

ばしょう菜の漬物

生のばしょう菜が手に入ったらまずは漬物にして食べてみましょう。パリッとした食感が楽しめますよ。

ばしょう菜の漬物

  • ばしょう菜

ばしょう菜は水でよく洗い、土や汚れを取り除きます。ばしょう菜を食べやすい大きさにカットします。保存用袋にばしょう菜と塩を加え、よく揉み込みます。重石をして好みの漬け加減になるまで漬けたら完成です。好みで七味唐辛子を降っていただきましょう。一度で食べきれない分は冷蔵庫で保存しましょう。

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ばしょう菜のおにぎり

ばしょう菜の漬物でおにぎりを作るのもオススメですよ。

ばしょう菜のおにぎりの材料

  • ばしょう菜の漬物
  • ご飯

手に塩をふり、温かいご飯を好みの大きさに握ります。ばしょう菜の漬物を軽く絞り、葉の部分を広げ、おにぎりを包んで完成です。

刻んであるばしょう菜の漬物がある場合は、漬物をみじん切りにして温かいご飯と混ぜておにぎりにする方法もあります。

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ばしょう菜のおひたし

ばしょう菜はおひたしにすれば、もう一品欲しい時に重宝するおかずにもなります。歯ごたえを楽しむために、火を通しすぎないのがポイントです。

ばしょう菜のおひたしの材料

  • ばしょう菜
  • 厚揚げ、油揚げなどの具材
  • ごま
  • しょうゆ
  • だし

ばしょう菜は食べやすい大きさにカットします。厚揚げや油揚げなど好みの具材を用意し、ばしょう菜の大きさに揃えてカットします。ばしょう菜、その他の具材を熱湯でさっと茹でて水気を切ります。ボウルにうつし、ごま、しょうゆ、だしを加えて、器に盛り付けたら完成です。

ばしょう菜の炒め物

ばしょう菜は炒め物にすればボリュームのあるメインのおかずになります。お好みで他の旬の野菜やお肉類を入れてもよく合います。

ばしょう菜の炒め物の材料

  • ばしょう菜
  • ニンニク
  • 鶏がらスープ
  • しょうゆ

ばしょう菜は食べやすい大きさにカットし、根元と葉を分けておきます。フライパンに油を熱し、フライパンを炒めて香りをだします。ニンニクの香りがたったら、まずはばしょう菜の根元部分を先に炒め、油をまわします。そのあとに葉部分を入れてさっと炒め、水、鶏がらスープ、しょうゆを入れて煮立たせます。煮立ったら塩を加えて味を整え、完成です。

まとめ

ばしょう菜の特徴や旬の季節、おいしい食べ方をご紹介してきました。伝統野菜は生産地以外ではなかなか手に入れることが難しい野菜ではありますが、旅先で出会うことがあれば是非購入して自宅で調理してみましょう。普段スーパーで買っている野菜とは違った味わいを楽しめますよ!

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